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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第735話 夫婦で温泉を

 前世と違って、温泉での混浴は湯着を着用した上で楽しむものだが。


 自宅では基本的に風呂は別々としていたので、レイアと混浴をするのは初。


 というか、まとめ髪にしたことで見えるうなじが盛大に色っぽいんだが!?



「……気持ちいいですね」

「……そうだな」



 保養地とはいえ、基本的に温泉施設。温泉を堪能しまくる以外は基本的に自由行動。朝風呂は入れなかったが、昼も夜も関係ないと新しい湯着で夫婦そろって入ることにした。昨日は夕方以降だったので気づかなかったが、我が妻の艶姿に目がくらみそうになった……。これぞ、前世の言葉を借りるなら、『温泉マジック』とやらだろう!


 沈みはしないが、座れる箇所や徒歩スペースなどと色々あるこの温泉は、謂わば『温水プール』のような施設に近い。大昔にこっちの両親が生きていた頃に連れてってもらったところより、大規模だが構造はだいたい似ていた。


 陛下に招待された面々が思い思いに浸かっているが、ケントの姿はない。エリーもいないようだから、自由行動も兼ねて……ちゃんと、デートをしているのかもしれんな? 陛下の考え通りとも言うべきか、あのふたり休むときにちゃんと休んでいない傾向があるので……少しばかり心配だった。


 私はと言えば、レイアが家族になってくれたおかげで考えが少し変わったと思う。休息の挟み方、食事のこと。あとは……まあ、夜のこともあるが。レイアはそこについてはまったくの無知ではなかったから……初夜はきちんと致すことが出来た。


 ロマンティックに出来たかどうかは私にはわからんが、レイアとしては非常に喜んでくれていたのでいいとしよう。今回も部屋は同室だが、防音設備が整っていても気恥しくて出来ん!! なので、普通にベッドで寝ているだけだ。


 だからこそ、温泉を堪能している間の会話くらいきちんとしようと思った。



「?」

「レイア。今回はお誘いいただいた上での旅行だが。私の仕事が落ち着いたタイミングでふたりだけの旅行はほしいかい?」

「え? ふたりで?」

「ジェイドは気を遣ってくれるから大丈夫だろうが……そういう時間は欲しいかい?」

「えっと……その。ヴィンクスさんが、ご無理なさらないようでしたら」

「では、また考えよう。私だけでなく、ふたりで」

「ふたりで?」

「ああ、そうとも。私の一方的な計画よりも……ふたりで考える方がずっと楽しいと思うんだ」

「! そうですね」



 ものぐさ太郎的な生活をしていた『ヴィンクス=エヴァンス』が日常生活をきちんと送れていることに、ロイズとかも盛大に驚くくらいだったからな? ケントとの出会い……あれも、ポーションパンというか『日本のパン』の魅力に惹かれて近づいたのがきっかけだった。


 そこから少しずつ生活が改善していき……レイアとの関係も大きく変化して今がある。まさか、恋人期間を短くしてすぐに夫婦になるとは予想外過ぎたが。



「……いつかは、家族も増えるんだ。そのときの予行練習に近いものになるかもしれないが」

「はい。目も見えるようになった今、子どもにもたくさん教えたいことが多いです」

「そうだな。ひとりと言わず、ふたりでもいい」

「ふふ。まだひとりもいませんよ?」

「はは。子どもは苦手だったが、自分たちのは別格だ」



 やはり、今晩少し誘ってみようと思ったが……チキンな私には、自宅の方が防音設備が充実しているのでやめておくことにした。

次回は金曜日〜

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