表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
154/155

お雪

これは選択肢の答えです。百三十三話をまだ読んでいない方はそちらを読んでください。

 オレの出した結論……それはお雪を選ぶことだった。

 お雪を助けたい……それだけじゃない。心からお雪を……。


「タクマ、何をしておる。早く、お雪の所にいってやらんかい!」


「そ、そうだな」


 何処か照れ臭い……オレともあるべき者が、一人の女性に愛を告げるなんてことなど想像できただろうか。


「お雪……オレは、オレはお前が好きだ」


 消えかけたお雪の魂に触れると、漂い続けていた妖気が再び定着した。


「タ、タクマ。本当に私でいいの?」


「当たり前だ。お前はオレの……最高のパートナーだ」


「うふ……嬉しい」


 その言葉を聞き終えると、オレは静かにお雪を抱き締め唇を重ねた。

 その冷たいお雪の体は温もりを感じるようになり、オレの体内に宿っていた三種の神器は、あるべき所に帰っていった。


「三種の神器……帰っていったね。鬼骨王と戦うにはあれがないと……」


「お雪、心配するな。もうあんなものなくても問題ない。それに鬼骨王の奴も前ほど悪い奴にも見えないしな」


「それもそうね。たとえ鬼骨王が攻めて来ても、タクマが居れば安心だし……」


「そういうことだ。さぁ、黄泉に戻ろう」


 壮絶な戦いを繰り広げだ亜空間――オレ達はそこから黄泉に戻った。

 甘寧や義経達はオレとお雪のことを心から祝福し、それぞれの故郷へと帰っていった。


 何も変わらない平凡な日々……まるで何もなかったかのように、黄泉は妖怪達で賑わった。

 あれからというもの、鬼骨王も静かに生活を送っている。いや、魔族との交流を申し出て、魔界と黄泉が手を組む形になってはいる。


 しかし、そんな平和な世界など直ぐにでも飽きるのがオレの悪い癖。


「じゃあ、お雪よ、行ってくる!」


「手加減しなきゃダメよ」


「手加減? そんな器用なことがオレに出来るとでも?」


「それもそうね」


 鬼骨王と開催したバトル大会――オレはDDを握り締め、妖怪墓地へと急いだ。


「さて、久し振りに暴れてやるか」


 そう、呟きながら。




長い間読んで頂き、ありがとうございました。

これにて、この物語は完結となります。もし、よろしければ、もうひとつのエンディングも読んでください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