17. ハウラ
「本題に入ろう。ーー莉桜、お前は氷力石を目に宿してしまったそうだな」
急に真剣さを漂わすおじいに釣られ、緊張感を出す。
「知っておるか、氷力石の恐ろしさを」
そう説明を始めたおじいは、わたしの知るおじいではなかった。
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『妖怪が食べると協力な力を手にいれるという。それはこの世にいる妖怪を破滅させるぐらいのーー』
力欲しさに氷力石を狙う妖怪が多いらしく。
『だからお前はレオたちに頼んで守ってもらうことにしたんだ』
レオたちは、わたしを守れと頼まれていたという。だからあの時助けてくれたと。
「氷力石って……なんなんだろう」
神社からの帰り道。俯きながら呟く。
「ハウラという妖怪が持っている力の欠片、かな」
「ハウラ?」
「強力な力を持つ、妖怪の中で一番強いと言われる妖のこと」
妖怪に詳しくない莉桜でも分かるようにと、レオは考えながらに説明する。
「力欲しさにハウラを狙う奴らはけっこういる。だけどハウラの姿を見た者はいない」
「どうして? 」
首を傾げ、レオの答えを導く。
「身を隠してるんだよ。でもそれが見つかって……自分の持っている危険な力を与えないようにと散りばめた。それが氷力石ーーと、まあ、ここは推測を入れてみたんだけど」
氷力石はハウラという妖怪の一部。自分と同じ妖怪に狙われて危険な力を悪用されるんじゃないかと心配したハウラが、自分自身の力を散りばめ、あの井戸に飛ばした。
「これだけは言える。君の目に入った氷力石はハウラ自身ではないと取れない」
誰も姿を見たことがない妖怪を探さなければいけないんだ。そうしなければ、わたしの身体……目にある氷力石は一生取れない。
「別の方法として、その目が食べられてしまえば無くなるけどね」
ぎょっとするわたしを見て、含み笑いをするレオ。ーーもしかしてからかわれた?
「冗談だよ。僕たちはそうさせないためにいるんだから」
「……お世話になります」




