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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第一章 異世界転移したおっさんが、壊れた魔導書と旅に出る。
13/124

壊れた異世界人 交渉・4

コンコンコンコン。



フリスト:

「どうぞお入りください」



扉が開くと軽装の兵士が何人も部屋の中に入ってくる。

全員が緊張した面持ちだ。


フリストは、すぐに直樹の脇へと戻った。

僕もナオキ様のすぐそばにいる。

兵士たちが、ジリジリとこちらに近づいてきた。


一人の兵士が、武器を預けてこちらにやってくる。

顔にはビッショリと汗をかいていた。



護衛兵:

「ユミル伍長。

 我々が、異世界人に近づいても大丈夫か?」


ユミル:

「大丈夫だと思いますが……」


護衛兵:

「そうか。

 確かに、我々は今も正気を保っているが……


 ヴァンランディ中佐がいらしている。

 ユミル伍長。

 君には中佐の生命を保証してもらうぞ!」



兵士が合図を送ると、扉の入り口に椅子が置かれた。

椅子を守るように2人が入ってくる。

あれは軍の魔術師か?


ヴァンランディ中佐が……椅子に座った。



ヴァンランディ:

「はじめまして。

 異世界人、ナオキ様。

 私は、ヴァンランディと申します」


直樹:

「こちらこそ、はじめまして。

 自分は直樹といいます」


ヴァンランディ:

「ナオキ様の待遇の交渉の前に、ひとつお約束いただきたい。

 交渉がどの様な結果になっても。

 私の命を保証していただきたいのです」


直樹:

「お前はいったい、俺を何だと思っている……」


ヴァンランディ:

「申し訳ございません。

 ナオキ様には、すでに。

 36人が殺され、100人以上の関係者が傷を負い、昏倒しています」


直樹:

「そんなにか?

 感情は制御するように心がけよう。

 俺は従軍する気はないし、監視役の10人は不要だ」


ヴァンランディ:

「ナオキ様。

 私達はあなたのために、大きな犠牲を払っています。

 異世界人の保護は、慈善事業ではありません。

 軍にとって。

 あなたという存在は、それだけの利用価値があるからです。


 正直言わせていただくと、従軍。

 そして。

 あなたを守り監視する10人は必要だと考えます」


直樹:

「いきなりこれか……

 しかしな、サラリーマンをなめてもらっては困る。

 上司や顧客の無理難題は、いつものことだ。

 妥協点は探らせてもらう。

 俺のほうが有利な立場のようだしな。


 まず、監視の10人。

 この中に俺の指定する人物を、含めることは可能か?」


ヴァンランディ:

「人数と人物像によります」


直樹:

「人数は2人。

 ここに居る、フリストとユミルだ」


ヴァンランディ:

「いいでしょう」


直樹:

「ユミルについて条件を追加したい。

 彼の妹、彼女の待遇を改善してほしい。

 今より良いものに」


ヴァンランディ:

「妹さん?

 それほどユミル伍長を気に入った……

 ということですか?」


直樹:

「あと、その妹だが。

 俺の指示があれば、何時でも殺せるようにしてくれ。

 駄目だと言われても自分で殺しに行くがな」


ヴァンランディ:

「それは……?


 とくに詮索はしませんが、可能です」


直樹:

「監視の10人は減らせないか?」


ヴァンランディ:

「私達は10人でも足りないと思っています」


直樹:

「なぜだ?

 俺を含め10人の異世界人が来ているはずだ。

 ならば、俺にはそれだけの価値はないだろ?

 監視に10人もいらない。

 フリストとユミルで十分なはずだ。


 何か理由があるはず。

 それは、隠す必要がある事なのか?」


ヴァンランディ:

「いいでしょう。

 それで私達との関係改善が、はかれると良いのですが……


 まず、私はノルナゲスト少将のためにここにいます。

 申し上げたとおり、異世界人は価値のあるものです。

 少将は現在、異世界人を所有していません。


 そして、異世界人の所有は大将へと進む条件でもあります。

 通常、異世界人は大将以上に与えられるものです。

 大将になるための条件だというのに。


 少将が異世界人と交渉する。

 こんな機会は、二度とあるものではありません。

 後ろ盾のない我々が、上を目指すには必要なのです」


直樹:

「派閥に属さない者は、異世界人を入手できない。


 そうか……

 少将が異世界人を持たないことで、俺の価値は上がったのか?

 そして従軍は必須要件。

 それは俺が弱く、役に立たないとしてもか?」


ヴァンランディ:

「その通りです」


直樹:

「交渉の余地はないのか?

 では、従軍はしよう。


 従軍はする。

 だが、立場は対等だ。

 協力関係にすぎない。

 それが守れないなら、俺が協力する事は難しい。


 これでお前たちの要求は叶ったはずだ。

 俺の要求も聞いてもらう」


ヴァンランディ:

「どのような要求ですか?」


直樹:

「そうだな。


 運用方法……

 任務の主導権をこちらにほしい。

 それと情報もだ。

 俺は自分の家族を探し出す。


 お前たちの指示で、場所を決められたり。

 一箇所にとどまったりでは、それも不可能だ。

 そもそも、俺は弱い。

 戦いなんかできないぞ」


ヴァンランディ:

「私達に、代わりの異世界人はおりません。

 戦場へ投入はありえないとお考えください。

 失う危険が高すぎます。

 物資の輸送をお願いしたい」


直樹:

「輸送業務か。

 情報と主導権はどうなる?」


ヴァンランディ:

「それは、あなたの働き次第です。

 資金も必要ではありませんか?」

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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