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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第一章 異世界転移したおっさんが、壊れた魔導書と旅に出る。
24/124

旅立ち 代償

ナオキちゃんが、まだ起きない。

ぷにぷにっとナオキちゃんのほっぺを突付く。

もう、お昼だというのに……

せっかく用意したご飯が冷めてしまう。


フリスト:

「ナオキちゃん、ご飯食べないと筋肉付かないぞ!」


夜中に一人で興奮して、大声出しているから寝坊する。


ツンツン。

ぷにぷに。


もうすぐ目が覚めそうだ。

ナオキかんが、ウーーーンと声を上げて伸びを始めた。



フリスト:

「ナオキちゃん、おはよう

 お昼の準備できてるよ」


直樹:

「あぁ、おはよう。

 え!

 もう昼?」


ユミル:

「ナオキ様、おはようございます」


直樹:

「ユミル、おはよう

 フリスト、お昼にしよう」


ナオキちゃんの手を取るとテーブルへと連れていく。

私に体重をかけて、必死に歩く姿が愛おしい。


ユミル:

「お加減は、いかがですか?」


直樹:

「あぁ、大丈夫だ。

 すまない、夜遅くまで冒険の書を読んでいた」


ユミル:

「そうでしたか、この後はどうしますか?」


直樹:

「昨日のことが、夢でなければ。

 冒険の書を試してみたい」


ユミル:

「使えるようになったんですか?」


直樹:

「わからない。

 それを試してみようと思う」


フリスト:

「ナオキちゃん。

 それ、見ていてもいいかな?」


直樹:

「いいけど、別に面白い物じゃないぞ」


フリスト:

「やったね!」


ユミル:

「僕も見てみたいです」


直樹:

「別にいいが。

 魔法が、そんなに珍しいのか?

 何の変哲もない魔法だと思うぞ」


ユミル:

「冒険の書というものが、どういうものなのか?

 興味は尽きませんよ」


直樹:

「そうだな。

 昨日作ったのは、俺が歩くのを補助する魔術だ。

 俺も早く試したい。

、食事を急ぐとするか」


カチャカチャと無言で、食事が進む


魔法……

魔法ね。

 

興味はあるかな。

私は魔力はあるんだけど、魔法を使ったことがないから。

確か、ナオキかんは魔力が無かったんじゃ……

どうやって使うんだろう?


私も勇者様の従者になったんだから。

魔法の1つや2つ、配給されても良いのに……

いつかナオキちゃんに、頼んでみようかな。



考え事をしているとアッというまに、食事が終わってしまう。

テーブルの上にある食事の残りを、カゴへと片付けた。

ナオキちゃんがいよいよ、魔法を使うみたいだ。


魔法は何回か見たことはあるけど。

異世界人の魔法は、何が違うのだろうか?

ナオキちゃんが、ゴソゴソし始めた。



直樹:

「冒険の書」



ナオキちゃんの左手から、バシンッという音が聞こえた。

ペラペラと紙をめくる素振りを見せる。

私達には見えないんだよね。

魔導書ってどんものなんだろう。


ペラペラ、ペラペラ。

なんだか様子がおかしい?


直樹:

「これは一体……

 魔導書ドラクエ、約束が違う!」


ペラペラ、ペラペラ。

ペラ。

ペラ。


ナオキちゃんの体がしばらく硬直した。

額に汗を掻きながら、こちらを見てくる。



直樹:

「緊急事態だ!

 すまないが、30分……

 いや10分だけ一人にしてくれないか?」


フリスト:

「どういう事?」


ユミル:

「ナオキ様。

 それはいったい」


直樹:

「すまない。

 一人にしてほしいんだ……」



真剣な顔で言われると返す言葉もない。

しぶしぶカゴを片付けることにした。

見たかったのに。


2人とも部屋の外へと出る。

廊下を歩きながらユミルと話をした。



フリスト:

「あれ、なんだろうね?」


ユミル:

「さぁ?」


フリスト:

「すっごく真剣な顔だった。

 何かあったのかな?

 俺様、ちょっぴり心配だから見てくるよ」


ユミル:

「待て、ナオキ様は……」


フリスト:

「ユミルは、ここで待ってろ。

 何かあってからでは、遅い」



カゴとユミルを廊下に置き去りにすると、すぐに扉の前に戻ってきた。

耳をそばだてる……

部屋の中から、ナオキの声が小さく聞こえてくる。



直樹:

「なんと、悪質な!!

