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31話 バイパス造り

渓谷入り口まで戻って来て、山の麓に立った。

範囲を20メートルの半円にして、【(中級魔法)ボーリング】を使って岩や土を削り取り出して【亜空間収納】へ収める。


その後ろで姉上とアルが、崩落したり漏水が酷くならない様に天井や地面を固めたり、排水路を作ったりしてトンネルを整えている。

500メートルほど掘り進めると山を貫通し、(ふち)の前から今度は橋を架ける。


次の山まではさほど距離がないため、パターン化させていた橋の中から合ったものをイメージして【(特殊魔法)クリエイト・ブリッジ】を先程【亜空間収納】に入れた岩石などを素材にして使い、10分足らずで橋が完成した。

安全用の柵や排水施設の作成を2人に任せて橋を渡る。


次はトンネルを作るほどではなかったので山裾に橋を接続させていて、そこから【ボーリング】で山肌を削っていき、しばらく進むと縁に着いたため再び【クリエイト・ブリッジ】を使って次の山に橋を接続し、【ボーリング】でトンネルを掘り進み貫通したら【クリエイト・ブリッジ】…を繰り返して昼過ぎにはカルサア渓谷を抜けた。


「ようやく完成したね!さすがにお腹が空いたから、カルサア渓谷の温泉街にご飯を食べに行く?」

「賛成!」「そうしましょう」

2人も同じ考えだった様なので、温泉街に向けて移動する事にした。


◆ ◆


一定以上の規模の街では、指定された場所以外には犯罪防止などのため空から飛んで入るのは禁止されているので街の外に降り立ち、【過去視】を無駄に使い、昼に混んでいたお店を探して入る事にした。


昼を過ぎたためお客はだいぶ少なくなっており、適当な席に座って料理を注文するとしばらくして料理が運ばれてきた。

そんなに高級といった店ではないが、下味(したあじ)も丁寧に付けられていて、とても美味しくて味わって食べていると、店主の恰幅のいいおばちゃんが最後の料理を持って来て、


「アンタ達、3人でここに来たのかい?」

と訊いてきたので姉上が、

「はい、そうですよ」

と答えると、

「ふーん、そうなのかい。もしバイユークに行くなら最近は盗賊が出るから、隊商とかについて行った方がいいよ。連中にとっちゃアンタなんか特に格好の獲物だろうからね!」

心配してくれた様で忠告してくれた。


その忠告に3人とも思わず少し苦笑いしながら姉上が、

「ありがとうございます。気をつけますね」

とりあえず無難に答えておいた。

次回は1月5日火曜日投稿です。

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