花の少ない舞踏会2
私はまず、300万ゴールドを持ち、闇ギルドに出向いた。
ここの店員さん達とは何度も通ううち、顔見知りになったので、すんなり、マスターのいる場所まで、通してくれた。 私はまず彼にお礼を言って今回のことが、解決に近いことを話した。
そして、残金の300ゴールドを渡した。 マスターは今回、2人の優秀な情報部員を紹介してくれたことで、逆に感謝され、お金はいらないと言った。
彼等2人はどうしていると聞くと、詳しいことは言わなかったが、アントニオは港で船員となり情報を集め、ロワールは貴族のパーティに潜り揉み優しい言葉で、ご婦人達から情報を引き出している、と言った。 まあ、彼等らしい、と私は思った。
それなら、私はこのお金は、アントニオ、ロワール、ロイドのために使ってほしいと、頼んだ。
ロワールはお母様と離れ離れになっているので、お母様の安否と安全を、、、あとロイドは執事見習いにしたいので、偽夫から退職を余儀なくされた執事の居所を早急に調べ得てほしい、とたのんだ。
アントニオには、思い浮かばなかったので、あまり無茶をしないよう、彼の完全に気遣ってほしいと、マスターに頼んだ。
マスターからは、儀式が済んでいる従業員を屋敷に連れて行ってほしいと頼まれた。
やはり、彼だ。 何度も馬車で私や私達を運んでくれたギルドの人だった。
彼は幾分、目つきが柔らかくなり、あの時とは印象が違っていた。
さっそく、彼にはお願いしたいことがあったので、すぐ屋敷に来てもらうことにした。
彼に馬車の中で、今日一人の眠っている男を主人と一緒に新しく出来る堤防の主任の宿舎に運んでほしいと頼んだ。 彼は静かに頷いた。
屋敷に戻ると、薔薇の花に囲まれてルシアンが眠るベッドのそばで、ロイが彼の顔をタオルで優しく拭いていた。
今日の日が2人の兄弟としての、別れになるかもしれない。
ルシアンはあの薬のせいで、2日間は目を覚まさない。
ロイは昔からの馴染みのある堤防の主任に会い彼のことを良く頼むようだ。
ルシアンは兄のロイエンタールに付き添われ、馬車にのり静かにこの屋敷を去っていった。
私は、ロイドのところに行き、メイド長のエミリーに従い、3日後に開くパーティの用意を一緒に手伝うよう、言った。 彼は広い部屋に多少不安を感じているようだが、機転が利いて頭もよいので、すでに屋敷のことをエミリーに聞き、彼女たちを手伝っているようだった。
さあ、すでにキャサリンを迎え撃つ用意ができる。
私は子がいの貴族たちに今回は臨時に質素に食事会を兼ねた舞踏会をおこなうので、あまり派手な服装での参加は不可と記載した招待状を書いた。




