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魔法使いの妻  作者: M38
第1章
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第11話

――キイーッ!


 窓を開けると冷たい秋の夜風が、狭い屋根裏部屋へと吹き込んだ。


「名残惜しいよ、シェリー……君の身体も心配だ。今日は1日、おとなしくしているんだよ……」

「アレックス……わたしは平気よ。今日は土曜日だから、ゆっくりしているわ」

「ごめんよ……君の勉強の邪魔をしてしまった。シェリー……何があっても、お互いがんばっていこう」

「ええ。あなたのためにもがんばるわ。愛してるわ……アレックス。体に気をつけて……」

「おおっ……シェリー……。行きたくないよ。君と逃げたい! でも……それは許されない立場なんだ。ノースウィッチが各地で暴れはじめた。ぼくはバーナビー教授と北の大地へ偵察に出掛ける」

「そんな……危険な所へ……? いつ頃まで滞在する予定なの?」

「いつ帰るかは未定なんだ。すまない、シェリー……初めての夜なのに、魔法で花を出すこともできないなんて……」

「アレックス……そんなものいらないわ。わたしはただ……あなたがいてくれれば、それだけでいいの……。アレックスどうか……無事にもどってきてね」

「君のためにも必ず元気な姿で帰ってくるからね……愛してるよ、ぼくのシェリー……ぼくのフィアンセ……アダブカダブラ……」

「アレックス……」


 わたしたちは情熱的なキスを交わし辛い別れを惜しんだ。アレックスのあたたかい腕が徐々に離れていき、足音が屋根の上を遠ざかる。


「アレックス……アイラブユー……」

 

 アレックスは真夜中過ぎに帝都の魔法学校へ帰っていった。

 けだるいカラダで、遥か彼方を見つめていた。あの夜空の下でアレックスが馬を駆っているのかと思うと、いつまでも星から目が離すことができなかった。

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