表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/107

幕間 いっとうきゅうたんさいん

本日は2話投稿しています。こちらは幕間になります。


本編となる第46話も投稿していますので、よろしければそちらもどうぞ。

「シマちゃーん。着いたわよ。護衛ありがとうね」


「うん」


「くろたのむ」


「いわれた」


自主的に護衛を買って出てくれたって聞いたけど。依頼されたという体を取りたいのかしら。


誇らしげに歩脚?を挙げる。でも、おかげでアルカディアからの帰り道は退屈と無縁だった。面白おかしく過ごせた。


街道に現れた浮遊クラゲを、任せて!と出ていって飲まれていたのには笑った。透明なクラゲの中をゆらゆらと泳ぐ小さな黒い蜘蛛。


虫は苦手だったはず。この歳になっても変われるのね。


あら、出迎えに出てくるなんて。役場からこちらへ向かってくる旧友。いや、腐れ縁かな。



「しるふぃーなっ!」


白峰号が見えたのでクロを迎えに出たら、小さな蜘蛛が飛びついてきた。


「シマちゃん?帰ってきちゃったの!?」


「私の護衛よー。探査員登録証だって持ってるのよ」


笑いながらクローディアが降りてきた。


「お帰りなさいクロ、三人はどうだったの?」


「はいはい、ゆっくり聞かせてあげるわよ。それに、お土産あるわよ。シルフィはどうかしら、泣くかな?シマちゃんどう思う?」


笑顔で物騒なことをいう。


「むり」


「よわよわ」


「なに?シマちゃん知ってるの」


「ぼろなき」


手に飛び乗り、大きな丸い眼で私を観察し、なんか失礼なことを言う。


「おぉクロ帰ってきたか。あいつらどうよ。どっちの紹介状使うって?オニゾウはKTS宛を使うって言い張るんだ。そこまで馬鹿じゃないと俺は思うんだけどなぁ」


「しゃちょう!」


「シマじゃねーか。なにしてんだ?」


「いっとうきゅう」


腰のクレイモアに飛び乗るチビな蜘蛛。なりは小さいが、なかなかの大物だ。そのくせまったく驕らない。マサトの奴はこいつを見習えってんだ。すぐ調子に乗りやがる。


いや、今なんて言った?


「一等級ってなんだよ。マサトの奴か?」


「ちがう」


「ししょうはぜろ」


「たんさいんとうろくした」


情報が氾濫してる。こりゃ色々聞き出さないとだ。


「とりあえず事務所こい。都市での話を聞かせろ。ゆっくりしていけるのか?というか、おまえどうやってアルカディアに戻るんだ」


小さな蜘蛛を連れて事務所に向かう。


「ちょっとガルバン!シマちゃん連れていかないでよ。私も色々聞きたいのよ!」


シルフィーナが騒いでるが、こっちが優先だ。


「あー、後で持っていってやるよ」


都市の一等級探査員さまがご帰還だ。まず地元の探査会社だ。


「おにぞう!」


「うぉ?なんだシマ、おまえどうした!?」


一匹の小さくてデカい蜘蛛。楽しかった日々を持ち帰ってきてくれた。ゆっくり連中の話を聞かせてもらうとしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