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孤独な主人公が大家族と対立して戦争する話

人間が最も気をつけるべきことは、自分の集団の正義に染まらないこと。人は正義を持つ時こそ平然と残酷なことができるからだ。


主人公、黄昏和人たそがれかずとは小さな家で一人暮らしをする生涯孤独ボッチだった。

ある日、和人の住む家の近くに、大きな引っ越しトラックがやってくる。

そこには、総勢30名に登る大家族集団が隣のマンション一体を借り上げたという背景があったらしい。


近隣住人である和人の家にも、一家の当主?といえる若い男性とその妻、そして子どもたちが挨拶に来てくれた。和人は久しぶりの来客というのもあり好意的に接し難なくを経た。

どうやら、名字は大崎というらしく

ひい祖母 1人

祖父母 7人

父母 6人(2カップル+寡婦+独身女)

子供 15人

という構成らしい。



一見友好的な家族だったが、住んでみると一転、騒音と子供のいたずらにより和人を含め周囲の住人は苦しむことになった。彼らは徒党を組み、街の決まり事を自分たちのルールに書き換えようとした。反発する家庭には集団でゴミを投げたり、批判を言いつけた。

半年のうちにほとんどの近隣が引っ越してしまうと、この地域は完全に大崎家の勢力下に入ってしまい、和人はさらなる嫌がらせを受けることになる。


和人は大崎家で長老ポジションに位置する曾祖母と話をしようと家を尋ねるが、「大事な曾祖母を外の人間に触れさせる訳にはいかない」と返され、むしろ相手の敵意を膨張させてしまう。

いつの間にか、大崎家の子供たちは和人を殺し屋呼ばわりするようになり、父母、祖父母も刃物を持って和人を追い出そうと迫ってきた。

色々やられて吹っ切れた和人は、自分の人生と引き換えに大崎家の喧嘩をまるごと買うことを決める。


いつものように大崎家が「死ね」「出ていけ」と罵りゴミを投げつけて来た時、和人は手持ちの包丁一本を大崎家の成人男性に投げつけた。

男は倒れる。

そして、大崎家は混乱するわけではなく「ついにやったか」という口ぶりで怒りをあらわにし、和人を襲い始めた。

和人は仕掛けた罠と手前の護身術を用いて大崎家の人たちを皆殺しにしていく。

彼は完全に狂ってしまった。

いや、無難に生きることに疲れてしまったのだろう。


和人は女、子供も容赦なく殺していく。

だが、大崎家で唯一殺される直前に「助けて!」と言った少女がいた。和人は一時しのぐための建前だろうと察しつつも、少女を殺すことを止める。彼女は三雅という名前で17歳らしい。


結局、大崎家は少女一人を残して全滅した。和人はやりきった感とやってしまった感を感じながらも、不思議と後悔はなかった。


わずかに残っていた周辺住民は和人の元に駆け寄って彼を称賛した。

そして、住民たちは付近にいる三雅を差し出すように要求した。

「磔にしてできる限りの苦しみを味わせてやる」「こいつからも沢山嫌がらせを受けた」と訴える住民たちを見て、和人は呆れ果てた。


住民と和人が言い合っていると、ついに警察が駆けつけてきた。

何十台ものパトカーが丘を上ってくるのを住民が目撃している。

住民たちは、とっさに我は知らぬとに家に逃げ込みはじめ、外にいるのは和人と三雅だけになる。


和人は護身用の拳銃とヌンチャクを持って警察のいない方向へ丘を降りていく。

丘を降りた先には競技場があり、ちょうどラグビーの試合が行われていた。

和人たちはラグビーの観客に紛れながら、境界ネットの穴を見つけて密かに町へ逃げるのだった。


(大家族=数の暴力を持った最凶の悪というポジションもまたネジ曲がった正義執行かもな)

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