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2章 ダンジョン鉱山 56話 説得

『夜と月の王国』北部制圧から3ヵ月経ち、その間に我が軍の捕虜となった者達のうち身代金が支払われた者達については解放して帰国していき、支払われなかったバルド王子と側近とその派閥の者達が残った。


身代金が支払われずに大変凹んでいるバルド王子について、どう扱うかという議論もあったが、残った者達の嘆願とその者達の中にカテゴリA又はBが少し居たので、最終判断を()に委ねる事にした。


執務室でソファーの対面に座る彼…スコルツと僕の前に紅茶を出すと侍女は退出し、2人きりとなる。

「…それでスコルツさん、我が国で働く気にそろそろなったりしませんか?

対価というにはアレですが、スコルツさんが望むのでしたら、バルド王子や側近達を好きに処断してもいいですよ?」

しばらく雑談の後、僕はバルド王子達の身柄を手札として提案してみると、


「……彼奴らがまだこちらに残っているという事は、恐らく見捨てられたのでしょう?ならば畑でも耕せておけばよろしいでしょう」

一拍の間を置いてスコルツはそう応えた。


「スコルツさんがそれで良ければそうさせましょう」

僕はそう言いつつ、【テレパシー】で姉上とアルに伝えると2人は少し笑ってから手配に入った。


◆ ◆


「1つお聞きしたいのだがいいだろうか」

スコルツから訊いてきたので(こころよ)く応じると、

「今、この国では貴族達を領地から切り離して直接統治に変えていっていると聞くが、それは何故だろうか?」


「ああ、その事でしたら…一言で言えば、国民が王政府を倒しやすくするため、ですね」

問いに微笑みながらそう答えた。


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