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私は無関係です!  作者: あやめ
無関係だと思いたい
13/37

再会

杏はぱちっと目を開けた


ふぁ〜



欠伸をしながら周りを見渡す


あ、私あのまま寝ちゃってたんだ

でもここは…


ソファーで寝ていたはずなのに

今はベッドの上だ

しかも見覚えのないベッドだ


自分の家でもないし

ホテルのベッドとも違う


なんかいい匂いがするぅ

杏は布団の端に顔をうずめた


は!!

そうじゃなくて、ここはどこだろ?



ベッドからそっと抜け出して

近くにあったドアを開けたら…



広めのウオークインクローゼットだった

店でも開けるんじゃないかというくらい

たくさん服や靴が置いてあった


凄い!男の人みたいだけど

こんなにたくさんの服お店でしか見た事ないよ


クローゼットの扉を閉めて

もう1つの扉を今度はそーっと開けてみた

そこには広いリビングが…



!!

『桃!!』

そこには大きめなソファーなのに

窮屈そうに真ん中で仲良さそうに座り

お茶を飲む妹と学さんがいた


『あ、お姉ちゃ…』

桃が杏に気付いて立ち上がり

何かを言おうとする前に杏は素早く近づき

ギューっときつく桃を抱きしめた


『桃!大丈夫なの?!怪我してない?

何にもされてない?大丈夫?!』


杏はそう言いながら桃の体をペタペタと触って確かめた

目にはうっすらと涙が滲んでいる



『お姉ちゃん!落ち着いて?私は大丈夫だから』

桃はそう言いながら杏を優しく抱きしめ返した


『私よりもお姉ちゃんの方が大変だったって聞いたけど大丈夫だったの?』

『え?私?私は何もされてないから大丈夫だよ?』


『いやいやいや、あんた追いかけられた上に

もう少しで捕まりそうだっただろうが』

あ、タカさんもいたんですね!


『でも朝霧さん達が助けてくれたから何もされてないです!だから大丈夫です』

杏は桃を安心させようとにっこりと笑って言った

タカはそれを苦笑いしながら見ていた


『杏さんが無事で良かったです。桃もとても心配していたんですよ。今日も本当はまだあまり出歩かない方がいいのですが、どうしても杏さんに会いたいと言うのでここに』


『桃!ありがとう!学さんもありがとうございます。私も桃に会いたかった!』

そう言って杏はもう一度桃に抱きついた




ほんわかした空気が漂うリビングに

須崎と朝霧が入ってきた


『あ、杏さん起きられたんですね』

は!そうだ私寝ちゃってたんだった。

今は…

壁にかかった時計を見るとまもなく5時になるところだった


ソファーに横になったのは確かお昼くらいだったから


わーだいぶ寝てるな私、というか寝過ぎな気が…


『お腹空いてませんか?軽いものならすぐに用意できますよ』

『はい!俺欲しい!

軽くと言わずにがっつり食べたいです!』

私が答えようとする前に

タカさんが勢いよく手を挙げて言った


『お前には聞いてない』

須崎さんに睨まれながら言われたタカさんはうなだれた。なんだかタカさんて犬っぽいなぁ


『杏さん?』

『えーと。はい!私もいただきたいです。

お昼食べ損ねちゃったので』


『それじゃ少し待っててください。すぐに何か作りますね』

『あ、わたしも手伝います!』

そう言って須崎さんの方へ行こうとすると


『お前はここで待ってりゃいいんだよ』

そう言って朝霧さんが腕を引いて桃達の反対側の

ソファーに強引に座らされた

朝霧さんの隣に


『えっでも。私が食べるんだから自分で作ります』

そう言って立ち上がり歩き出そうとしたが

朝霧の腕が杏の腰を引き寄せ…


え?

杏は朝霧の膝の上に座っていた


わわわわわ

『す、すみません!!』

そう言って立ち上がろうとするのになぜか

腰に巻きついた腕の力が増して動けない


『あ、あの朝霧さん?手を離していただきたいのですが』

『…』



『杏さん、こちらは気にせずに。せっかくなので皆さんの分も作ってきますから』

そう言って微笑みながら須崎さんはキッチンへと入っていった。


『よっしゃー!!須崎さんの料理はまじうまなんですよ!

須崎さん!俺肉がいいです!肉食べたいです!!』


『わかったから少し落ち着いて待っとけ』

『はーい』

須崎さんに言われてタカさんは1人掛けのソファーに大人しく座った

足まで上げて座るのでまるで犬の待てをされているような格好だった

…やっぱりタカさんは犬っぽいなぁ




それより私まだ朝霧さんに乗ったままだ!

『朝霧さん下ろしてください』

『…』

無視ですかー!?


『まぁまぁ、お姉ちゃんもお茶どうぞ?』

桃がお茶を淹れてくれたので飲もうとしたが

横向きなので飲みづらい


『朝霧さんこのままだとあっついお茶が

溢れますよ。熱いですよ。二人とも火傷しますよ。』


…チッ

朝霧さんが舌打ちしたー


朝霧は手を緩めると、そのまま自分の足の間に杏を座らせた


ちっがーう!!


『朝霧さん?こういう事じゃないんです。

手を離して欲しいんです。』

『これなら茶も飲めんだろ』

『いや、そういう事ではなくて!!』



『うわー聞いただけだと信じられなかったけど

龍がこんなに執着してるの初めて見たわ』

え?学さん執着ってどういう事ですか?


『でしょでしょー!家にまで連れてきちゃってるし、

本当若らしくないですよねー』

家に?ここの事?


『ここって朝霧さんの家なんですか』

『あぁ』

そうなんだ。

部屋を見渡してみると必要最低限の物しかない


大きめのテーブルの周りを囲むように

ソファーが置かれ

あとはテレビと窓際に大きめの観葉植物が一本

あるだけだった




『そういえば、私ホテルで寝てたと思うのですが』


『あんた起こしても全っ然!起きないから寝てるまま連れてきたんだよ』

タカさんに寝顔見られたんだ!なんか恥ずかしい!


『あ、すいません!ありがとうございました。

でも何で私はここに連れてこられたのでしょう?』


『お前一人は嫌だって言っただろ。』

朝霧さん…息抜きに連れて来てくれたんですね!!


『ありがとうございます!』

私が振り返ってお礼を言うとそっぽ向かれた

なんで?!

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