ワインにご注意
部屋に入ると誰も居なかった
てっきりタカさんがいると思ったのに!
あ!美味しそうな匂い…
テーブルには2人分のオムライスと
ワインが置いてあった
コートを脱ぐと朝霧さんがハンガーにかけてくれた
自分のコートもかけると
テーブルの前のソファーに座った
オムライスが横に並んで置いてあったので
朝霧の隣にいったが杏は下のカーペットに座った
んーいい匂い!これこれ!もう見た目からふわとろ〜って感じ!
『ワイン飲めるか?』
『あー…ワインはちょっと、苦手です』
『そうか。
まぁとりあえず飲んでみろ。無理なら他の用意する。』
そう言って杏にワインを入れたグラスを渡し
自分のグラスにも入れて一口飲んだ
杏も少しだけ飲んでみると
『あ、飲みやすい。美味しいです!
ワインなのに!これなら飲めます!』
『だろ?』
『はい!』
朝霧が得意げに言うので思わず即答してしまったのが
なんだか面白くて笑ってしまった
『冷める前に食おうぜ』
『はい!
いただきます!』
『んーこのふわトロ!やっぱり美味しいです』
口に入れて幸せそうに笑う杏を
朝霧は苦笑いしながら見ていた
『まぁ。うまいけどな』
『ですよね!このとろっと加減が絶妙なんです!
何度か自分でも作ってみたけどなかなか難しくて。』
そう言って本当に美味しそうに食べるので
朝霧もいつの間にか笑っていた
美味しいオムライスに
口当たりのいいワインが進んで
気づけばだいぶハイペースで飲んでいたようで
杏はすっかり酔いが回っていた
あれ
フワフワする
私お酒強いはずなのに
飲み慣れないワイン飲んだからかな。
でもこのワイン本当に美味しいから
ついつい飲みすぎたのかも
グラスが空きそうになると
朝霧さんが入れてくれていたので
結局何杯飲んだかわからない
『朝霧さん。すいません。お手洗いお借りします』
そう言ってちょっとフラついたけど無事に
立ち上がり
よし!
少し気合を入れて歩き出す
ちょっとフラつくけどけどちゃんと歩けた
しかし、立ち上がった事で結構酔いが回ってきたようで帰ってくるとソファーにもたれかかるように座った
『おい、大丈夫か?』
『ちょっと酔ったみたいです。でもしばらくこうしてたら大丈夫だと思います』
んーやっぱり飲み過ぎたー
フワフワする〜
たのしー
ズル
朝霧が座り直した時杏はバランスをくずし
朝霧の肩に頭が乗ってしまった
おっとっと
よ!
わわわ!
っ!!
頭を戻そうとして
力を入れたけど
よろけて
横に倒れたら目の前に朝霧さんの顔があった!!
『すみません!』
あれ?
すぐに起きようとしたけれど
額を押されて起き上がれない
『横になってた方が楽だろ。』
確かに…
それに
なんか凄く落ち着く
『ありがとうございます』
ふふふ
なんかいつもと違う角度からの朝霧さんが
面白くてついにこにこしてしまう
ワインを飲むときに動く喉仏とか
目が合うとなぜかむすっとしたり
なんだかずっとここで見ていたくなる
不意に視線が合う
『なぁ。杏って呼んでもいいか?』
『ふふっなんですか急に。どうぞどうぞ』
『杏』
『はい。
なんかちょっと恥ずかしいですね改まって言われるのは』
『なぁ俺の名前覚えてるか?』
『えーと確か…りょう?』
『は?
ちげーよ』
『えー…
あ!龍!龍さんだ!でしょ?』
『もう一回』
『え?龍さ…』
気づいたら
キスされていた
…
ゆっくりと朝霧さんの顔が離れた
『今度は逃げないんだな』
『この前はびっくりしたから…
今は…
いやじゃなかったです』
『っ!お前』
そう言って今度は深いキスをしてきた
なんだかとても気持ちいい
ふわふわして
いい気持ち…
杏はとても幸せそうな顔をして目を閉じ
…
チッ
『おい。ここで寝るか普通』
はぁ
大きくため息をつくと
朝霧は幸せそうな顔で眠る杏をベッドへと運んだ




