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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第一章 異世界転移したおっさんが、壊れた魔導書と旅に出る。
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旅立ち 将校用宿舎

直樹:

「フリスト。

 ユミルに謝れ」


フリスト:

「俺様、悪くないし。

 ちゃんと手加減もしたし……」


直樹:

「あれで、手加減してるのか?

 ユミルは死ぬところだったぞ。

 ある意味、死んでしまったかもしれない」


ユミル:

「ナオキ様、自分は大丈夫です」


直樹:

「しかし……」


ユミル:

「自分は大丈夫です。

 手当もしてもらいましたから」


直樹:

「うーーん。

 そこまで、言うのなら……」



このままでは、話が進まないか?

仕方がない。

機会があれば、ユミルの不能になった息子に、回復魔法をかけてもらおう。




ユミル:

「ナオキ様。

 いつごろ出立されますか?」


フリスト:

「ねぇ、ナオキちゃん

 いつ出発するの?

 どこ行にくの?」


直樹:

「そうだな……

 まずは宿泊先に行こう。

 たしか、軍の施設を使えるはずだよな?」


ユミル:

「はい。

 将校用の宿舎が使えます」


直樹:

「それでは、移動しよう。

 聞きたいことが、山ほどあるからな。

 頼むぞユミル」



3人で将校用の宿舎へと移動を開始する。

軍事施設の内部にあるらしい。


ハァハァ。

やはり移動は、思った以上に重労働だ。

要人警護施設から将校用宿舎へと移動する。

歩いて20分ぐらいの距離だ。

たどり着くのに2時間近く掛かる。

痛みが酷く、全身も汗だくだ。


現在の筋肉状態では、まともに歩くこともできない。

杖を使いながらの移動だった。

正直、これはまずい。

世界を回るのは、現状不可能だ。

もっと筋力をつけないと。

やっとの事で部屋へとたどり着く。


椅子に座って休息をとった。

50m2位の広さの部屋だ。

疲れたのでベッドで、横になりたいのだが……


ユミルとフリストが、慌しく模様替えを始めた。

どういう状況だろう?

入った部屋は長方形で、本棚と角テーブルと椅子。

奥に簡易ベッド?が四つで、窓がある。


窓が本棚でさえぎられ、前にベッドが置かれた。

今は光は取り入れられる様に、隙間があるのだが。

寝る時にはぴったりと付け、ベッドを押し付けて固定するらしい。

部屋の中が少し暗いな。


出入り口の扉にもベッドが置かれる。

中央から扉側よった所にベッドをひとつ。

その横にテーブルと椅子だ。

侵入者を想定してるのだろうか?

しかし、トイレのときに邪魔だ。

お漏らしは御免こうむりたい。



直樹:

「お疲れのところ申し訳ない。

 ベッドで休みたいんだが。

 いいかな?」


フリスト:

「ナオキちゃん、駄目だよぉ。

 お肉食べないと筋肉付かないからねぇ」



フリストの言葉遣いに、イラッときたが思いとどまる。

なんだかバカにされた気がしたからだ。


でも、歩いていた時ふらつくと、助けてくれたのは彼女だった。

面倒見はいいみたいだな。

そういう意味では、そばにフリストが居るのはありがたい。

俺は、もっと感謝すべきだろう。



直樹:

「ああ、わかった。

 食事を頼む」


フリスト:

「よし、俺様が運んでこよう」



フリストが、食事を取りに出て行く。

テーブルとベッドを動かして出ていった。

毎回コレをやるつもりか?



直樹:

「ユミル

 この世界について教えて欲しい」


ユミル:

「えーーーっと

 何処から話せばいいのか。


 この世界は神に作られたと言われています。

 球体で水に満たされ……

 あぁ、海と呼ばれるものです。

 神はこの大地に、6つの種族を創造しました。 

 精霊族、不定種、人間族、竜種、獣人間族、人間族の6種を」


直樹:

「ちょっと待て。

 今、人間族が2回なかったか?」


ユミル:

「はい、仰るとおりです。

 人間族がいましたが……

 その後、神により新たな人間族が作られました。 

 そのため最初の人間族は、旧人間族や見捨てられた種族と言われます。

 彼らは自らのことを賢人族と名乗りました。


 神の住まう大地を中心に。

 賢人族、不定種、獣人間族、人間族の大地があり、

 そして我ら竜種の大地アスガルドがあります。


 精霊族の大地はありません。

 神の住まう大地で暮らしています。

 他に魔族と呼ばれる者たちがいます」


直樹:

「魔族?

