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45話 会戦終結

「…ここでは、とはどういう事だ?」

僕の勧告にバルド王子は尋ねる。

「貴殿を捕らえたとして、我が国としては『夜と月の王国』に対して身代金を要求します。身代金が支払われれば貴殿は王国に戻れますが、支払われなければ我が国は貴殿を生かしておくメリットは薄い、という事です」


「………」

沈黙するバルド王子。

「あまり時間をかけると戦死者が増えるので、こちらを済ませる間に決めてください…ではラムケ()公爵」

王子や王子の側近達と共に逃げようとしていたラムケに視線を向ける。


「な、何じゃ。兵に武器を捨てる様にならすぐ言うし、儂に出来る事なら何でもしてやるぞ?

儂の娘や孫娘が欲しいならやるし、金も全部やる!だから命だけは…」

「いえ、結構です。欲しいのは貴方の命だけなので」

文字通り必死の命乞いを遮り、抜刀術の様に鞘から抜き打ちの一閃を放ちラムケを斬り捨てた。

そして目配せをすると、近衛数人がラムケ麾下の兵達に見せるため運び出していく。


無表情で再びバルド王子に向きなおり、

「それでどうしますか?」

と尋ねると、

「わ、分かった。我々は降伏する…」

眼前でラムケを斬り捨てたのが効いたのか、肩をがっくりと落として素直に降伏を受諾した。


◆ ◆


バルド王子が《通信球》で残存部隊に降伏したことを伝え、敵兵は武器を次々に捨てて投降する。

【リプレイ・サウンド】で勝利を宣言すると、自軍から勝ち鬨が起こり、国や僕達を称賛する声もあちこちから上がった。


勝ち鬨が終わると、負傷者の治療と戦場掃除が始まる。

負傷者の治療に中隊毎に配備した《治癒師の指輪》や大隊毎に配備した《治癒師の腕輪》の使い回しによって自軍の治療は迅速に終わり、余力は塹壕陣地に収容し始めた捕虜達の治療にも使われた。


その間、僕達は数少ない蘇生魔法の使い手と共に自軍の死者百数十名に【(最上級魔法)レイズデッド】や【(究極級魔法)パーフェクトレイズ】を行使して死者蘇生に勤しんだ。

そして蘇生するのがあと十数人になり、この場は回復系が最も得意な姉上に任せてまずは《新通信球》でヴァレシルに連絡を取る事にした。


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