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ドラゴンの国と深淵へのクエスト ~異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う~  作者: 社畜とキメラ
第三章 異世界転移したおっさんが、戦場を彷徨う。
107/124

貰い火 嘆き・14

ノルナゲスト:

「もう一度、確認をしよう。

 残念なことにスオラが占領されている。

 敵は都市を中心に内陸部と海側へと兵を展開。

 今後、我が国に進行するのであれば、ここは死守する必要がある。

 スオラ拠点から、補給を受けているからだ。


 我々の海軍は、海からの輸送を攻撃し圧迫している。

 だから、奴らはスオラ周辺で、物資を生産しているはずなんだ。

 スオラを中心とした勢力圏は、辻褄が合う。


 君の地図を見てほしい。

 奴らは、キンック方面にも兵を展開していることになっている。

 離れ小島のように、突如だ。

 補給はどこからきている?

 制空権は竜族である我々が確保している。

 海や空からの補給は無いはずだ。


 そうなると陸路。

 スオラから直線で200kmだ。

 いくら何でも定時偵察で捕捉できるはずだし。

 この辺りは何度も戦場になっているが。

 それらしい報告は来ていない。

 

 本当に兵力が存在するのであれば、海岸側を通って物資を輸送するはず。

 ここの兵力とスオラの間には勢力圏がない。

 補給路が、繋がっていないんだ。


 我々に気づかれることもなく、物資を輸送するのか?

 このルートの輸送は、相当目立つ。

 僅かであれば見落とす可能性は確かにあるが、考えにくい。

 仮に輸送できたとしても、距離は300kmを超える。

 不可能とは言わないが、負担は相当なものだ。

 これだけの兵を維持するのは難しい。

 君のような存在が数人いれば別だが。


 私たちの調査では、敵勢勢力圏は存在しない。

 突如と現れた敵兵力、これはどういう事だ」


直樹:

「異世界人の可能性は無いのか?」


ノルナゲスト:

「その可能性は低い。

 先のヨトゥンヘイムの戦いで、我が国は大きな犠牲を払い。

 彼らを殺害している」


直樹:

「確か、数人の異世界人が投入されている。

 と聞いているぞ」


ノルナゲスト:

「誰からだ?

 協力者の賢人からか?」


直樹:

「ああ、そうだ」


ノルナゲスト:

「大規模な輸送タイプか?

 それでは海岸沿いに勢力圏を形成する意味がない。

 もっと有利な位置取りができるはずだ。

 通常輸送であれば、キンック方面の海岸に勢力圏を持つ必要性がある。

 それなら、輸送部隊を発見できるはずだ。

 オカシイな。


 今後、キンック方面に兵を大規模展開するのだろうか?

 キンックは武器の製造を担っているからな。

 重要拠点の一つ。

 敵にとっても、我々にとっても押さえるべき場所だ。

 狙われても不思議はない。


 そして。

 君の地図に示された、隠蔽されているという敵拠点の存在。

 本当に、この位置にあるのなら。

 メグスラシル中将へ繋がる補給線の圧迫。

 コレへの説明はつくが……


 我々の調査では、発見されていない。

 メグスラシル中将の隣の陣地までは物資が届く。

 やはり、この位置に拠点があるのか?

 不可解なことが多すぎる」


直樹:

「つまり。

 どいう事だ?

 結論は?

 賢人たちが嘘を付いたという事か?

 それとも正しかったのか?」


ノルナゲスト:

「否定も肯定もできない。

 我々の調査を前提にすれば、嘘だという事になる。

 敵の動きから考えれば、辻褄が合う。

 

 先ほど。

 あの辺りは何度も戦場になっている、と言っただろ。

 

 その時。

 突然、兵士が湧いて出た。

 数時間前までは、そこには誰一人いなかった場所にだ。

 兆候も確認できなかった。

 自分たちの国だ。

 魔法や魔術の類は探知できる。

 大人数だ。

 見落とすはずがない。


 君が記した場所に、敵が存在した。

 何らかの手段で、奴らはそこに隠れていた。

 そして突如、現れる。

 これなら説明できる。

 コレは極めて由々しき事態だ」


直樹:

「異世界人による隠蔽じゃないのか?」


ノルナゲスト:

「我々では感知できないものか?

