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南1局2本場:過去の亡霊

ちょっと時間が出来たんで書けました。

 その少女の名は、白崎静。

 かつて白夜がまだ六道軍星と名乗り、最強と言われていた時代。

 その時代に恋人としていた白崎舞。その妹。


「アンタのせいでっ!! 私のおねぇちゃんは!!」


 六道軍星のくたびれたスーツ。その胸元を掴み顔を引き寄せる。


「お前は……、舞の……」

「そうよ、妹よ。アンタが、あんたが殺した舞おねぇちゃんの!!」


 いわゆる姫カットにした黒髪。

 神が創り出したと言われても信じてしまうような美貌。

 だが、それは怒りに染まっていた。


「返してよっ!! ほら早くっ!!」


 その頭に六道軍星は頭突きをする。


「……何すんのよっ!!」

「……俺が、殺した? ハハっ」

「何がおかしいっ!!」


 激昂という言葉がこれほど似合う表情は無いだろう。


「……会長、軍星さんの話を聞いてくださいませんか?」


 その激昂に対して、憤怒の感情を押さえつけるようにして静かに話しかける中原みなみ。

 鈴木純も、河下更江も、この3人に当てられてしまい話すことはおろか、息をすることも忘れてしまったかのように麻雀部(仮)の部室は静寂に包まれる。

 だが、その静寂を破るのは生徒会長である白崎静。


「今更、こんな男の何を聞けっていうのよっ!! こいつはおねぇちゃんを……」


 と、「パンっ」という乾いた音が室内に響く。

 中原みなみが白崎静にビンタをしたためだ。


「聞け。会長は、軍星さんのことを聞く必要があります」

「……ははは。 …………何を、聞けっていうのよ。こいつと一緒に雀荘に行ったっきりずっと帰ってこないのよっ!! で、茂索おじさまから『死んだ』って言われただけ。で、おねぇちゃんの血が付いた麻雀牌だけ渡されたっ!! だから、こいつが殺したんだっ!! きっと、おそらく、いや、絶対っ!!!!!!!!!」

「……シゲさん、相変わらず適当なんだな。良いか、俺は舞を殺してない。というか、ここではまずいだろう。鈴木、河下。悪いけど、今日の部活は終了だ。俺はこいつとちょっと話をしないといけない」

「……六道教諭。それはボクたちには話せないことなのか?」

「あぁ、すまない。もし、話してもいいと思った時が来たらその時話す。だから、今日は悪いけど……」


 そう白夜、六道軍星に諭された二人は後味が悪そうなまま部室を後にする。


「……さて、白崎静と言ったか? お前はどこまで聞いている。あの日あったことをすべて話そう」

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