輸送の仕事 戦場への輸送・7
隷属者:
「おお! 領主様!」
7番:
「領主様か!」
隷属者:
「お会いしたかった!」
「お会いできて光栄です!」
直樹:
「すまないな。
実は今、忙しい。
それほど時間は取れない。
自己紹介したい者だけ。
話をきこう」
1時間かけて26人の自己紹介を聞くことになった。
また午後に来る事を約束する。
隠れ家から別の場所に移動しよう。
ヤニスの出入口へと入った。
風景が切り替わる。
直樹:
「おぉぉぉ!
実験は成功か!?
ユミル。
ここはヤニスか?」
ユミル:
「ヤニスの宿舎のように、見えますが……
やはり、外へ出てみないと」
直樹:
「そうだな!」
宿舎を出て、市場へと向かう。
確かにヤニスの市場だった。
ユミル:
「ナオキ様。
これはすごいですね!」
直樹:
「ああ。
5カ所という制限はあるが。
任意の場所にいけるぞ!
ソケリ、シエニも確認する」
ソケリ、シエニに転移した事を確認し竜車へと戻った。
フリスト:
「ナオキちゃん。
遅い!!」
直樹:
「あぁ。
すまない。
でも、午後も出かけるぞ」
フリスト:
「えぇ!!
何それ!」
直樹:
「安心しろ、フリスト。
明日は、お前を連れて行く。
だから今日は、我慢してくれ」
フリスト:
「うーん。
それなら我慢する……」
昼食を取るとおっさんの隠れ家に戻り、おっさん達に会いに行く
直樹:
「おおぃ!
みんな、いるか?」
1番:
「領主様。
何人かは畑に行っています」
直樹:
「そいつらは、自己紹介とか大丈夫か?」
1番:
「はい、大丈夫です。
後で交代します」
直樹:
「そうか。
まずは、残りの自己紹介も聞こう」
15分ほど残りの自己紹介を聞く。
フゥー。
疲れるな。
直樹:
「1番。
ここの状態は、どうなっている?」
1番:
「主食の芋は。
増産が進んでいますので問題ありません」
直樹:
「人数が増えて、混乱は無いか?」
1番:
「そうですね。
脱走兵組みと兵士組みで少し」
直樹:
「だろうな……
全員聞け!
脱走兵組と兵士組。
それぞれにリーダを立てる。
1番と17番を、暫定的な統括リーダに任命する。
選定理由は単純だ。
脱走兵と兵士、それぞれの立場で。
初めて取り込んだ人間だからだ。
別に深い意味はない。
軍の階級は無関係だと思え。
階級はあくまで軍での功績だ。
俺には関係ない。
10人ごとに組を作れ。
余りは、統括リーダにつけ。
組毎にリーダを選出しろ。
揉め事や不満は、各リーダに伝えて話し合え。
その後、各リーダが1番と17番と話し合いを持ち。
問題を解決するんだ。
場合によっては俺も参加する。
問題が解決できなければ、新たな統括リーダを選任する。
全員が満足できる結論なんかない事を、全員覚えておけ。
1番と17番、解決に尽力しろ!」
1番:
「皆さん。
領主様のご命令です。
17番さん、よろしくお願いします」
17番:
「1番さん。
こちらこそ、お願いします」
直樹:
「俺は、用事があるからな。
また明日に来る」
1番:
「はい。
また明日よろしくお願いします」
17番:
「お待ちしております」
ユミルと一緒に出入口を回って、縄を張って出入口を囲む。
いくつかの荷物も置いておく。
薄手の絨毯を買って、竜車に戻った。
竜車の出入口を薄手の絨毯に張りなおす。
絨毯を折りたたみ、ドカドカと踏みつけてから絨毯を広げた。
やはりな……
この程度では、出入口は消えていない。
絨毯からおっさんの隠れ家に行って、戻ってくる。
フリスト:
「ナオキちゃん
何をしてるの?」
直樹:
「これは、すごいぞ!」
フリスト:
「絨毯が?」
直樹:
「あぁ。
そうだ。
大発明だ!」
ユミル:
「これは、すごいですね!
ナオキ様!」
フリスト:
「何が?」
直樹:
「フリスト、よく聞け!
絨毯から隠れ家に転移できるぞ!」
フリスト:
「出入口があれば、転移できるんでしょ?」
直樹:
「お前、何を言っているんだ?
絨毯は持ち運べるんだぞ!
絨毯を誰かに運んでもらえれば。
何処にだって一瞬でいける。
山の山頂だって!
誰かに運んでもらえば、自分で移動しなくてもいい」
フリスト:
「おお!
それは、ラクチンだね!」
竜の国以外にもいけるはずだ……
どうやって運ぶかが問題だが。
これは、やばい。
間違いなく、やばい。
軍事と結びつけば威力は絶大。
気をつけなくては。
引きこもろう……
隠れ家の再建だ!
何事も無く朝を迎えた。
朝食が終わるとフリストがウキウキしている。
フリスト:
「ナオキちゃん。
行こうか!」
直樹:
「え!
何処に?」
フリスト:
「隠れ家に行くんでしょ!」
直樹:
「いや。
午後の予定だが……」
フリスト:
「え!
ユミルとは、朝から行ったのに!!
私とは行けないの!!」
直樹:
「すみません。
行きます……」
おっさんの隠れ家から、シエニ、ソケリ、ヤニスへと引き回される。
直樹:
「フリスト。
もう、帰ろう……」
フリスト:
「何いってるの?
買う物があるんでしょ!」
直樹:
「あぁ、そうか。
燃料の薪とか、肥料も買わないと」
買った物を、畑へと放り込む。
フリスト:
「次。
魚ね!」
直樹:
「魚、買うのか?」
フリスト:
「食べたいじゃんか!」
直樹:
「お前は、いつでも食えるだろ!
そうだな。
奴らに買っていこう
フリストは、また今度だ!」
フリスト:
「何それ!
お小遣い頂戴!」
直樹:
「駄目だ!
また今度だ!」
フリスト:
「ケチ」
直樹:
「金が無い」
魚を買って隠れ家に届け、竜車に戻った。
昼食を取ると、隠れ家に連れ込まれる。
フリスト:
「午後から行くんでしょ!!」
直樹:
「はい……
すみません。
すでに、朝から行ったんですよ?
フリストさん」
何故だろう?
フリストの方が俺よりも、立場が強い気がする。
従者登録の条件は、こんなモノだったか?
おっさん達に会いに行く。
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