どうして?
よし、あとはこれを森川さんに渡せば今日は終了かな。
えーと、森川さんは…あ!
ちょうど出先から戻ってきたようだ
『森川さんお疲れ様です。』
『ただいまー。いやー今日も寒いね。』
『これ、朝頼まれてた書類です』
『あぁ!ありがとう。』
『いえいえ、それではお先に失礼します。』
『あ!ちょっと待って!
白川さん来週の金曜日、空けといた方がいいよ!』
『えーと…』
『ちょっと遅くなったけど新年会やるってさ。
白川さん忘年会も参加しなかったでしょ!
部長が強制参加させる!って言ってたよ。』
森川さんが爽やかスマイルで言った
忘年会。息抜きになりそうだし参加したかったのだが
朝霧さんに駄目だと言われて行けなかったのだ
『白川さん最近ちょっと元気ないし、それに久々に俺も一緒に飲みたいから、空けといて!じゃ!』
『あ…お疲れ様でした』
森川さんはそのまま風のように帰って行ってしまった
どうしようかな。凄く行きたいけど…
とりあえず聞いてみよう今度は絶対参加してやる!
今日は1人の晩御飯だったので
軽く食べて朝霧さんが帰ってくるのを待つ
まもなく日付が変わる頃になって
やっと朝霧さんが帰ってきた
『お帰りなさい。』
『あぁ。こんな時間までこっちにいるなんて珍しいな』
『ちょっとお話があって待ってました』
『改まってどうした?』
そう言いながらソファーに座ったので
杏も隣のソファーに座って話し出した
『今度、会社で新年会があるそうなので私も参加したいんですがいいですかね?』
『…いや、駄目だ。やめとけ』
『何でですか?私忘年会も参加しなかったから
部長からも参加するように言われてるんです。』
『もうしばらくは無理だ』
『しばらくっていつまでですか?!
私だって少しくらい息抜きがしたいんです!』
『息抜きなら俺が連れてってやる』
『それは嫌です』
『はぁ?』
朝霧さんの鋭い眼が突き刺さるが杏は一歩も引かずにむしろ身を乗り出して言った
『朝霧さんと出かけてるのを見られたら
また噂が広がるじゃないですか!!
そしたらいつまで経っても私はこのままです!
私は早く自分の生活に戻りたいんです!』
『お前…
自分の生活ってなんだよ。今は出来てないって言うのかよ』
『当たり前じゃないですか!
噂が収まったらすぐにでもここを出て、早く日常に戻りたいです』
朝霧さんはなぜかびっくりしたような顔をして
黙り込んでしまった
しばらくして
急に立ち上がったと思ったら
杏を肩にかつぐとそのまま寝室へと歩き出した
『わ!!ちょっと!何なんですか!離して下さい!人を荷物みたいに!朝霧さん!おろし…わ!!』
朝霧はベッドに杏を放りなげるとそのまま自分もベッドへ上がってきた
『え?
っ!!』
『俺はお前を手放す気はねえ』
そう言って強引にキスをした
杏は力一杯抵抗を続けたが男の力には到底及ばず
そのまま朝霧に初めて抱かれた
泣きたいのはこっちなのに
なぜか朝霧がとても辛そうな顔をするので
杏は意味がわからなかった




