第31話 夜を満喫しようその2 あいなはお風呂を満喫する
あいなです! 正式名称は田中愛奈といいます!
実は私中学生なんですよね。日本では。
故あってこの異世界に転移してしまいましたけど、私は元気です!
少しだけ、ほんのすこ~しだけ愚痴を言いますけど、私の両親って実は離婚してるんですよ。
それでですね、兄が1人いるんですが最近行方不明になったそうなんです。
あ、兄は母に引き取られていますよ? 私は父のほうです。
ちなみに兄の名前は【田中源一郎】と言いまして、厳格そうな名前なのにいい加減で自分勝手でハーレム願望持ちの最低男です。
私は母も兄も嫌いだったので、正直どうでもいいんですけど。
そんな私は現在異世界で美少女エルフのイリスさんの仲間としてなんか楽しく過ごしてます。
イリスさん、口は悪いし俺っ娘なんですけどめちゃくちゃ優しいんですよね。
私が調子に乗りすぎた時にはしっかりお仕置きされますけど……。
私のイリスさんの印象は一言で言えば、虚勢を張っている可愛らしい妹といったところです。
小さくてぷにぷにしてて可愛くて良い匂いがして、でも生意気で薄くて細くて可愛い要素しか詰まってないんですよね。
時折話に出てくるソフィさん、ミティスさん、アリスさん、アルマさんも同じような感情を抱いているようです。
正直なところ、私が最初に出会えたのがイリスさんで幸運だったかもしれません。
「アルテミシアさんってイリスさんのこと大好きですよね」
「ん。好き」
と、このようにイリスさんはなぜかやたらとモテます。
本人曰くスキルのせいだろうとのことですが、色々ある気がします。
なぜならドレアの街の人でイリスさんを嫌いな人を見たことがないからです。
まぁまだたくさんの人に会っているわけではないですが……。
「あいな、イリスが気になるの?」
「あいな、構ってくれる人が好きよね」
「はい、構ってくれるイリスさんが大好きです!!」
おっとつい本音が。
幸いイリスさんはお風呂に夢中で気が付いていない様子。
はぁ、ちょっと生意気だけど可愛くて優しくて気が付く妹、最高ですよねぇ。
でも元の世界には海外単身赴任のお父さんを残しているし、そっちも気がかりです。
最終的に帰ることになったとして、私は選べるのかな?
「あいな、何暗い顔してんだよ? せっかくの風呂なんだから楽しめよな」
不意に声を掛けられて視線を向けると、そこには真っ平らな身体を惜しみなく晒したイリスさんの姿がありましt。
きれいな傷1つない白い身体にうっすらとした胸のふくらみ、すっきりしてるけど少し子供っぽいお腹に毛なんか一切ない純真無垢なイリスさん自身。
眼福です!
「いえ、いずれ帰る時になったらどうすればいいのかな~と思いまして。私の家族って祖父母を除けば単身赴任で海外に行っている父だけなんです」
平常心を装いつつイリスさんに返事を返します。
「あー。そうか、そうだよなぁ。でも帰れるなら帰ればいいんじゃねぇか?」
「いえ、そうするとイリスさんに会えないじゃないですか」
そう、私が日本に帰還したらイリスさんにはもう会えないのだ。
それを思うと怖い訳でして……。
「あん? それなら大丈夫だろ? 今はまだ教えられないけど会おうと思えばいつだって会えるようにできるしな」
「はい? そ、そんなわけ……。あっ、アルテミシアさん?」
そうか、アルテミシアさんのお力があればワンチャン!!
そう思ったのもつかの間、イリスさんには否定されてしまいました。
「アルテミシアができることはそう多くはないぞ?」
「ん。この世界ともう1つの世界くらいしか繋げられない。お姉ちゃんが言ってるのは別の意味」
「え~っと、どういうこと、でしょうか……」
アルテミシアさんにその力がないならイリスさんにはあるということなのでしょうか?
どうにも気になります。
イリスさんには秘密がいっぱいありそうです。
「今はイリスちゃんにも無理だけど、いずれはできるようになるはずよ? もうアルテミシアの力は自分で使えるでしょ?」
「おう」
「だったらあとは女神様の件だけね」
「いずれな~」
「ええっと、あの、どういうことでしょうか?」
ブランさんは何がご存じの様子。
イリスさんもご自身のことをご存じな様子。
ということは知らないのは私だけ……。
これは寂しい!
「あいなには言ってなかったっけ? 俺エルフ族だけどハーフだって」
「それは聞いたような……」
「おう。で何のハーフかって言うとちょっと双子がばらしそうになったけど、神様とのハーフなんだよ」
「はい?」
イリスさんが神様とのハーフ? どういうこと??
「父親がエルフで母親がばばあの娘。で母親は純粋な神族だから俺はそのハーフってわけ」
「ええええええええ!?」
全く知りませんでした。
まさかイリスさんが神様とのハーフだったなんて……。
イリスさんの口にするばばあって確か、グレモリーさんだった気がします。
ということは、あの人はあの見た目で経産婦だった!?
「驚いているわね」
「驚いているようね。私は調べて分かったけど」
「あ、あはは……」
どうやら私の悩みは思っていたよりも小さなことだったようです。
むむぅ……。なんかこのままではいけませんね。
イリスさんに逆襲しなければ!
え~っと、イリスさんはっと。
おや? 少し離れた場所でアルテミシアさんと入浴しているようです。
ならば今ですね、お覚悟を!!
「イ・リ・ス・さ~ん!! 覚悟~!! ぶべっ!?」
イリスさんをロックオンした私はその身体を撫でまわして堪能すべく強襲を掛けました。
ですが、謎の壁に阻まれてイリスさんに近づくことができません!!
「お触り、だめ。セクハラ禁止。バリアバ~リア」
「ぐぬぬ、アルテミシアさん……」
アルテミシアさんの張った結界に阻まれて近づくことができませんでした……。
とほほ……。
「はぁ。お前は何やってんだ。喜び勇んで飛び掛かってくるとか犬かよ。しゃーねーからこっち来ていいぞ。さっさとしないと許可取り消すからな」
「あ、はい! 今いきま~す!!」
ふふふ、これでやっとイリスさんを堪能できるというもの。
はぁ~、すべすべぷにぷにで柔らかい……。
こうして私はお風呂とイリスさんを堪能したのでした。
こういうイベントならいくらあってもいいかもしれませんね!
余談ですが、イリスさんのパンチは受けてはいけません。
威力は弱いので痛くはないのですが、受けると同時に後悔の念や懺悔の気持ちが波のように押し寄せてくるので非常に危険です!




