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第24話 街道の問題を解決したようです

 新しい仲間も増え、俺たちは予定していた旅路に戻ることになる。

 ところがそんなとき、エリアとグレースが突然情報を提供してきたのだ。

 その情報はというと……。


「そういえばイリス〜。私たちが戦ってた場所の少し先に地の精霊がいるって知ってる?」

「何やらドワーフと組んで秘密の地下採掘場を作っているそうよ?」

「地下採掘場? あの辺り山ないけど」


 実に奇妙な話である。

 とはいえ、平地の地下に鉱脈がないかといえばそうとは言い切れない。


「でももしあるならすごく深いだろ?」

「そうそう。だから普通の人間には無理。でもドワーフは耐えられるからできる」

「へぇ〜」

「どうどう? 見てみない? あ、でも急ぐなら後でもいいかもしれないけど」

「そうだなぁ。とりあえず周辺まで行ってからアルテミシアにいつでも転移できるようにしてもらうか」

「ん。任せて」


 アルテミシアに転移場所の記録をお願いした後、ふと思う。

 そういえばまだ解決したって言ってないやと。


「ちょっと街道まで戻って報告してくるよ」

「じゃあ一緒にいく~」


 なぜか全員ついてくることになった。

 待っててくれてもよかったのに……。


 街道まで戻るとたくさんの人が集まっている光景が目に飛び込んできた。

 もう街道まで広がっていた視界を奪うような効果はなくなっているにもかかわらずみんな集まっているのだ。

 どう考えても野次馬根性丸出しである。


「すげーな。あの嬢ちゃんたちが行ってから収まっちまった」

「街に使いに出したやつもちょっとかわいそうだな。あの時は仕方ないけどよ」

「お、嬢ちゃんたちが戻ってきたぞ」


(げ、気まず……)


 もっと小さい声で話せばいいのに俺にまで聞こえる声でそんなことを話ている。

 なんというか非常に気まずいんだが……。


「嬢ちゃん、ありがとよ! いやぁ本当に助かったぜ」

「いえ、まぁ、その……はい……」


 バンバン肩を叩かれながらめちゃくちゃお礼を言われている俺。

 こういう時どう返せばいいんだろうね?


「これ少ないけど礼だよ、持っていってくれ」


 別の人は食料や水、また別の人は売り物になる素材を俺によこしてくる。

 正直いらないけど断ると面倒なのもまた商人か。


「あ、ありがとうございます……」


 貰ったものは色々とあるが、食料以外のもので言えば以下のようなものがある。

 ・武器防具少量

 ・革製品少量

 ・革素材少量

 ・鉱物素材少量

 ・薬草類少量

 ・銀貨30枚


「イリスちゃん、結構貰っちゃったわねぇ」

「みんな相当困ってたんですね……」

「とりあえず収納する」


 そんなわけでご厚意として色々なものを貰ってしまったわけである。


「イリス、困り果ててるね~」

「イリス、もしかして褒められるのに慣れてないの?」

「「か~わいい~」」

「や、やめ、やめろおお!!」


 すっかり困惑してしまっていた俺はエリアとグレースにさんざん可愛がられてしまったのだった。


 光の職業精霊エリア。

 階級としては中級精霊であり双子の妹グレースの姉である。

 長い金髪に赤眼、白めできれいな肌にすらりとした体躯、そこそこサイズの胸に155くらいの身長、白いドレスのような服を着たお嬢様っぽい見た目をしている。

 回復系より攻撃系が得意で光と熱を使った攻撃が大好きとのこと。

 一応回復や妨害も可能らしい。


 闇の職業精霊グレース。

 階級としては中級精霊であり双子の姉エリアの妹である。

 こちらは姉と対照的に長い黒髪に赤眼、白めできれいな肌にすらりとした体躯、そこそこサイズの胸に155くらいの身長、黒いドレスのような服を着たお嬢様っぽい見た目をしている。

 姉と同じく攻撃系が得意で闇や影を使った攻撃を気に入っている。

 妨害もできるが回復系も得意らしく部位欠損くらいならグレースで治せるようだ。


「そういえば疑問だったんですけど、イリスさん。職業精霊はどうして精霊術士と契約しないんですか?」

「あー……。まぁ色々理由はあるけど」

「「対価が用意できないからよ」」

「らしい」

「ほえー」


 俺の言葉に被せるようにエリアとグレースはそう答えた。


「根源精霊が求める対価のほとんどは術者の【魔力】と【生命力】なのよ」

「対して私たちはそんなものは特に必要じゃないからね。【魔力】と【退屈させないこと】と【私たちが気に入る魂】であることくらいね。でも普通の人が魂なんて対価にしたらあっという間に消耗して死んでしまうわ。まぁ細かいところは精霊によって変わるけど、基本的に根源精霊に支払える程度の対価を私たちは必要とはしてないわ」

「まぁ端的に言うならそうね。人間に私たちを満足させられる対価が支払えないから職業精霊は気分次第で助けるくらいに思っておいてもらえればいいわ」

「職業精霊の責務は世界や環境の安定と調整。働いてるのは生活のため。あえてお願いを聞く理由ない」

「思ったよりもシビアなんですね……。そう考えるとイリスさんてやっぱり変わってるんだなぁ……」


 職業精霊たちは口々に同じことを話す。

 だから実質契約なんてできないと言われている。

 まぁ俺の場合は生まれや血筋もあるし、スキルがそれを補ってる部分もあると思うんだよね。


「じゃあそろそろ地下採掘場なる物を見に行こうか」


 ターレスの街に行く前にちょっと寄り道。

 ドワーフと地の精霊による地下採掘場を見に行こうと思う。

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