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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第一章 異世界転移したおっさんが、壊れた魔導書と旅に出る。
37/124

旅立ち 出立に向けて・5

ノルナゲスト:

「初めまして……

 私がノルナゲストだ。

 いきなり斬りつけるなんて、君は酷いな。


 まぁ。

 君を襲ったのは私の部下だが……

 ちょっと、試させてもらった」


直樹:

「冒険の書。

 超回復ラブリービューティー。

 30分、止血、そして修復だ。


 殺されるかと思ったぞ。

 慰謝料を払え!」


ノルナゲスト:

「お互い様だと思うが。

 いくらだ?」


直樹:

「10万。

 いや、20万だ」


ノルナゲスト:

「まぁ、いい。

 まずは、私室に来てもらおう。

 話はそれからだ」



少将は偉い人ではないのか?

いいのか?


慰謝料は200万ぐらいにすべきだったかな……

命の危険があったんだから。

金がまったくないと、10万でも高額に思うから不思議だ。

この世界の相場も、わからん。



馬車に乗せられて、どこかへと連れていかれる。

途中、いつも寝ている宿舎のへの道を通ったから。

軍の施設の区画なのは間違いない。


少将のあとに続いて建物に入る。

そのまま部屋まで付いていった。



ノルナゲスト:

「さぁ

 まずは席にかけてくれ」


直樹:

「あぁ」


ノルナゲスト:

「さて、ナオキくん。

 話はなんだい?」


直樹:

「何故、ここまで連れてきた?」


ノルナゲスト:

「君は、何を言ってるんだ?


 そもそも。

 君が私に会いたいという話だった。

 ハズだが?」


直樹:

「あーー。

 そういえば……


 それよりも。

 何故、俺を襲った!」


ノルナゲスト:

「色々、理由はあるんだが。

 私が君を知りたかった。 


 なんでも……

 君は至る所で奇行に及んでいそうだな。

 報告では冒険の書の強化に必要だとか。

 だがそんな話。

 聞いたことがない。

 

 それにな。

 こちらの情報と大きな食い違いが生じている。

 戦闘能力を確かめる必要があるだろ?」


直樹:

「そもそも、俺の能力は。

 物資の輸送に適しているんだろ?

 お前たちの情報だ。

 何故、戦闘が必要なんだ?

 それは、おかしいじゃないか?」


ノルナゲスト:

「それだよ。

 君からの提案では、木箱500の輸送だ。

 1万や2万でなく。

 本当に輸送型なのか?


 しかも、だ。

 君は、なぜ歩ける?

 報告では走るそうじゃないか?

 馬鹿みたいな速度で。


 君を診ていた医療スタッフからの報告では。

 半年近くは、まともに歩けないはずだった。

 走るなど不可能だ。

 君はもしかしたら……魔術や戦闘系の能力ではないか?

 という疑問が出てくるのは当然だろ?」


直樹:

「その為の威力偵察か?

 俺は間違いなく。

 物資の輸送型だ」


ノルナゲスト:

「それは、本当かな?

 戦いを見させてもらったが……

 驚いたぞ。


 戦闘系かと思ったら回復魔術を使っている。

 異世界人に回復魔術は、効果がないはずなんだがな。

 魔術攻撃はしないのか?

 本当の得意分野はなんだ?」


直樹:

「当初の情報通り、輸送能力だ。

 それ以外は、答える必要はない」


ノルナゲスト:

「フーーン……

 そうか。


 では、話を替えよう。

 なぜ木箱500なんだ?

 君は1万ぐらい平気で輸送できると聞いているが?」


直樹:

「こちらにも色々ある。

 最も大切なことなんだが……

 物資運搬の結果に対して保証ができない」


ノルナゲスト:

「どういうことだ?

 詳しく聞かせてもらう」


直樹:

「輸送はできるだろうと、思うんだが。

 実際にやった事がない

 それに物資の品質が低下する恐れがあった」


ノルナゲスト:

「劣化?」


直樹:

「そうだ。

 食品や医薬品関連が問題だ。

 破損や腐敗、劣化する可能性があった。

 自分でテストした際には食品がすぐに腐敗している。

 

 でも今は大丈夫だと思う。

 冒険の書を強化しておいた。

 しかし。

 結果を確認するのに40日以上は掛かりそうだ。

 俺はそんな悠長に、テスト結果を待つ気はない。

 貴重な物資を無断にしたら困るだろ?

