お昼食べたかっただけなのに
歌織さんが帰ってからすぐに
須崎さんがやってきたが
2人は寝室とは反対側にあった部屋へ入ったきり
出てこない
やっぱり須崎さんの方が歌織さんよりも
年上に見えるなぁ
本当にいくつなんだろう?
…
杏は暇を持て余していた
ふと時計を見る
あ、そろそろお昼だ。そういえばお腹空いたなぁ
んーどうしよう
2人ともまだ出て来ないし
何か買いにいこうかな
近くにお店ってあるのかな?
カーテンを開けて窓の外を覗いてみると
え、ここ何階?!
ベランダに出て下を覗いてみる
高すぎて全然わかんない
凄い所に居たんだな私。
でどこかお昼買えそうな所…
あ、出てすぐ右に行けばコンビニがある!
よし。さっさと行って早く帰って来ないと心配されるかもしれないから急いで行かなきゃ
杏は財布と携帯だけ持つと
靴を履き、勢いよく玄関のドアを開けた
!!
『わ!!』『っうお!!』
び、びっくりしたー
『ちょっ!?何してんだよ!?』
『あ、タカさん!びっくりしたなぁもう!』
『こっちのセリフだ!!
お前…まさか1人か?!若と須崎さんは?』
そう言いながら部屋の中へとすぐに戻された。
『え?2人とも何か部屋に篭ったまま出てこないし
お腹空いたから何か買ってこようかと思って』
…何だかタカさんの視線が痛いです
『はぁー。お前わかってんの?
お前は今狙われてんだよ。
そのお前がのこのこ1人で出かけるなんて
さらってくれって言ってるようなもんだろうが!!』
そんな!?そんなに?ここら辺を少し出歩くのも危険なの?
なんて考えてるうちにリビングへと引き戻されていた
『でも、ここは私の家じゃないし私の顔なんて
そんなに知られてないんじゃないですか?
ここならちょっとお昼買いに出るくらい大丈夫でしょ!?』
『だそうです』
タカは杏の後方に向かって言った
ん?
あ!須崎さんと朝霧さん。
いつの間にかリビングへと戻っていたようだ
須崎はタカに昼飯を買ってくるよう送り出し
杏をソファーへと促した
対面に朝霧、左に須崎が座る
…
なんでしょう。2人とも険しい目つきで見てきます。
そんなにいけない事だったのでしょうか…
杏は居心地悪そうに縮こまってソファーに座った
『さて杏さん。ここがどこだかわかりますか?』
『…朝霧さんの家ですよね?』
『そうです。正確に言いますと、ここは関東でも三本の指に入る朝霧組の若頭朝霧 龍の家です』
あ、朝霧組…よくわからないけど三本の指に入る
という事はかなり大きな組という事なんだろう
『はい…』
『ここに若が住んでいるのは周知の事実です』
あ、そうなんだ。隠したりはしないんだ
『隠れてこそこそするより
来るやつを潰した方が早いし楽なんだよ』
そうなんだ。というか朝霧さんエスパー!?
『杏さん、おそらく心の声が漏れてますよ』
『え?』本当に?
『なのでこの周辺には若を狙っていつ
誰が襲って来るかわからないという事です』
『え…なんでそんな所に私連れてこられてるんですか!?ここが危ないって事ですよね?』
『いえ。ここの安全は保証します。この部屋の中に居てもらえれば絶対に大丈夫です。むしろこのマンション自体に入ることも出来ないようにしてますからご安心下さい』
『ただこの建物を出るとなると杏さん1人では
かなり危険です。
学の件を抜きにしても若の弱みを握ろうとしている者に狙われる可能性があります。
今まで若は組の関係者以外の女性をこのマンションに連れてきた事はありませんでした。なので特に杏さんは危険なんです。』
…
『何で私はここにいるのでしょう』
『俺が連れてきた』
『あ、いえ、、そういことではなくて…』
私がここから出て顔を見られると関係者だと思われて
狙われるって事でしょ?
『何でこんな危険な所に連れてこられてるんですか!?』
『お前の事は俺が守るから心配すんな』
そういう事じゃなーい!!




