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☆第八十六話 突破口を開け!

 クラーケン……コイツの卑劣さにはほとほと呆れたものだ。義経と弁慶の心意気はありがたいが、仲間を傷付けるなんてオレには出来ない。尤も、オレが人間になってなければ、仲間と言えど攻撃を仕掛けていたかも知れないが。


「タクマさん……どうするの?」


 今にも泣き出しそうな表情で、川姫がオレに尋ねる。その手にはDD……。攻撃をする準備は整っていた。


「川姫……このターンは捨てる。それでもいいか?」


「そう来ると思ったわ。それでこそタクマさんよ」


 全てを見透かされたような川姫の言葉。嬉しいような、恥ずかしいようなそんな気分だった。


「さぁ、皆。聞いたと思うが、クラーケンの攻撃を耐えてくれ。反撃は弁慶を救出してからだ!」


 オレの言葉に鼓舞された妖怪達は、当然のように同意した。


「攻撃を耐えた後、反撃するだと? その前に血祭りにしてやるわ!」


 いきり立ったクラーケンは、無抵抗の妖怪達に容赦なく攻撃を仕掛けた。うねりをあげ空を切る触手。またもや全体攻撃だ。

 まず、触手の餌食になったのは真琴だ。犇めきながら包み込んだ触手は、螺旋状に締め付けた。


「うわぁぁ――っ!」


 あまりの痛みに真琴は悲鳴をあげた。見守ることしか出来ない不甲斐なさ。無抵抗の仲間が傷付くのは見たくないものだ。川姫も思わず、目を反らした。

 真琴は、65のダメージを受けた。――HP120/250――

 一方で、水虎とも触手の餌食になっていた。


「うぐっ……」


 65のダメージを受けながらも、声を圧し殺しながら耐えた。――HP250/380――

 そして、最後にクラーケンの触手はシーサーペントを捉えた。滑りのある触手は、シーサーペントの後部を殴打した。巻き付いたのでは、回避される恐れがある……意外にも冷静なクラーケンの一面が見えた瞬間だった。

 シーサーペントは、65のダメージを受けた。――HP30/250――


「皆、よく耐えた。さぁ、反撃するぞ! 一本だたらよ、村正だ」


「主よ、約束は守ってもらうぞ」


「しっかりしてやがる」


 オレは村正を受け取ると、腰に携え柄に手を掛けた。まずは弁慶の救出。成功するかは分からないが、やるしかない。

 オレは疾風のように駆け抜け、クラーケンへと間を詰めた。



 そして……。



大空へと跳躍し、頭上から村正を振り降ろしたなら、“跳躍”へ


地上から詰めより、峰打ちを喰らわしたなら、“峰打ち”へ







 

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