旅立ち 肉体強化
ユッサユッサ。
ユッサユッサ。
リズムよく身体が揺れるのが心地よい。
何か言われているようだが……
よく解らない。
ユッサユッサ。
ユッサユッサ。
バッサ!
火照った体が、冷やされる。
これも心地よい。
ユッサユッサ。
ユッサユッサ。
ズル!!
なんだか股間に開放感が……
気のせいだろう。
ユッサユッサ。
ユッサユッサ。
上上下下左右左右BA。
俺のジョイスティック……が?
うーん。
何だ……
顔を下に向けると、誰かがいる。
直樹:
「なに……してる……?」
フリスト:
「寝た子を…起こそうと思っ……て?」
直樹:
「そう…か……
ご苦労…さま……」
睡魔に襲われ、又寝てしまう。
ズリ!
どこかがか優しく包まれている。
安心感と暖かさが、心地よい。
ユッサユッサ。
ユッサユッサ。
フリスト:
「ナオキちゃん、起きて。
夜食だよ」
直樹:
「食べさせて……」
寝ぼけたまま、身体を起こす。
フリスト:
「ナオキちゃん。
あーん」
直樹:
「あーん」
モグモグ、モグモグ。
直樹:
「肉が硬い……」
フリスト:
「鳥の胸肉は、硬いの」
直樹:
「わかった。
わかる、わかるよ、ありがとう。
うん、うん、大人だからな。
硬くても。
明日も頼む」
モグモグ、モグモグ。
口を開けるだけで、食事が放り込まれる。
なんだか王様になった気分だ。
モグモグ、モグモグ。
食事が終わると、すぐに眠りについた。
フリスト:
「まったく、子供なんだから……」
部屋が明るくなり、鳥達の声が聞こえる。
昨日は、王様になった夢を見た。
うーーん。
伸びをして、身体を起こす。
フリスト:
「ナオキちゃん。
おはよう……」
直樹:
「おはよう。
フリスト、昨日はすまなかったな。
起こして欲しいと頼んでおきながら。
起きられなかった。
いつも、ありがとう」
フリスト:
「え!
そうだね。
アハハハハ。
今度はちゃんと起きてよね」
フリストの目が、色々な方向へと泳いでいく。
目のストレッチだろうか?
それにしても、身体が軽いな……
若干だが筋力が、戻っているのか?
フリスト:
「ナオキちゃん、朝ごはんの準備できてるよ。
鶏胸肉、多めだからね!」
直樹:
「あぁ、ありがとう」
テーブルについて食事を始める。
ふっと、思ったんだが……
鳥って、恐竜の子孫だろ?
恐竜と、ドラゴンって似てるじゃんか……
コイツラ、竜族だろ?
鶏を食っても、良いのだろうか?
異世界だから、違うかな?
直樹:
「ユミル。
今日は門まで行くつもりだ」
ユミル:
「往復だとかなりの距離になりますが」
直樹:
「テストとしては、いい距離だろう。
無理そうなら、乗合馬車を使う」
ユミル:
「わかりました」
直樹:
「フリスト、携帯食を用意して欲しい。
肉がいい」
フリスト:
「はーい。
軍のやつを貰ってきます」
直樹:
「ありがとう。
ユミル、距離はどれくらいになる?」
ユミル:
「片道、約4.5kmだと思います」
直樹:
「そうか。
食事を終えたらすぐに出かけよう」
食事を終えたら出発の準備をする。
フリストを待ってから、門へと向かった。
門への到着まで、1時間40分。
昨日に比べれば移動速度も速い、距離が伸びたのにだ。
距離がの伸びれば、移動速度は遅くなる。
疲労がたまるのだから、当然だ。
やはり筋肉の回復が早い。
間違いなく魔術の影響だ。
2日後の昼には、効果が切れる。
今日、明日のうちに身体を動かし筋力を強化しよう。
この方針はいい。
いざとなれば、ユミルとフリストに醜態をさらし魔術は使えるが……
連続使用で、どのような副作用が起こるかわからない。
極力、使用は避けるべきだだうか?
効果が切れた状態での、身体の具合も確認したいな。
フリストからもらった、携帯食を食べながら考え込む。
直樹:
「ユミル、フリスト。
今の状況どう思う」
フリスト:
「ナオキちゃん、天気の事?
晴れてるよ」
ユミル:
「ナオキ様の身体の事でしょか?
昨日よりも移動が早いですね。
魔術の影響でしょうか?」
直樹:
「魔術連続使用は、何か副作用があると思うか?」
ユミル:
「うーん、どうでしょうね。
強力な魔法の連続使用は反動が付きものですが。
冒険の書の場合は、前例を知りません」
直樹:
「そうか。
避けるのが、賢明か……
この魔術は、2日後の昼に効果が切れる。
今日と明日のうちに、筋力を強化したい。
すまないが2人とも、サポートを頼む。
このまますぐに宿舎に戻る。
帰宿後すぐ食事をしたい。
フリストには食事の準備を頼みたい。
戻る途中に買ってもかまわない」
ユミル:
「わかりました」
フリスト:
「任せて」
直樹:
「食休みが終わったら、一度就寝する。
起きたら食事を取ってから、もう1往復だ。
ユミル、街道は夜も歩けるのか?」
ユミル:
「はい。
夜も営業している店はありますから。
街灯もあります。
深夜で無ければ、大丈夫だと思いますよ」
直樹:
「よし、では頼む」
宿舎に戻り休憩をとる。
そして、1往復。
翌日も、午前と午後に1往復した。
魔術が切れるぎりぎりまでベッドで休む。
身体の修復へと時間を回すためだ。
うーーん
ベッドの上で、背伸びをする。
直樹:
「あーーー、良く寝た」
フリスト:
「ナオキちゃん。
おはよう。
身体の具合はどう?」
直樹:
「あぁ、おはよう」
ベッドから起きて、立ち上がる。
直樹:
「冒険の書」
ペラペラとめくり、魔術が切れていることを確認する。
部屋をグルグルと歩き回ってみた。
身体は、少し重いが普通に歩ける。
直樹:
「おお、すごいなこれは!
魔術が無くても普通に歩けるぞ!」
身体の肉付きは悪く、痩せている。
だが、動けるのは嬉しい。
昨日の最後、片道4.5㎞で1時間と少し。
一般的な、歩行速度へとかなり近づいた。
少しなら駆け足もできたしな。
魔術を使えば、平常運行だ。
ユミル:
「ナオキ様、今日も歩きますか?」
直樹:
「いや、今日はいい
2日は、身体を休めたい」
遅めの昼食を取ると、部屋の隅でストレッチを始める。
身体は、動けるようになった。
そうだな……
次は、空間支配魔術のテストだ。
ブクマを付けてくれた、天使な方へ。
超、感謝してます。
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よろしくお願いします。




