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異世界ってやっぱり異国よりも言葉が通じないよね!?  作者: 月媛(*'―'*)♪
優しい大きな人達に、子供扱いされる私は中年女
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19.天才魔道士は、言葉も操る?

「……昨日より顔色はいいみたいだな。良かった。もう朝だ、このまま食事にしよう」

 キラキラの笑顔で、おでこにちゅーして来るルーシェさん。

 いや、挨拶はおはようだけでええねんけど。


 ルーシェさんに喚ばれて、メイドさん達が寝室に入ってくる。


「今日も、ベリーをたくさん食べるか?」

「うん、ベリー好き♡ いつもありが……と…う?」


「ん? どうした?」


 どうした? ぢゃないよ!


「ルーシェさん、日本語話せるの!?」

「ニホンゴ? なんの事だ?」


 不思議そうに、私を左腕1本で抱き上げる。右手は軽く握って繋いだままだ。


「今、ルーシェさん、日本語で話してますよね?」

「いや?

 ……そう言えば、ヴァニラ、シルジェヴァーン語を覚えたのか?」


 話がかみ合わない。私には、ルーシェさんが日本語で話してるようにしか聞こえないけど、ルーシェさんには、私が、ここの言葉で話してるように聞こえてるらしい。


「お言葉ですが、旦那様。ヴァニラさまはお国の言葉でお話しです。私どもには、旦那様はシルジェヴァーン語で、ヴァニラさまはお国の言葉で、違う言語なのにスムーズに会話してるように聞こえます」


 女中頭さんまで日本語で解説してくる。どーゆー事?


「女中頭さんまで日本語話せるようになったの?」

「出来れば、マーサと名前で。でなければメイド長とお呼びください」

「……はい。マーサさんですね。今までずっとお世話ありがとうございます」


 ルーシェさんに握られてない方の手で、マーサさんの方へ手をのばす。


「勿体ないお言葉です。私どもには、お嬢様のお世話はとても楽しゅうございます。お気になさらず、自由に楽になさってくださいませね」

「そんな、こっちこそ勿体ないです! お姫様みたいな生活させていただいて、恐縮です」


「あらあら、まあまあ。ヴァニラちゃんてば、いつもそんな事を考えてたの?」

 いつの間にか部屋に来ていたお母様が、にこにこと近寄ってくる。


「お母様……お花ありがとうございました。とてもいい匂いで、よく眠れました」

「そう、よかったわ。うふふ……

 ヴァニラちゃん、母と呼んでくれるのね?」

「え? だって、ルーシェさんのお母様……ですよね? とてもお若いですけど。

 最初、お姉様かと思いました。でも、慈愛の目とか表情とか、ルーシェさんの応対の様子から、お母様だなって」


「そう、そうね、ルーシェンフェルド・クィルフ・エッシェンリールの母、フィリシスティアーナよ。改めて、ヴァニラちゃん、よろしくね?」

「ヴァニラです。お世話になってます」

 その後はなんて言えばいいのだろう。

 お礼? お詫び? 王都に行きたいってお願いしてみる?


「ずいぶんみんなと仲良くなったんだな?」

 ルーシェさんが、目を細めて握ってた手を放し、頰を裏拳でそっと撫でる。


「だって、みなさんとてもよくしてくださるから」

「ウェルるヴィア、ジルフェスターンきるふ(以下略)」

 え? あ、あれ? また、元の解らない言語になっちゃった!?


 その後、誰がなにを話しても、また理解できなかった。


 パニックになりそうだったのを、マーサさんがにっこり微笑んで近寄り、メイドの1人から蒸しタオルを受け取って、私の顔を蒸してくれる。毎朝の定番だ。


 なぜか、ルーシェさんの膝の上のまま化粧水や美容液を施される。

 ふと俯くと、寝巻きがほぐれて、お乳の一部が見え、高いところからお臍まで覗けそうになってる。

「ふぎっ……み、見えて」

 顔に熱が集まるのを感じる。私の様子が変なのに気づいたルーシェさんが視線を下げ、私が挙動不審になった理由を知ると、たぶん詫びの言葉を述べて私をドレッサー前の椅子に降ろし、部屋を出て行った。


 ルーシェさんが寝室の扉を閉めたので、メイドさん達に遠慮が無くなり、寝巻きを剥かれてパンツいっちょにされると、新しい蒸しタオルで背中からお腹、胸の下の汗が溜まりやすいところ、膝の裏などずっと隅々の端まで拭われた。


 ペチコート、総レースのフレアスカートを上からすっぽり被せ、そのまま腰まで下ろしてウェストの横でりぼんを結んで胴囲を調節する。

 更にレースとフリルを縫い付けただけのような長い布を肩からかけ、肩、腕、手首、脇腹、ウエストで綺麗な飾りボタンを使って留め、ドーリア式キトン風に仕上げる。

 昨日、私が寝巻きが楽で喜んだのが、こういうのが好きだとバレたらしい。誰も見てないと思ったけど、落書きでもよくギリシャ神話の女神様みたいな姿の絵、描いてたし。


 マーサさんの合図で、再度ルーシェさんがお迎えに来て、笑顔で(言葉は解らないけど)誉めてくれながら抱き上げる。だから~、どうして抱っこがデフォルトなの?


 私にはやや段差の大きな階段をサクサク下りて、ルーシェさんにお父さん抱っこされたまま食堂に入る。

 勿論、ルーシェさんも浄化の魔法を使ったのかさっぱりしてて、シワのないブラウスに着替えてた。


 今朝のメニューも、ベリーたっぷりフルーツと野菜チップのサラダと、もち麦っぽい穀物の朝粥に蒸し鶏をいっぱい入れて、ベリータルトとベリージュースだった。

 もう、本当においちー♡


 ちなみに、食べ終わるまで、ルーシェさんのお膝の上から降りることはなかった……なんでやねん

次回、第2章 20話

 陰に潜む魔獣?


 本日は、アルファポリスで、

『空を飛んでも海を渡っても行き着けない、知らない世界から来た娘』

も久々に、17時同時更新します。

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