貰い火 嘆き・11
直樹:
「17番、すぐに監視部隊を編制しろ。
人数は30人だ。
今後、俺が来た時。
賢人族を毎回、確認する。
リストを作成してほしい。
問題を起こした場合は拘束だけしておけ。
こいつらを殺傷した者は、後で罪を償わせる。
そういう連中はいずれ、他の仲間にも害を与える可能性が高い。
絶対に逃すな。
未遂でも捕まえろ」
17番:
「すぐに人選を始めます。
みんな監視を頼んだぞ」
17番は走っていた。
俺は賢人族に近づく。
直樹:
「お前たち、12人の代表は居るか?
いないのなら決めてくれ」
賢人達がしばらく話し合い、1人が前に出た。
隷属者・賢人:
「1833番です。
よろしくお願いします」
直樹:
「1833番。
お前たちに監視を付ける。
いいか?」
1833番:
「はい」
オドオドと怯えながら返事を返した。
直樹:
「監視を付ける理由は、わかるな?
ここは竜の国の住人がほとんどだ。
敵対している、お前たちは。
殺される可能性が高い。
監視は、竜族の不安を解消し。
お前たちへの殺傷行為を未然に防ぐためだ」
賢人たちの険しい顔が、少し緩む。
直樹:
「お前たちは、ここで一生を過ごすことになる。
竜族と賢人で別れて暮らすのもいいが。
一緒に暮らせないのか?
歩み寄るためのキッカケは、作れないのか?
何かないのか?
こう……
なんというか。
あれだ!
賢人族、裏切っちゃいました!
重罪人だから帰れません!
みたいな……
極秘情報とか?
お前たち、異世界人を知らないか?」
1833番:
「スヴァルトアルフヘイム方面には、少数の異世界人が戦争に投入されているようです。
こちら側は十人も居ないはず。
多くは中央への攻撃に、参加していると聞いています」
直樹:
「中央というと、ミッドガルドのことか?
スヴァルトアルフヘイムへ侵入した正確な人数は?
どの辺りにいるか、分かるか?」
1833番:
「いいえ、話は大まかにしか。
確か補給線の攪乱に、2人いるとか……」
直樹:
「誰か!
他に何か知らないか?
なんでもいいぞ」
隷属者・賢人:
「あの……」
直樹:
「おう、言ってくれ。
お菓子の作り方でも構わない」
隷属者・賢人:
「4496番です。
実は、こちら側。
私たちが居た場所へ援軍が来るという話を聞いていますが」
直樹:
「こちら側とは、どちら側だ?
そもそも、お前は何処で戦っていた?」
4496番:
「自分は、戦闘中に大けがを負い。
敵兵に回収されたので、そのあたりです」
戦闘して敵兵である竜族に回収され……
救護所?
安置所に放り込まれた。
こちら側だから、賢人側に援軍?
つまり中将が戦闘していた場所へ。
直樹:
「どれくらいの規模の、援軍が来るんだ?」
4496番:
「5万人くらいと聞いてますが」
5万人の援軍……
中将に?
援軍……
援軍……
直樹:
「1番、17番、34番、888番、居るか!
至急集まれ!!」
1番:
「はい」
888番:
「はい」
しばらくして。
34番:
「遅れました」
直樹:
「17番は、まだか?」
34番:
「監視部隊の人材を、検討していましたが」
直樹:
「わかった、17番抜きで始める。
888番。
お前は、中将の兵士だな?」
888番:
「メグスラシル中将の事ですか?」
直樹:
「そんな感じの名前だったな。
ところで、中将の兵力はどれくらいだ」
888番:
「元々は、戦闘要員4万人でしたが。
現在は2万人くらいではないかと思います」
直樹:
「敵兵力はいくらだ?」
888番:
「最初は、6万人ほどだったと聞いています。
今は3万人ぐらいでしょうか?」
直樹:
「中将の損害が2万人、敵は損失が3万人か。
情報が正しければ……の話だが。
善戦している。
だが、詰んだ。
終わりだ。
たった2万人で、8万人の相手は不可能だ」
17番:
「ただいま戻りました」
直樹:
「17番、賢人族を警護だ。
守れ」
17番:
「どういう事でしょう?」
直樹:
「賢人族が、国を売った。
情報提供だ。
護衛の数が足りない。
もう20人増やしてくれ」
17番:
「あっ、はい。
領主様の命令だ。
いいか!
賢人共を守れ!
貴重な情報源だ!」
30人の兵士が、賢人を中心に円陣を組む。
直樹:
「1番、34番、888番。
畑の連中以外。
全員整列させろ!」
1番、34番、888番:
「はい」
20分ほどで整列した。
並ばせると、威圧が凄いな。
直樹:
「全員、よく聞け。
メグスラシル中将の所の連中は特にだ。
実は、中将の元に。
5万人の敵増援が来るらしい。
情報源は、問題になっている賢人族。
貴重な情報源だ。
殺傷を禁止する。
お前たちが持っている情報を集めたい。
地図を作れ。
情報が事実であれば戦闘が起きる。
それも、一方的な虐殺だ。
参加したい者、したくない者。
それぞれ、いるだろう。
参加するしたい者は訓練に励め。
強制はしない。
お前たちも強制するな。
参加しない者たちはサポートを頼む。
増援の真偽は不明だ。
だが、あるものとして行動する。
1番、34番、888番は、別命があるので待機。
以上だ、解散」
戦争へ参加する連中は、すぐに訓練を開始した。
隊列を維持したまま、移動していく。
全力で畑へ走っていく者が居た。
あれは不参加の連中だろうか?
感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。
おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。
よろしくお願いします。
地図はランキング?の所に、リンクを貼ってあります。




