第5話 ~全てのピースは揃った~
数日後。
「準備はできたね?」
「はい」
「おお」
足腰バッチリ!
「では、いってらっしゃい」
パチン。
景色が変わる。ブランシェの所だ。
一荷は扉の前に行くと乱暴に蹴破る。
「年貢の納め時ってやつだ」
ブランシェはベールの下で今までのどんな時より追い詰められた表情をしていた。
「妾はっ……! 妾はぁぁぁぁ!!!」
「終わりだ」
一荷はナイフでブランシェの喉を裂いた。
ブランシェは苦悶の表情で塵となって消えた。
「終わった……のか……?」
「もうすぐ……いや、この世界では終わったよ。本当に頑張ったね」
一荷の言葉にリーリアが答える。
パチン。
遊園地に景色が変わる。
「君達は自由だ。青春も、老後も謳歌しなさい」
「ねえ、リーリア、ブランシェは……」
「それはまた『後』で話そう」
「?」
後ってなんだろう……。でも、なんだかわかる気がする。
「ではね、若人達」
そう言ってリーリアは消えた。
一荷の方を見ると、マスクやらを取っていた。
「一荷……」
「なあ、季行」
一荷はにっこり笑う。
「空気、うめぇな」
「一荷!!」
私は一荷に抱き着いた。
「これから、どうする?」
私達は荷物を拾いながら話す。
「……俺さ、真面目に働く」
一荷は言った。
「それで今までの事がチャラになる訳じゃねーけど、季行に胸張ってお前の夫だって言える様になりてぇから」
「夫って……」
一荷は私の手を取る。
「季行、結婚してくれ。一生大切にする」
私の目から涙が零れた。
「はい……!」
一荷は、やれやれといった様子で私を抱き締める。
「お前は泣き虫だな」
それでもいいよ。一荷がずっと側にいてくれるなら。
私達の物語はまだまだここから。
「これで、全てのピースは揃った」




