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57話 封建体制→中央集権

僕の答えに流石に驚いたのか、スコルツはやや目を見開きながら、

「倒しやすくするため…普通は如何に財と権力を維持するかなどを考えると思うのだが、どういう事だろうか?」

と、説明を求めて来たので、


「普通国家というものは、他国の攻撃を考えない場合は徐々に腐敗して打倒され、新生してまた徐々に腐敗…を繰り返してますよね。

それで虐げられた民達が打倒のために蜂起しようという時に、領地毎に統治者がバラバラだとこの領地は重税で苦しんでいるけど隣は普通の税だったりすると、むしろ蜂起を迷惑がられたりします。


そうなると蜂起の規模は小さくなり、鎮圧されやすいですよね。

とは言え、悪貨は良貨を駆逐する様に徐々に良き領主は少なくなっていきます…スコルツさんはよくお分かりだと思いますが…

そして何度か蜂起が繰り返されるうちに(ようや)く打倒される訳です」

ここまではいいですよね?と目を向けると、スコルツは頷いた。


「そこで、統治権限を王政府に集中しておけば、王政府が決めた税率や政策が国全体に施行されますから、もし重税や圧政を行う様になった場合も国全体に行われますので、国民の多くが不満を持てば全国で蜂起が起きて王政府を打倒して改める事が出来ます。

つまり、領主と王政府の両方を倒す必要がある国より、王政府だけを倒せばいい国の方が国民が圧政に苦しむ期間が短くなる、という事です」

余程優れた人物が現れた場合は除きますが、と付け加えて紅茶を一口飲む。


僕の説明を聞いたスコルツはしばらく固まっていたが、やがて肩を震わせて笑い始め、

「フフフ…ハッハッハッ!まさか国の(あるじ)からその様な話を聞くとは思いませんでしたな!

つまり、もし貴殿が国のためにならぬと判断した場合、排除しても良いと?」

「そうですね、その場合は速やかに排除して下さい」

スコルツの過激な問いに対して、微笑んだまま答えを返した。


するとスコルツは(ひざまず)いて恭しく一礼し、

「畏まりました陛下。

非才の身ではありますが、陛下が国にとって良き君主であられる限り、この身を捧げる事を誓います」


それに対して僕は立ち上がりスコルツに近づくと、能力を制限していた《封印の腕輪》を解除し、

「はい、これからよろしくお願いしますね」

にっこり笑って言った。

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