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04. ルカの思考
木の上を巧みに移動し、走り逃げる相手を素早い動きで追いかける。速さを比べればほぼ互角。けれど木の上が得意なのはレオの言う「ネコミミくん」の方だ。
無表情のままルカはさっき言われた事を思い出していた。
『そんなにその人間が大事? 』
ーー大事だから守っている訳ではない。恩のある佐賀に頼まれたから守ってやっている、ただそれだけだ。
冷え切った感情。「佐賀」というのは、莉桜の「おじい」である。
『佐賀雄介』
莉桜には名前で呼ばれた事がなく、果たして覚えているのかそれ以前に知っているのか、よく分からないところだ。
ーーそれに俺が守っているのはあの人間ではなく、氷力石。
氷力石……体内にいれれば協力な力が手に入る。だから力を求める妖怪の手元にいってしまうと大変な事になってしまう。




