05. ネコの興味
「嘘、下手」
後ろから追いかけてくるルカをちら見しながらも、図書室での莉桜の反応を思い出していた。
『……知らない』
だから知らないはないでしょ。僕、知ってるんだよ。井戸にあった力の石(氷力石)が右目に入ってしまったことを。だって初めて妖怪に襲われていたところも見ていたから。
怪(妖怪)が珍しく人間を襲っていて不思議に思った。価値のない目を狙うなんてどこのバカだって思ってたんだけど……ルカたちが守ってあげたんだ。
びっくりしたけど、なんとなく察しがついた。バレないようにずっと遠くで見張っていた時……ルカたちが一睡もせずあの人間を見守っていたのを思い出したんだ。
まあそんな事は良いとして。森の奥にある神社に行った時もついて行って、盗み見聞きした。
そしたらあの子の右目に氷力石が入ったとか、それを取り出せるのはハウラ自身とか訳わからない言ってて。
多少理解したつもりだったけど本人に確認してみないと、と思って今日は近寄ってみた。けどやっぱルカたちのお出まし、と。
別にまだ取ろうなんて考えていないんだ。まあ……ルカに勝つために、いつかはそうするつもりだけど。
ていうかあの人間大丈夫なのか、前まで見えていなかったオレたちの姿が見えて。最初、あんなに驚いてたもんな。
その光景を思い出し、頬が緩む。だが気の抜けない状況。早いスピードでルカから逃げ続けた。




