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私は無関係です!  作者: あやめ
無関係だと思いたい
15/37

帰るところは

あんなにたくさんあった料理を全て食べ終え

(ほとんどタカさんが食べたんだけど)


今は食後のコーヒーを飲んでいた


なんと、コーヒーは朝霧さんが淹れてくれた!

ちょっと意外だったけどとても美味しい


美味しいなぁとコーヒーを堪能していると

学が佇まいを直して杏の方を向いた


『杏さん。今回は俺の事で巻き込んじゃってすみません。

でももうすぐ方がつくんで、もうしばらく辛抱して下さい』

学は杏に向かって頭を下げた


『わ、私の事は大丈夫なので桃の事よろしくお願いします!』慌てて杏も頭を下げながら言った



『はい!桃の事は俺が絶対に守りますから!そこは安心して下さい!』

『そうそう。私の事はいいから。自分の事ちゃんと考えてねお姉ちゃん!朝霧さん達の事あんまり困らせちゃ駄目だよ!』

『うん!わかってる。桃ありがと!』



『それじゃあ俺たちはそろそろ帰ろうか』

『うん』

学と桃が帰り支度を始めると


『私達も今日はもう帰りましょうか』

『えっ俺まだここでゆっくり…っ!いっつ!!』

須崎さんがタカさんの首根っこを掴んで

無理やり立たせた


『帰りましょう…ね?』

『はーい…』

須崎さんの顔がなんだか怖いです

笑ってるのに怖いです



『あ、それじゃあ私も…』

そう言って立ち上がろうとしたら

なぜかまた須崎さんの膝の上に座っていた


『え?須崎さん?』

『お前はいいんだよ』

『え、でも…』

杏がどうしようかとオロオロしているうちに

4人は帰り支度を終えていた


『じゃあまたね!お姉ちゃん!朝霧さんお邪魔しました』

『龍。杏さんを頼む!また連絡するわ!』

『若。また明日来ますね』

『じゃあね〜。若お邪魔しましたー』


みんな口々に言いながら

ぞろぞろと出て行くのを放心気味で杏は見送った


パタン。

置いていかれちゃった。



『あの、朝霧さんが送ってくれるんですか?』

『どこにだ?』

『ホテルに?』

『あそこはもう部屋とってないぞ』


え?あ、そか。そうだよね。

あんなに高そうな部屋をそう何日も借りれないよね


『それじゃあ…』

『方が付くまでお前はここに居てもらう事になった』


え?…

『でもここ朝霧さんの家ですよね?他に住んでる人はいないんですか?』

『いや1人暮らしだから気にするな』

そう言って朝霧さんはリビングから出て行ってしまった


え?え?

それは逆に困るんですけど?


どうしよう…

守ってもらう為とは言っても

付き合ってもいない男の人の家に泊まるのは

いろいろと良くない気がする。いや良くない。


家に帰って篭ってれば大丈夫なんじゃないかな?

家まではタクシーで行けば安全だし

近くまで行って危なそうなら

どこかホテルを探せばなんとかなる!


よし!

私の鞄どこかな?

お金がないと何も出来ないもんね



杏はリビングを見渡したが見当たらなかった

寝室をそっと覗くと

ベッド横のサイドテーブルに鞄が置いてあった


あ!あった!良かったー。

急に居なくなって心配されても困るので

〝やっぱり家に帰ります。いろいろとありがとうございました”

と手紙を書いてテーブルに置いた



朝霧さんに見つからないようにそーっと

リビングの扉を開けると長い廊下の先に

玄関があった。忍び足で玄関まで行く。


あ、靴もある!よかった。

杏は靴を履き、ドアに手をかけ…


ドンッ!!


…ようとしたら突然横で大きな音がした


『おい。どこ行く』

ひっ!!


物凄くドスのきいた声が後から聞こえた


杏はゆっくりと後ろを振り返ると

朝霧さんの顔が!

お、怒ってる!

怒ってますね!

最初に事務所で会った時の眼力よりはるかに

ました眼力!!


『おい』

『あ、あの家にかえ…』

『あぁ?』

『だから家に帰ろうとおもっ…いまして』

『ここにいろ』

『朝霧さん1人暮らしですよね?』

『そう言っただろ』

『その、私付き合ってもない男の人と同じ部屋では寝れません!!』

『俺はソファーで寝るからお前はあのベッドで寝りゃいいだろうが』

『そういう問題じゃなくて!』

『あ?とにかくお前を帰すわけにはいかねぇ。方が付くまではここにいろ』


そう言って朝霧は杏の腕を引っ張って

廊下を引き返す

ちょっちょっ靴!!

杏は慌てて靴を脱いで朝霧の後をしぶしぶ着いていった



『とりあえず風呂でも入ってこい』

そう言って連れてこられたのはバスルーム

モノクロで統一された脱衣場はとても綺麗に整頓

されていた


『着替えは今日は俺ので我慢してくれ。明日にはお前の用意させるから』

そう言って朝霧さんは出て行ってしまった。



朝霧さんて綺麗好きなんだなぁ


お風呂場を覗くと

わ!広い!ホテルと同じくらいありそう。



はぁ。

帰れないならしょうがないか

後少しって言ってたし


杏は今はここでお世話になろうと心を決めた


そして広いお風呂を存分に楽しんだ




杏がお風呂から上がってリビングへ行くと

朝霧はリビングのテーブルの上でノートパソコン

を開いて何か作業をしていた


『お風呂ありがとうございました』

『あぁ。

…っ

わりぃでかすぎたな』

振り返った朝霧は

ダボダボのジャージをくるくると何度も折り返して着る杏の姿が目に入って笑いを堪えるのに必死だった


『朝霧さん。笑ってますよね?』

『いや…』

『絶対笑ってた!!肩が揺れてました!』

『悪ぃ。明日にはちゃんと用意するから』

『やっぱり笑ってたんですね!!』

杏がむーっと怒っていると

朝霧が立ち上がって杏の頭を撫でながら微笑んだ

『悪かったって』


ポッ!!

杏はなんだか急に恥ずかしくなって真っ赤に染まった


朝霧さんの微笑んだ顔を見たらなんだか胸が

うるさくなった

ドキドキドキドキ


普段怖い顔してる人の微笑みって凄い!!

これがギャップ萌え??



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