23話 僕とグレンディルの血族の話
「僕達が生まれた世界…エルベガルドには稀に非常に能力が高い者が現れるのですが、その中には出自や来歴が分からない者がかなり多く、神界を追放された者だという説があります。
母上も(家督争いを避けるために)家を出奔して冒険者をしていた父上と出会う前の事を訊いても『話す事が出来ない』と言っていましたし、母上から継承した亜空間収納には姉上やアルの持つ武器や姉上の法衣、僕のスペルブースターなど、この魔大陸でも見かける事の無い強力な魔法の品々が入っていましたから…伯父上もかなり高位の『神族』だったのではないかと言っていましたね」
とグレンディルに答えた。
「なるほど、やはりそうでしたか…曾祖父様からもそういう話をお聞きした事がありますので、まず間違いないと思われます。
曾祖父様なら昔、天使という種の神と手合わせされた事がございますので、お尋ねになれば分かる事もあるとは思いますが…何分かなり好戦的な御気性ですので、確実に手合わせをする事になると思います…」
手がかりになる事をグレンディルは教えてくれたが、神と殴り合える竜と手合わせはしたくないな…と思いながら、後半尻すぼみになったグレンディルの肩に止まった極楽鳥(炎獄鳥と氷獄鳥の上位種)を見遣る。
長く共にあった者しか意思疎通出来ないため、グレンディルに何を伝えているか分からないが大事では無さそうだ。
「諜報員と思われる者を発見したので、始末したそうですので遺体を回収させますから一旦失礼します」
【(中級魔法)エリア・サーチ】に反応していた者を回収すべくグレンディルは兵士に指示を出しながら離れていった。




