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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第一章 異世界転移したおっさんが、壊れた魔導書と旅に出る。
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壊れた異世界人 交渉・3

ユミル:

「ナオキ……

 ナオキ様とお呼びすれば良いのですか?」


直樹:

「そうだな。

 そんな感じ……かな?」


ユミル:

「自分と軍の関係は、どうしたら……」


直樹:

「どういう意味だ?」


ユミル:

「ナオキ様とご一緒に行くのでしたら、

 軍を辞める必要性があるのではないかと……」


直樹:

「軍はそのまま所属してくれ。

 お前たちを養う手段がない。

 それに軍の力を借りれるこの状況、メリットは多いはずだ。


 この後、軍との交渉が始まるだろう。

 奴らは、自分たちの利益を最優先にするはずだ。

 ユミル。

 お前と、俺の利益を守れ。


 このまま色々と聞きたいところだが、体力が持たない。

 現在、直面している問題は、この体力のなさだ」


ユミル:

「では、体力の回復を優先しましょう。

 世話人の追加、食事の調整、医療スタッフの派遣を要請しますか?」


フリスト:

「ちょっと待って!

 世話人は、私だけで十分でしょ?」


ユミル:

「いや……

 増やしたほうがいいだろ?」


フリスト:

「嫌だ、嫌だ、嫌だ。

 俺様、今まで頑張ってきたんだ!

 ここで、お払い箱だと!?

 ユミル、流石にブ殺すぞ!」


ユミル:

「しかし」


直樹:

「ユミル、フリストは仲間だ」


ユミル:

「え?

 連れて行くんですか?

 コイツ、かなりヤバイですよ」


直樹:

「知ってる。

 フリストはたぶん、俺を裏切らない。

 かなり、アレだが……

 俺のためなら、お前を普通に殺しそうだ」


フリスト:

「無論!

 殺る!

 すぐにでも、殺る!」


直樹:

「俺は、誰も信用する気はない。

 裏切る可能性が低い人間で、周囲を固める。

 だから、俺はお前の妹を人質に取った。

 フリストは狂信者だ。


 何か問題はあるか?」


ユミル:

「わかりました。

 それでも、世話人は必要です」


フリスト:

「はぁ?

 ユミル、ちゃんと話は聞いていたか?」


ユミル:

「フリスト、お前こそ話を聞いていたか?

 ナオキ様と一緒に行くんだろ?


 準備だってあるし、自身の体調管理も必要だ。

 いざ出立となった時、

 お前のせいで日程が伸びるなんてことは、あってはならない。

 ナオキ様の足を引っ張るな。

 何が起こるかわからない。

 やることは、山程あるはずだ。


 お前をメインで、補佐の世話人を付ける。

 それでいいか?」


フリスト:

「ついに、旅立つのか。

 世界征服へと……」


直樹:

「いろいろアレだが。

 その方向で頼む。

 俺は疲れた、休ませてくれ」




異世界人の準備が完了したらしい。

明日からは、軍との交渉に移るように指示された。


部屋の中を杖を使いながら、グルグルと歩いている。

必死に歯を食いしばり、ダラダラと汗を流していた。

フリストが、ハラハラと見守っている。

母性が大爆発しているみたいだな。


まだ、2周間しか経っていない。

3ヶ月以上も寝たきりだった人間が、こんな短期間で動けるなんて……

一刻も早く、出立したいのだろうが。

正直イカれている。

体は鉛のように重く、全身に激痛が走っているはずだ。



異世界人は僕たちとは違う。

回復魔法を使っても、効果は無いに等しい。

医療スタッフの見立てでは、最低でも3ヶ月。

最悪、歩くことは一生できないと聞いていたのに……



ユミル:

「ナオキ様。

 前から請求していた資料が届きました。

 ナオキ様が救出された施設の情報です」


直樹:

「報告してくれ」


ユミル:

「施設から救出された異世界人は全部で17人。

 こちらに来るまでに7人が死亡しています。


 情報要求がありました髪色の件ですが、

 黒髪、栗毛、赤髪の3種類です。

 黒髪の人物は、ナオキ様を含めて3人でした。

 全員、無事にこちらへ輸送されたそうです」


直樹:

「俺以外に2人……

 家族の可能性はないか?」


ユミル:

「ご家族が含まれるのでしたら。

 ナオキ様の説得へと、派遣されるのではありませんか?」


直樹:

「たしかに。

 では、死亡者の髪色はどうなんだ?」


ユミル:

「黒髪はなかった、という回答でしたが」


直樹:

「死んだ7人の内。

 遺体が回収されたのは、何人だった?」


ユミル:

「4人です」


直樹:

「3人の髪色が不明か……」


ユミル:

「黒髪は珍しいそうなので、やはり全部で3人なのでは?

 救出時に容姿の記録は取ってあるはずです」


直樹:

「記録……

 なぜそんな物を?」


ユミル:

「救出と称してはいますが、実態はただの誘拐ですから。

 逃亡されたときのためにも、容姿の記録はしているはずです。

 ナオキ様も。

 自分の意思で、こちらに来たわけではないと思いますが……」


直樹:

「その通りだな……

 なら、信憑性は高いだろう。

 これ以上は、考えても答えは出ないか。


 待遇は?

 軍での俺の待遇は、どうなりそうだ?」


ユミル:

「当初の待遇で……

 求められていたのは従軍です。


 身の回りのお世話に10人付く予定でした。

 有事の際は200人の護衛が付きます。

 給与の支給、生活物資、軍事物資、生活拠点の提供があります」


直樹:

「有事、従軍、戦争か。

 従軍な……


 しかし。

 それでは……

 自由に動けるのか?


 俺は家族を探しに出る。

 身動きが取れないのはな……


 やはり、駄目だ。

 従軍はできない。

 条件の交渉は、どうすればいい?」


ユミル:

「条件の変更は、少将の許可が必要です」

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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