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父の書斎の秘密

私はメイドが食事に行くのを見とどけ、父の書斎に入った。  窓が開いてないので、部屋は薄暗く、ランプの中にローソクを入れ、明かりをともした。  父の机を開けたがそこには何もなかった。

やはり、ロイは、父の机を探ってたのだ。  確か、そこには、金の時計、羽ペンなど、たくさんの物が入っていた。   でも肝心なものはそこにはない。  私は暖炉の上にある、厳めしい顔をした、肖像画の

剣を持つ手にふれた。   暖炉の横の壁が動いて、そこにはもう一つ小さな部屋が、現れた。

私はランプをもち、その部屋の端にある机の引き出しを開けた。

そこには私へ譲る財産のほとんどの債権証書と印鑑、金貨がたくさん入った金袋が入っていた。

ロイは私が寝ている間、これを探していたのだ。     ここは100年ほど前にこの離宮をたてた時に作った秘密の部屋だ。   私はこの部屋の存在を父が亡くなる前に教えてもらった。

この部屋にはさらに秘密がある。  部屋にある階段をおりていくと、秘密の通路がある。

この通路は屋敷の食堂に通じているのだ。  屋敷の食堂には舞踏会ともなると、50人ほどの使用人が、働いているが、普段は朝、昼、夜、5人ほどで回している。  使用人の休憩室、食堂はとなりにあり、ここではいろいろな情報交換が行われている。 通路の壁には何個か覗き穴があり、私は時々使用人が、適切に働いているか?  見ることがある、前メイド長は屋敷に長年いたが、他の使用人の対しての扱いが醜く、なにかというと、首だと、使用人をしかりつけるので、私が首にしてあげた。

彼女には、使用人を首にする権限はない。    隣の壁の穴を見ると、使用人たちが食事をしている。

新しいメイド長はその時私がかばってあげた、エミリーだ。

エミリーは私専属のリラに、奥様はもう目覚めたかと聞いていたが、彼女はまだ目が覚めませんと、答えていた。  どうやらリラは信用できる人だ。    エミリーはせめて奥様が目をさましたら、これを食べさせてあげてと、ブドウ、イチゴなどフルーツの皿をリラに差し出した。

私が果物が好きなことを、エミリーは知っていた。

この屋敷は私が生まれて育った場所だ。  私はこの館の当主だ。   この館にはたくさんの私の見方がいる。   エミリーはリラに再び話しかけた。    旦那様は最近食べ物の好みが変わったのか、以前はあまりお好きでないものを好まれる。  強い香りのする葉巻なのは、以前はたしなまなかった。

主人は葉巻は昔からダメだ。  葉巻の煙を吸うと頭がくらくらすると言って、受け付けなかった。


あの男はいったい誰だろう?

さらに通路を行くと、あまり人家にない裏門にでるが、私は再び疑惑と見えない不安を感じ、離宮に引き返していった。




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