 だからまずは、木箱500の輸送だ」


ノルナゲスト:

「問題は解決したんだろう?

 なら、木箱1万だ」


直樹:

「今は不可能だ」


ノルナゲスト:

「何故だ?」


直樹:

「はっきり言うが。

 俺は今、死んでもおかしくない状態だ!

 回復魔術を見たんだろ?

 俺の命は冒険の書によって支えられているんだよ。

 

 当然、輸送に回せる力は大幅に減っている。

 木箱1万を超える輸送能力は、すべての力を輸送に回した場合の話。

 冒険の書の力無しで動けるには、半年以上掛かるはずだ。

 

 輸送と言っても、危険はあるんだろ?

 俺は、まだまだ弱い。

 さっきの戦闘ぐらいは、逃げれるようにはしておきたい。

 冒険の書の力は今はそちらに回す」


ノルナゲスト:

「しかしな…… 

 ユミルもフリストも付けている。

 必要であれば手練れを何人か付けてもいい。

 だからもう少し、輸送の方に力を回せないか?」


直樹:

「駄目だ!

 これ以上の人員は必要ない。

 そもそも、俺はこの世界の住人を信用できない。


 あぁ、別にお前たちを……

 という意味ではない。

 救出してもらったことも、看病のことも心から感謝している。

 少将殿も、俺のいきさつは知っているんだろ?

 俺自身、思う事が多いんだ。

 少将殿を信用するにも時間が掛かる。

 

 俺は、物資の輸送を手伝える。

 しかし……

 何時まで必要とされるかが疑問だ?」


ノルナゲスト:

「どういう事だろうか?」


直樹:

「俺の希少性の部分だ。

 例えば木箱を1万運んだとしよう。

 2・3回、輸送した時点で。

 俺が必要なくなる可能性がある」


ノルナゲスト:

「それは無い!」


直樹:

「俺には、それを信じるだけの知識も経験もない。

 軍の援助を打ち切られて、生きていく自信もない。


 それに、家族の捜索だ!

 何処まで真剣に向き合ってもらえるのか……

 心もとない。


 申し訳ないが信じきれないんだ。

 無論、感謝はしている。

 家族の為にも協力はしたい!

 喉から手が出るほど、協力は欲しい!


 どうだろう?

 まずは、500。

 次は1000、2000と段階的に増やすというのは。

 検討できないだろうか?

 冒険の書の力を輸送に回すには。

 まだ時間が必要だ」



コツッ、コツッ

指でテーブルを、叩いて考えているようだ。



ノルナゲスト:

「君は。

 家族を探すために……

 行く当てはあるのだろうか?」


直樹:

「今は、まだ無い」


ノルナゲスト:

「そうか……

 では、スヴァルトアルフヘイムを回りながら。

 この世界について学んではどうだろうか?

 必要なら。

 軍施設での訓練なども手配できるが……


 如何かな?

 その間に情報が集まるかもしれない。

 こちらとしては、輸送にご協力願いたい」


直樹:

「こちらこそ、よろしく頼む」


ノルナゲスト:

「何か要望は、あるかな?」


直樹:

「そうだな……

 木箱500だが、2つに分けてもらいたい。 

 それと。

 荷物の輸送後に劣化や破損などがわかるようにしてほしい」


ノルナゲスト:

「2つに?」


直樹:

「冒険の書の、能力テストをしたいんだよ。

 2日に分けて積み込みたい」


ノルナゲスト:

「2日掛かるのか?」


直樹:

「これも冒険の書の仕組みとしか言いようがない。

 この街で、揃えたいものもあるしな」


ノルナゲスト:

「なるほど……

 出立は、明後日の午前でもいいのか?」


直樹:

「明後日?

 乱闘騒ぎがあったから、少しゆっくりしたかったが……

 多少ずれるかもしれない」


ノルナゲスト:

「わかった。

 こちらでも準備を進めよう」


直樹:

「20万も頼む」


ノルナゲスト:

「明日の朝、届けさせよう」


直樹:

「ありがとう、これで失礼する」


扉を出ると宿舎へと向かった。

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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