 そうなると、まずいな。

 敵の数だって、50万どころの騒ぎじゃない。

 さらに20、30万人か……


 詳細な調査が必要だな。

 ありがとう。

 ナオキくん。

 私の方から、もう一度。

 調査をするように掛け合ってみよう。

 君の情報を裏付ける結果が出そうで怖い」


直樹:

「ああ、頼む。

 賢人たちの情報は、それなりに信憑性があるようだな。

 参考になったよ。


 そうなると……

 アレも真実味が出てきたな。

 メグスラシル中将の所に敵兵力5万人が増援されるらしい。


 じゃあ。

 俺は中将の所へ行くから」



席を立って部屋の外へと向かう。



ノルナゲスト:

「は?

 ちょっと、待ってくれ!

 ナオキくん!

 増援とは、どういう事だ!!」


直樹:

「そのままの意味だ。

 時期は知らない。

 信憑性もわからない。

 賢人たちの情報だ。


 少将、何かわかったら教えてくれ。

 じゃあな!」



俺が部屋を出ると、部屋の方が慌ただしくなる。

叫び声が聞こえた。

誰のだろう?


中将からの連絡を待ったが、今日は連絡が来なかった。

俺たちは、仕事を淡々とこなしていく。

2日後、中将の迎えが来た。


ちなみにだが。

首都での物資の確認に少将は来なかった。

代わりに、ヴァンランディ中佐とやらが来た。

少将も可哀そうな奴だな。




兵士、千人分の90万を受け取る。

テントの中には屈強でむさい男たちが30人近くいて、暑苦しい。

ハァハァと興奮している奴が多いな。

外にも兵士が配備されているようだ。

先方には、大事な話があると伝えただけなんだが。



メグスラシル中将:

「ナオキ殿。

 どうしたんだ?

 資金が無いから、手当の増額は難しい」


直樹:

「軍は、何処もケチだな」


メグスラシル中将:

「まぁな。

 予算も人員も決まっているからな。

 本当に、手当の話か?」


直樹:

「いや、違う。

 別件だ。

 確認したいことがある。

 中将の兵士の数は2万人で。

 敵対している兵士は3万人で合っているのか?」


メグスラシル中将:

「君は、何処からその情報を?」



中将の顔が一瞬、険しくなる。

周りの連中も警戒し始めた。



直樹:

「ん?

 そんなことか。

 瀕死の兵士を貰ったろ?

 奴らからだ」


メグスラシル中将:

「そうか」


直樹:

「ここの陣地は、守りを固めているんだよな。

 なんと聞けばいいのかなぁ……

 準備というか、防衛力というのか?

 どれくらいなんだ?

 5万人の敵が増援に来ても、防げそうか?」


中将の顔が険しい。

先ほどより顔のしわが深くなった気がする。



メグスラシル中将:

「ナオキ殿。

 それは、どういう事だ?

 あの不可解な警告……


 情報源は君だったのか」


直樹:

「警告というのには、覚えがない。

 実はな。

 俺は賢人族を保有している。

 多分、お前たちと戦っていた奴だろう。

 そいつらから聞いた話だ」


しばらく待っても、誰も話してこない。



直樹:

「何日か前に、少将と話をした。

 本当は中将と相談したかったんだが。

 見当違いだと困るだろ?

 信憑性の度合いについて、確認を取りたかったんだ」


メグスラシル中将:

「ノルナゲストか?」


直樹:

「そうだ。

 そして、俺の情報には検討べき価値がある。

 という感じになった。


 説明する。

 まずは地図を渡すから、写してくれ。

 俺のだからな。

 やらないぞ」


少将との話を掻い摘んで話した。



メグスラシル中将:

「ノルナゲストは、どうしている?」


直樹:

「色々と忙しいらしい。

 あの後からは、会っていないな」


誰も言葉を発しない

嫌な沈黙だ、居づらい



直樹:

「もういいか?

 地図を返してくれ」


メグスラシル中将:

「ああ」


直樹:

「また明日。

 時間はあるか?」


メグスラシル中将:

「どうしてだ?」


直樹:

「もう少し、賢人達から話を聞いておく」


メグスラシル中将:

「そうか。

 すまない。

 明日、また頼む」


俺たちは、補給作業に戻った。

その後、賢人たちに敵陣地の詳細を作るように指示する。


朝、賢人たちから説明を受ける。

お店の納品と物資の輸送を済ませて、中将からの案内を待った。

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。

おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。

よろしくお願いします。

地図はランキング?の所に、リンクを貼ってあります。

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都市名があるのですが地図がないと、把握が難しいので。 地図
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