10. ルカとレオ
「僕の名前はレオ。で、そっちはルカ 」
説明してくれている純白の彼がレオ、漆黒の彼がルカ。
名前を覚え、なんとなくレオの視線をたどると、暇そうにしているルカの姿が映った。ほんの少し、かわいいと思ってしまう光景。
机の上にある招き猫の手を動かしている。
「わたしは……」
「莉桜ちゃん、だよね? 」
「え…? 」
自己紹介されたんだから自分もしなければとルカにやっていた意識を取り戻し言おうとしたところ、教えてもいないのに名前を呼ばれ、驚きで言葉がでなくなった。
どうしてわたしの名前を知っているんだろう。まだ何も言っていないのに。もしかしてそういう能力を持っているとか。
……そんなわけないよね。
「とある人に教えてもらったんだ」
莉桜が頭の中で考えを巡らせていると、『とある人』に教えてもらったという。その『とある人』が肝心なんだが。
「とある人って、誰? 」
「君と関わりのある人なんだけど……。 この話はまた今度ね 」
わたしと関わりのある人って……もしかして、若葉? ううん、そんなわけない。若葉は嫌な空気とかは感じたりする事があるけど、何か『別の者』は見えていなかった。
見えていなければ、話なんてできないはずだ。
「今話せるのは僕たちの事とアイツの目的。後はその、とある人の所に行って話してもらうから 」
ーーその言葉に納得のいかないまま、莉桜は頷いた。




