薬草を使う
オレは悩んだ挙げ句、真琴の回復を選んだ。
義経は、攻撃こそ最大の防御と言っていたが、まずは回復が優先だ。そう思ったんだ。
「真琴、薬草を使え!」
「うん、わかった」
真琴は患部に薬草を塗り込み、30回復した。――HP95/210――
たかだか30の回復。焼け石に水なのはわかっていたが、手懐けた妖怪の生命を維持するのもテイマーの役目だ。
「ふぬぅ……。回復何ぞしおって。それで延命したつもりか?」
邪魅はそう言うと、力を蓄え始めた。
「いかん、次の攻撃までに仕留めないと」
義経は弓を手にすると弦を引き絞り、辛うじてオレ達を映す邪魅の右目に向け矢を放ち65のダメージを与えた。――HP224/860――
「ぐぁぁ……目が……目が……」
邪魅は悶え苦しみながらも、気を溜めている。
オレは、その様子を確認するとDDを振った。出た目は2の長い髪。
真琴は長い髪を幾重にも尖らせ、まるで剣山のようにした。そして、邪魅の右目近くまで跳躍すると、そのまま体ごと突き刺した。邪魅に65のダメージを与えた。――HP159/860――
「もう勘弁ならない。全開じゃないが、これでも喰らえ」
「何だと?」
あと一ターン溜めると思っていたが、まさかの邪魅の攻撃。耐えれるのか?
邪魅は遮られた視界をもろともせず、真琴と義経を蹴り上げた。共に55のダメージを受けた。――HP40/210――HP5/200――
「耐えた……耐えやがった。お前ら、すげぇぞ」
「はぁ……はぁ……タクマ殿、問題はここからです。某と真琴殿の攻撃で邪魅を仕留めないと……」
「そうだな。喜んでもいられない訳か。義経、頼んだぞ」
「承知」
義経は、地獄岩の断片を器用に駆け登り、邪魅の顔目掛けて抜刀術を繰り出した。邪魅に70のダメージを与えた。――HP89/860――
直ぐ様オレもDDを振った。出た目は1の貫通パンチだ。
真琴もまた地獄岩の断片を駆け登り、邪魅の顔面目掛けて貫通パンチを放った。鋭いそのパンチは邪魅の頭蓋骨を貫き、後頭部まで達した。邪魅に54のダメージを与えた。――HP45/860――
崩れ落ちていく邪魅の顔面。しかし、止めを刺すまでには至らなかった。
「……遊びは終わりだ――っ! 死に損ない共が――っ!」
「くそ……倒せなかったか……やるしかないな。一本だたらよ、アレを頼む」
「主よ、過去を打ち払う時が来たようだな。報酬は頂くぞ」
「構わない……」
「さぁ、これを」
オレは一本だたらから、妖刀村正を受け取り邪魅を睨み付けた。




