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第二十九話 カラス天狗との死闘!

◇◇◇◇◇◇




 一方、天狗の里――


 オレはなまはげとの約束を果たすべく、バトルフォースを展開した。


「なまはげよ、お前の望み叶えてやった。思い切り暴れてやれ」


「御意」



なまはげ LV14 ランクC 特性 稲妻に強い 風に弱い


HP110 MP32

攻撃力25

素早さ33


1 鋼の爪

2.3 通常攻撃

4 包丁

5 稲妻

6 ミス


 なまはげが言っていた通り、融合を重ねたことで劇的にステータスは上がっている。特性に"風に弱い"が付加されたが、問題ないだろう。

 そしてカラス天狗の方はというと……。絶妙のタイミングで、妖怪百科事典は開く。


カラス天狗(からすてんぐ) LV15 ランクC 特性 風に強い 稲妻に弱い


HP125 MP35

攻撃力22

素早さ25


スキル 『木の葉乱舞』『五月雨斬り』


――カラス天狗……天狗の中でも地位が高く、漆黒の翼を持ち、空を自由に飛び回る。剣術に長けており、源義経に剣さばきを伝授したのも、このカラス天狗だと言われている――


 風の攻撃に、剣術か。ん? 待てよ。オレは一つのことに気付いた。

 なまはげの得意とする稲妻に、カラス天狗は弱い。しかしだ。カラス天狗の得意とする風に、なまはげは弱い。つまり、お互い得意なものと、弱点が逆になっているのだ。弱点を先に突いた方が勝ちって訳だ。

 幸い素早さはこちらに分がある。オレは5の稲妻が出るように、祈りながらDDを振った。しかし、出た目は2。通常攻撃だが、文句は言えない。

 なまはげは鬼のような形相で、カラス天狗に詰め寄る。空に飛び立とうとするカラス天狗の漆黒の翼を無理矢理掴み上げ、膝蹴りでへし折り25のダメージを与えた。――HP100/125――

 野性的で強引ではあるが、融合前より遥かに強くなっている。オレはなまはげのこの一撃でそう思った。

 しかし、油断は出来ない。カラス天狗は、なまはげが苦手な風のスキルを持っているのだ。仮に弱点である攻撃を喰らったら、どうなるのだろうか? オレが疑問に思うと、妖怪百科事典は開いた。


――特性に付加された弱点……弱点が付加された場合、通常のおよそ倍のダメージを受ける。逆に強ければ、半減出来る――


 成る程……やはりこの戦闘、稲妻をいかに繰り出し、風を喰らわないようにするのが鍵のようだ。

 そう言ってる矢先に、カラス天狗は天狗の葉っぱを両手に持ち、高速回転した。すると、土煙と共に木の葉が舞い上がり集結――そして風が吹き荒れ、木の葉は刃物のようになまはげの体を突き刺した。蓑の間から流れ出る血……なまはげは40ものダメージを受けた。――HP70/110――

 さすがに強い。風を自由に扱いやがる。


「なまはげ、大丈夫か?」


「何のこれしき。自ら戦闘を申し出て、この有り様。申し訳ない。さぁ、主よ。反撃のご采配を」


「わかった」


 なまはげに促され、DDを振ると6が出てしまった。6……つまりミスだ。

 せっかく戦闘に名乗り出たなまはげの良さを、未だに引き出せていない。逆にまた風の攻撃を喰らったらそれこそ事だ。


「では、再びこちらから……行くぞ」


 カラス天狗は軽やかにバックステップすると同時に、漆黒の翼の裏から刀を取り出した。"村正"にも似た輝きと鋭さである。


「喰らえ、五月雨斬り――っ!」


 カラス天狗はそう言うと、なまはげを幾度も斬りつけた。なまはげは30のダメージを受けた。――HP40/110――

 カラス天狗は血の付いた刀を拭うと、元の位置に退避した。


「主よ……」


 カード化した一本だたらが、オレに話し掛ける。


「何だ、一本だたら」


「あの刀は中々の素材。手に入れられれば重宝しますぞ」


「ほう、ならば勾玉とその刀……両方奪うまでよ。さぁ、なまはげ! 仕切り直しだ」


 振ったDDは5を示した。ようやく出た稲妻だ。なまはげは怪しい踊りを披露すると、逃げ惑うカラス天狗の頭上に稲妻を落とした。50ダメージ。――HP50/125――

 過去最高のダメージだ。弱点を突くとこうも違うのか。何れにしてもこちらも"木の葉乱舞"には警戒しなくてはな……。

 オレがそう思った時には既に遅く、カラス天狗は再び"木の葉乱舞"を放ったところだった。風の刃と木の葉の刃――交互に繰り出された刃の餌食になり、なまはげは40のダメージを喰らい、傷付き倒れた。――HP0/110――


「なまはげ――っ!」


「ふっ……もう終わりか」


「畜生――っ! 舐めやがって。一本だたら、クリスタルをやるから村正を貸してくれ。オレがコイツを殺ってやる!」


「主よ、冷静に……なまはげは死んだが、魂はまだ抜けておらん。我に考えが……」


 オレは一本だたらに言われるがまま、耳を貸した。

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