表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/33

第31話 じゃあ大人な私の言うことちゃんと聞きなよ

「なんでピーマン箸で取ってるの?」

「嫌いだからだけど?」

「え、なんでそんな自信満々なわけ?」


自信満々っていうか、事実だから。

ピーマンが嫌いという事実はどうしようもない。



フードデリバリーでピザを頼んだ。

そのピザに意味わからないけどなんか乗っているピーマンを取っている最中。



「君、ピーマン食べられなかったっけ?」


これまで外食でピーマン出てきたことあった気がするけど、と彼女。


「出てきたのはさりげなく渡してるからね」


コレとかおいしいよ、って言って彼女にパス。

そして彼女はおいしく頂く。


ピーマンを食べたくない自分。

おいしく食べる彼女。


これこそ利害の一致。


「マジで気づかなかった・・・」


彼女は溜め息を吐いて続ける。


「野菜は食べたほうが良いって」

「いや食べてるよ?」

「最近食べた野菜は?」

「・・・フライドポテトのポテト」


それは野菜に入らないって、と彼女。


「いや別に嫌いだけど食べられないってわけじゃないよ?」


食べようと思えば別に食べれるし。


「じゃあこのピーマン食べなよ」


そういって取り皿にピーマンをポイポイ投げ込む。


「・・・ちょっと、マジでやめて」

「なんでそんなガチっぽい雰囲気出せるの?」


顔、マジじゃん、と彼女。


「何か嫌いな食べ物ないの?」

「私が?」

「うん」


彼女は腕を組んで考え始めた。


「・・・まあないかな」

「雑食系ってヤツじゃん」


そんなタイプ初めて聞いたんだけど、と彼女は呟いた。


「でもさ、なんか聞いたことない?」

「なに?」


とりあえず話を促す。


「自分で一から育てた野菜はおいしく食べることができるって」

「自分で育てても嫌いなものは嫌いだから」


取り付く島もないって感じだね、と彼女は笑った。


「とりあえず、このピーマンは食べないから」


そういって彼女の取り皿に流し込んだ。


いや別にいいんだけどさ、と言って彼女が続ける。


「なんていうのかな、好き嫌いない人の方が大人って感じするけど」

「なら大人じゃなくっていいかな」

「開き直ったね」


じゃあ大人な私の言うことちゃんと聞きなよ、と言って彼女はピーマンを口に入れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