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悪霊に魅された者が封印を解く話

僕の名前は八幡宮青樹。1400年ごろから神社を営んできた一族の末っ子だ。

うちの神社には二種の神が祀られている

一つは、大昔に身勝手な行動により悪魔に魂を売り、人里を滅ぼしたと言われる貴族の娘、「灸」を祀った神社。

もう一つは、その灸を退治し、封印したと言われている伝説の巫、「阿良神」を祀った神社

僕は、そんな2つの神社を営む家に生まれた。そして今日から正式に巫として奉仕に携わるようになる。


神社の参拝客は、当たり前なんだろうがそのほとんどが阿良神の社に向かう。

昔は灸の安らぎを祈る行事もあったのだが、近年はすっかり廃れてしまった。


でも、僕にとっては大切な神様なんだ……。

灸は、僕の命を助けてくれた恩人だった。

正確には前世の話なんだけどな。


生まれてきてから、今日まで、ずっと忘れていた。

でもなぜか思い出してしまった。

いや、時が来たから思い出したのだ。

霊力を持った人間として転生する日を、ずっと待っていた。


灸の魂は今も、この神社に眠っている。

僕はこの生をかけて、灸の封印を解く。あいつは1400年以上前から今まで、ずっとそこにいる。

さあ、僕たちの世界を取り戻そう。

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