花の娼館
私はまず、彼が館を出た後、黒いドレスを着て、秘密の通路から、台所を通り、外にいる衛兵に離宮の庭でウロウロしている、2人に庭師を連れてくるように言った。
2人はロイが雇ったといったが、私は、2人を即、解雇した。
理由は、夫の指示で館の絵画、調度品などを持ち出す手助けをしたこと、馬車を勝手に離宮の庭にいれたことなどだ。
2人は驚いて、ロイエンタール様が戻るまで解雇は待ってくれと言ったが、私がここの女主人だ、夫のロイエンタールには、使用人に関してなんの決定権はないと、それを撤回した。
2人は門から外に出された。
私はそれから表門から、馬車に乗り裏ギルドに出かけた。
ギルドで私は、また袋から金貨を出し、花の娼館に行くので、護衛を一人つけてほしいと、頼んだ。
ギルド長はお金はいらないといった。 花の娼館に関しては、オーナーが男娼を使い、家のいろいろなことを聞き出し、それをネタにゆすられてるので、解消してほしいと、伯爵家から、侯爵家から依頼が来てるとのこと、すでに、庭師をひとり、屋敷にもぐりこませていると言った。
影の護衛を一人私につけてくれるとのこと、私はその人に会い、馬車で花の娼館に出向いた。
館は、侯爵領のお金持ちたちが集まる住宅の一番奥にひっそり立っていた。
瀟洒な屋敷で、庭にはきれいな花々が沢山咲いていた。
館の中に入ろうとすると一人の美しい少年に声を掛けられた。
少年はこの館の住民らしく、私はこんな幼い子が男娼なのかと驚いた。
少年は私にお嬢さん、ここは紹介がないとは入れないと、言った。
私は紹介がなくても、どうしても会いたい人がいると、少年に話した。
それなら、キャロラインの名を出せばよいと教えてくれ、娼館の中に戻っていった。
キャロライン、やはり彼女は、この弟がいた男娼館と関係があったのか?
私は覚悟を決めて、娼館の中に入った。 中には美しい男が2人、座っていた。
私はキャロラインの名を出し、ロイエンタールの弟に会いに来たと言った。
2人の男は驚いたように私を見て、そんな男はこの館にはいないといった。
そして、美丈夫で浅黒くたくましい男が私に、近寄り、自分にしておけば、、、と私に言った。
私は首を振った。 それなら、と床を拭いている少年を指さし、あの子でお願いしますと金貨を一枚男につかませた。 男は驚いたが、なにやら少年に指図して、奥の部屋に私を招いた。
先ほどの美しい男2人は相当プライドを傷つけられたようだか、男娼を相手にするつもりのない私はこの少年が気になり、いろいろこの館の情報を聞き出そうとした。
奥の部屋が閉められ、私は少年と2人きりになった。 少年は意を決したように、シャツを脱いで私の前に立った。 私は少し話が聞きたいと少年に言った。
少年の背中には、鞭でうたれたような赤い線のようなあとが何本も無残に残っていた。
前回来た伯爵夫人が面白がって彼を鞭うったと彼は言った。
彼は親の借金のためここに売られ、今は見習いで、男2人の世話をしていると言った。
私は彼にいろいろなことを尋ね、彼を安心させてから、ここには、あなた含め、3人しかいないの? と、私は彼に聞いた。 もう一人奥に男がいるが、彼は病気で寝たきり状態だと言った。
そして、自分と館にいる2人が交代で世話をしてると言う。
時々彼の兄と言う人が彼に会いに来ると、彼は一層具合が悪くなると言った。
私は皿に奥にある隠し部屋のような、部屋のベッドで寝ている男を見た。
ロイエンタールだった。彼は青い顔色をして、酷く衰退していた。
私が呼びかけると、手を出してきて、マリアンヌと私を呼んだ。
夢で見た光景と同じだった。 彼をそのままにしておくわけにはいかない。
私は少年に彼を世話するように頼み、庭にでようとした。
2人の男は客が入ったのか、入口の部屋には、いなかった。
私が庭にでると、私のそばに来た、庭師の男に主人かこの館に拉致されていると、伝言した。
多分影の男もどこかでこの話をきいているだろう。
庭師の男は近日中にここのオーナーは、裏ギルドに処分されるので、それまで、待てと私に話した。
私はそれまで、主人に付き添うことに決めた。
私はまた奥の部屋に戻り、彼にもっと上掛けを持ってくるように言い、彼の体をベッドの中に入り温めた。 いったいどうして、こんなことになったんだろう?
やはり、主人とあの男は入れ替わっていたのだ。
少年に何か温かい飲み物を持って来てほしいと頼んだ。
彼の持ってきたスープを私は一さじ、一さじ、ゆっくりと彼に飲ませた。
私はここで働いいる2人の話を少年から聞いた。
彼等は少年にも私の主人にも、優しくてオーナーに内緒で薬とかも何処からか買って来てくれたと言った。 2人とも莫大な借金のためここで働いていると少年は言った。
2人とも何度もここを逃げようと試みたが、そのたび連れ戻され罰として、醜い折檻をされたそうだ。
2人はここを逃げたがっているのか? 正直な目をした、この少年の話を私は信じることにした。
仕事を終えた彼らは、私たちのいる部屋に来て、3人でいることに驚いていた。
彼等は女性の香りを体中にまとっていたが、少年がどうなったか、心配して部屋を覗いたのだ。
その後彼の話を聞き、安心したように、シャワーをして、再び私たちの部屋に顔をだした。
私は、彼らに事の真相を話し、彼らに主人の救出を頼んだのだ。
ロイを早く医者に見せたい、その一心だった。
私は彼等に金貨を渡し、彼を助けてほしいと頼んだ。
そうゆうことなら、明日の夜、決行しよう、浅黒い顔の美しい男が言い、抜けるように白い貴族顔の美しい男が頷いた。
次の日の朝まで私は隠れるように、花の館の部屋にいた。
次の日、何人か女性たちが来ていたようだが、彼らはすべて断った。
朝、庭師の男が来た時、今晩、主人救出するというと、男は、ここのオーナーは、すでに追い詰められている。 明日の昼までには、ここのオーナーは消える、と言ってくれた。
馬車を暗くなったら手配すると言ってくれ、とりあいず、裏ギルトに来るように言われた。
ギルド長は、医者の手配と娼館の3人と主人を匿う家も手配してくれた、と言った、
ギルド長に頼めば、彼らを追ってにより捕まることもないだろうと思った。
まず、館は今日の午後からは、完全に閉めて、客の出入りできなくする。 裏庭から出て、闇に紛れ、ロイを馬車に乗せる。 決行は今晩、私たちは,計画を立てた。




