花のない舞踏会3
舞踏会の前日、ギルドから知らせを受け、朝から、ロイと2人、辞めされられた執事ラルフに会いに行った。 彼は、ルシアンから、僅かな退職金を渡され、部屋を借り一人暮らしをしていた。
私たちが彼に事情を話し、再び我が家でロイドの執事としての教育係りをお願いすると、喜んで引き受けてくれた。
舞踏会、前日の午後から我が屋敷は、たくさんの使用人が慌ただしく働いている。
今回は舞踏会の後、隣の部屋に食事会も儲けたので、メイド、コックなどの使用人でごったがいしている。
メイド長のエミリーもメイド長の仕事を忙しくこなし、メイドにいろいろな支持をあたえている。
招待状を出した貴族達からの私の病気の全快祝いのプレゼントも、続々と届いている。
執事の、メイド、コックの手配と朝から忙しく働いてくれたが、午後はロイドを連れ、舞踏会会場に現れた。
ロイドは彼の指示に従い、手際よく薔薇の花の巨大なオブジェを作り上げていった。
今回は、会場を飾る花は、それだけにして、テーブルには銀の燭台立てと銀の皿,ティポット、グラスだけのシンプルな舞踏会を演出しようとした。
何より、キャロラインの断罪の場所だ。 書類の手続きを終えた彼女は必ずこの舞踏会に現われるだろう。
次の日の夕方、舞踏会場の大広間の巨大な滝のようなシャンデリアに灯がともり、会場のテーブルにも灯がともり、大広間の扉があき、続々と貴族が集まり彼らの挨拶の後、華やかな舞踏会が始まった。
メイドたちは、貴族たちの間をシャンペンやワインを持ち回り、テーブルの皿のオードブルも補充に忙しく舞踏会がたけなわになった時、主役のキャロラインが、私の一番良いドレスを着て、現れた。
驚いたことに身に着けている宝石も、私のものをつけていた。
私はキャロラインに舞踏会会場から出るように、言ったが、彼女は、私の側まできて、明日になれば屋敷やこの土地は私の物だと、高らかに宣言した。
これを聞いた周りの貴族は驚き、会場は騒めきたったが、私はにこやかに彼女に微笑んだ。
「明日になってその書類が通れば、私はあなたを詐欺罪で訴える用意がある。
あの証書はすべて偽物だ」と言った。
彼女は忌々しそうに、私の隣のロイを見て、「ルシアンもうすべてが終わりだわ、彼女を殺しなさい」と命令したが、ロイは動かなかった。
あなたも演技が上手くなったものね、とキャロラインは言ったが、彼女のこれ以上の言葉を遮るように、「明日になれば、あなたは犯罪者よ。逃げるなら逃げなさい、この領も、周りの伯爵領、子爵領にも逃げ場はどこにもないわ」と私は彼女に言ってやった。
彼女はブルブル震え、その場にうずくまった。
私は警備隊長と新しく入ったリチャードを呼び、彼女を地下牢へ連行してもらった。
音楽の止まった大広間はすっかり静まり返り、私は「隣にお食事を用意しています。
休憩後は、そちらにお越しください」と挨拶して、ロイと2人でその場をたった。
招待客は紳士たちはシガレットルームやレストルームでいろいろな噂をしていたが、食事会場に入って行った。
私はキャロラインと貴族牢で対面した。
そして、それが、私が見た、彼女の最後であった。




