02. 青い髪の少年
「嘘はつかないほうが良いよ。僕
嘘、嫌いだから」
ニコッと、冷え切った笑み。一言一言刻んでいく主張。
さっきは自分の事を『オレ』と言っていたのに、今は『僕』ーーどちらが本当の顔なんだろう。
「その右目から微かな気配を感じるんだけど……気のせい? 」
鋼でできた鋭い爪を突きつける。
なんて答えれば良いのか。ここで氷力石は君の指す目にあると言ったら、鋭い爪でえぐり取られるかもしれないと変な想像をしてしまう。
「……知らなーー」
そこで息を飲んだ。真っ直ぐ妖怪目掛けて振り下ろされた剣。横から現れたルカの姿。勢いよく来たのか、コートがふわりと靡く。
時間が止まったかのような錯覚に陥る。
すんでのところで真横に避けた妖怪は口元に笑みを浮かべていた。
「早いお出まし。そんなにその人間が大事? 」
まるで猫のようだ。さっきまで被っていたフードがずれ、頭に生えている耳が見えた。妖怪の中では普通なのかそれは猫耳。目を細める鋭い視線も猫そのもの。
「お前には関係ない」
ルカたちが来る事を知っていたかのようなセリフを言う妖怪。追い払おうと一気に距離を縮め、剣を振るうルカに対してスッと身軽な体を使って避ける。本当に猫のようだ。
逃げ道がなくなるとバッと窓を開けるとともに飛び降りてしまった。
ここ、3階なのに……。
「あっ、ルカ…! 」
その後を追うようにルカも行ってしまった。