 しかし。

 このままでは……な。


 一度だけなら……

 試してみるか?


 超回復ラブリービューティー。

 超絶操作マッスルマリオネット」



何それ!?


音が鳴らない様に気を付けながら、部屋の中を覗き込むと。

同時に自分の上に気配が増えた。

ユミルだ。


反対側を向いているナオキちゃんの体が、七色に輝きだす。

いつの間にかピンク色のマントを羽織っていた

はぁ……綺麗。


右手には、ピンクのステッキ、白く輝く小さな羽が付き。

星・丸・ハートが付いたものがあり、クルクルと回っている。

左手にはピンク色の手帳を持っていた。


何あれ!

あれが冒険の書!?

可愛い!

私も、私も……

良く見えない。

ナオキちゃん、こっちを向いて!


ナオキちゃんは、右手のを上に向けるとステッキでクルクルと円を描く。


直樹:

「世界中で悶々としている、オネエのみんな!

 わたしに力を貸して!

 今日こそ。

 彼の心は、私のモノ……」


ナオキちゃんはゆっくりと、両腕で自分を優しく抱きしめる。

しばらくじっとした後、両腕をばっと瞬時に開いた。

あれは、攻撃体勢か!?


ナオキちゃんは、ステッキを早く鋭く。

横に一線し、上から下へと切り裂きながら叫ぶ。


直樹:

「超・回・復! ラブリービューティー☆」


ナオキちゃんの体の周りに、七色の星が舞っていた。


あぁ!

綺麗! 綺麗!

もっと近くで見たい

あぁ、いいなぁ……

ナオキちゃん、可愛いな……


バタバタしていると。

音を立てて扉が開いてしまった。


直樹:

「そこに居るのは、誰だ!」


ナオキちゃんがこちらに向けて、臨戦態勢をとる

胸についているピンク色の大きなリボンが可愛い

前は、こうなっているんだ……


ナオキちゃんが、力を込めて両腕を腰へと引き絞った。

正拳突きでもするのだろうか?


身体が輝くと衣類が消え去り、筋肉ムキムキ、黒くテカった、全裸の姿!

いや股間は、真っ赤なブーメランパンツ!

ピンクのリボン付きマントは、そのままだ!


直樹:

「俺のオイルがテカって光るっ!

 身体を見せろと輝き叫ぶ!

 超・絶・操・作 マッスル!マリオネーーーーット!!」


おお!

ナオキちゃん、カッコイイ!!

ナオキちゃん……ポージング!


直樹:

「フロント・リラックス!」


ナオキちゃんが輝く。

ナオキちゃん……ポージング!


直樹:

「フロント・ダブル・バイセップス!」


ナオキちゃんが輝く。

ナオキちゃん……ポージング!


直樹:

「サイド・チェスト!」


ナオキちゃんが輝く。

ナオキちゃん……ポージング!


直樹:

「モスト・マスキュラー!」


ナオキちゃんが輝く。

満面の笑みを、私だけに向けてきた!


おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

何これぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

私だけの勇者様……


世界が。

時間が停止した。


誰一人、動くものはいない。

世界は私達、2人だけのモノだ。

どれほどの時間がっ経ったのだろうか。

気が付くとナオキちゃんは、いつもの姿だった。


こちらを指さして、ワナワナと震えていた。

全身びっしょり汗をかいている。


直樹:

「何故だ!?

 どうしてお前たちが!」


フリスト:

「え!

 誰か居るの?」


後ろを見たが、困った顔のユミルしかいない。

何故か、気まずそうにしている。


フリスト:

「どうしたの?

 私とナオキちゃん、だけだよ!」


ここは2人だけの世界。

ユミル?そんな生き物、知らない。


直樹:

「何故だ!?」


脂汗をダラダラと流しながら、

ゆっくりと後ろへと下がっていく。


フリスト:

「ナオキちゃん、落ち着いて!

 動いちゃダメ」


混乱しているのか、言葉が届かない。

また、ゆっくりと下がっていく。


ダメだ 危ない……

ナオキちゃんは、まだ自分一人で歩ける体ではない。


フリスト:

「待ってて!!」


全力で走り出し、ナオキちゃんを抱きしめた。

人工知能かなんかで、推敲できないのだろうか?


感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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