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伝説の始まりは現実の終わり  作者: 一ツ柳八重
アンダーグラウンド
35/53

後日談:再会

今回は後日談第二です。

後日談は、次の章に入るまで続きますが、主に初めの方であった事や、由紀自身の過去の事、これからの事を少しずつ書いていきます。

この辺りで気が付いてる方も居そうですが、どうぞまったりと呼んでください!

あれから僕はシンさんに言われた通り、10階のラウンジに向かった。

 その間、すれ違う人から見られていた感じがして、落ち着かなかった。

 そうこうしている内に、道に迷ったようで10階のラウンジにつくことが出来ないでいた。周りは入り組んでいるらしく、ここは迷路ですよ! と言われれば納得してしまうような構造だ。

 そもそもここ何階だっけ?

 分からずに歩いていると、一人の男性を見つけられたので、声をかけてみる。


「すみません!」


「ん? どわ!?」


 振り向いてくれた男性が、驚いた様であたふたした挙句顔を真っ赤にしてよそを向いた。

 どうしてそっぽうを向くのか分からないけど、とりあえず聞きたいことを聞いてみた。


「10階のラウンジに行きたいんですが、どうやって行けばいいんでしょうか?」


「ええっと、その、10階のラウンジに行きたいんなら、そこの角を曲がると、その、移動場があるからそこから行くといいよ?」


 ところどころ、こっちを見ては足をもじもじしているけど、とりあえず気にしないでお礼を言ってからその場を離れた。

 言われた通り、近くの角を曲がると、下に向かっての特殊会談と言う文字が、天井からつり下がっており、見た感じ階段らしいものはそこにはなかった。


「これ、本当に行けるよね?」


 辺りを見回して見たが、他には何もなく、明らかにこの黒い空間を指しているとしか思えなかった。

 かなり怖いけど、行くしかないよね。

 恐る恐る右手を伸ばすと、黒い空間に触れた先が消えており、境界線の辺りがチリチリと電気が走っているような感覚を伝えてくる。

 これ、よくファンタジーで言うワープみたいなやつなのでは?

 個人的にファンタジー要素と言うのには、とてもとても興味を惹かれており、ファンタジーは魔法と言う人もいれば、魔法が可能なら科学で再現可能、つまり発展さえできればそれは現実になると言う人さえも居る。

 僕の場合は後者なので、プログラムで組めるものならば、いつか将来それが可能だと言う証明の裏返しでもある。


「怖いけど行く!」


 意を決し、僕はその空間に飛び込んだ。

 全身を電気が走って、背筋の辺りがしびれた感覚の後、声が聞こえ一瞬の後無音になる。

 移動終わったのかな?

 恐る恐る目を開けると、何人者の男性がこちらを向いて固まっていた。


「ええっと」


 その光景はちょっと異常で、数人は前かがみになっている。


「ちょっと! なんて格好でいるの!?」


 そう声が聞こえて、目的の子が前に出て腕を引く。


「あんたら、それ以上見ていたらセクハラとして、訴え起こすけどいい?」


 その声は結構落ち着いていて、敵意も怒りも無く、淡々と言い放っていた為、無心の圧力と言う感じだろうとさえ感じた。

 その後すぐに慌てて散っていった。


「あんた、その格好でここまで来たの? 前に勝った水竜のなんちゃらは?」


「あの服実は一回目の戦い、ええっとゴブリンの時に耐久値がなくなってこうなっちゃいました」


 落ち込んだ声で、アイテムの欄を操作しロードと言う文字を出す。


「リアクト、水龍の衣」


 右手に紅い粒子が集まり、透き通った水色の正六面体の結晶が出現する。


「壊したのね。じゃあ、あの時、戦場に来るまで来てた服は?」


「あれはリアル衣装だったのでこの姿になった時に燃えてなくなりました」


 呆れた様に、僕の方を見て、深呼吸したのちに言われた。


「数値化の仕方も知らなかったのね。何でこんなのが彼なのよ」


 何か嬉しいような恥ずかしがっているような、そんな空気を感じ取り、無意識にでも顔が赤くなってきてるのが分かる。


「何紅くなってるのよ! そもそも、その格好の方で照れなさいよ! 今の状況解ってるの?」


 と言われましても。

 改めて自分の服装を確認すると。

 上は薄い柔らかく肌触りのいい、しいて言えば水着の生地みたいなので、胸と首をしっかり覆っていて、ライダースーツのように体にピッタリと吸い付いてる感じので、下半身はスパッツのような感じだ。

 あれ? よく考えたら私、下着は?

 恐る恐る、自分の身体を触ってみる。

 柔らかい、手に吸い付く感覚が直に。そして下半身も確認する。


「――!!!!」


 その瞬間、勢いよくしゃがんで体を隠すようにした。

 その間恥ずかしさと、屈辱で目から涙が零れた。


「やっと気が付いた様ね。あんたもっと女性としての素質と、その質を自覚した方がいいわよ。並みの女子よりは可愛いし、変な奴に絡まれたら、誰も助けてくれないんだから」


 そう言って、ロングコートのようなものを出し、頭に掛けられた。


「それ着なさい。話は服を買った後にするわ。そんな恰好だったら街も歩けないでしょ」


「あ、ありがとう」


 そう言って、コートを着、アリスについていく。


「あんた、私のこと覚えてない?」


「え?」


 疑問に思ったが、彼女とはあの時の買い物が初めてなはず。


「ごめん、どっかで、出会ってる?」


「いいわ。こんな見た目の女なんて、あんたの周りにはいなかったでしょうしね!」


 なんか機嫌が悪くなっている。


「とりあえず、着いてきて。服を買いに行くわ」


「う、うん」


 そう答えて、僕は彼女の後をおった。



今回は、再会するまでの話になりました。

この街に来て初めて一緒に行動した彼女との再会で、前回の戦いで名前を知りました。

晴れてこの世界での知人になったのですが、今後どうするのか、と言う事を考えてます。

次回は、服選びになりますが、今度の服は今後のベースになることになります。

それと、装備についてのちょっとしたシステムにも触れていきますので、楽しんでもらえたらと思います!

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