 6種族にそんなのいたっけ?」


ユミル:

「魔族たちについては、よく解っていません。

 数千年の戦乱で、魔族が誕生したと考えられています。

 ある時、賢人族が突如戦争を開始しました。

 それも全種族に対してです。


 8年前、アスガルドで大きな戦いがあり……

 あのクソどもに。

 ヨトゥンヘイムが落とされました」



ユミルは拳を握り締め、悔しそうにしている。



直樹:

「重要なところ、悪いんだが……

 ヨトゥンヘイムは、アスガルドのどの辺りだ?」


フリスト:

「俺様参上!

 お昼が届いたよーー」



切れ込みがスーッと1本だけ入ったパン、太くて短い。

硬いのでスープがないと食えない。

焼いた鶏肉、香草と塩味。

野菜のスープ、出汁は牛だと思う。

ガサガサと昼ごはんの準備が始まる。


ユミルは、紙を取り出すと円を描く。

円の中心から、少し上側に横線を引いた。

線の下側を3分割したが、真ん中は広めになっている。

紙をこちら側に、向けて置いてくれた。



ユミル:

「竜の国。

 アスガルドは、4つに分けて管理されていました。

 上側の部分が、ヨトゥンヘイム。 

 下側の分割されている場所3つに分かれています。

 右が、ヴァナヘイム。

 中央がミッドガルド。 

 そして、左がスヴァルトアルフヘイム。

 我々が居るのが、この地区です」


直樹:

「ヨトゥンヘイム全体が、征服されたって事なのか?」


ユミル:

「残念ながら……」


直樹:

「んー。

 アスガルドの詳しい地図はないのか?

 地形とか川の位置とか、道とかが細かく載ってるやつ。

 世界地図とかは?」


ユミル:

「え?

 あるんですか?」


直樹:

「え?

 無いの?」



話が一瞬止まった。

食事の音だけが響いている。



フリスト:

「ナオキちゃん、馬鹿だなー。

 アスガルドの詳しい地図なんてある訳ないじゃん。

 世界地図なんて、論外」


直樹:

「え?

 なんで?」


フリスト:

「ナオキちゃん、本気で言ってるの?

 地図は、軍事の重要機密だよ。

 詳しい地図があったら、簡単に攻められちゃうでしょ?

 ここを進んで、ここに隠れて、ここを攻めて……


 詳しい地図を持ってるのは、大将や元帥ぐらいだよ。

 考えればわかるじゃん、常識!

 そんなの持ってたら、捕まって牢獄行きだよ」


フリストが、ジトーーーと。

まるで馬鹿を見るような目で見てくる。

何故か、いたたまれない気持ちになった。

俺は馬鹿じゃない。


言われてみると、地図って重要なんだなぁ。

地図なんて当たり前だったし。

日本って、危ないんじゃないか?

本屋に売ってるし、ネットでもみれるよな……


ユミル:

「ナオキ様。

 スヴァルトアルフヘイムの地図ならありますよ」


テーブルの上に、地図を広げてくれた。

紙にはサツマイモみたいな輪郭線があって。

6か所、丸がついていた。

右側が陸地で左側が海なんだろう。

ぼんやりとした位置関係しかわからない。

丸の一つを指さして。


ユミル:

「ここが我々の居る、首都ピュハです」


直樹:

「初めての情報で、頭がいっぱいだ。

 すまないが疲れているので、横になりたい。

 賢人族と全種族が交戦中。

 竜の国、上側の地区が占領されている。

 今はこれぐらいでいいかな?」



ベッドへ向かうと横になった。



ユミル:

「はい。

 今は、それぐらいでいいと思います。

 上側の地区 ヨトゥンヘイムですが……

 ここがナオキ様の召喚された場所だと思われます。

 それでは、お休みください」


直樹:

「あぁ」


ユミルのやつサラッと重要なことを……

疲労のせいで、すぐに眠りへと落ちていった。

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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