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眠り姫
『…おい!
おい!起きろ!!』
ん〜?
『もうちょっと…お願い』
『は?!
おい!寝ぼけてんな!起きろってば!』
タカが何度揺すり起こしても杏はなかなか起きない
『おい、なにしてるんですか。早くして下さい。』
朝霧と須崎が入ってきた
『いや、こいつ全く起きないんですよ』
タカがそう愚痴る
『おや、こんな所で寝てしまって。相当お疲れになったようですね。』
須崎はどうしましょうか、と隣の朝霧を横目で見ると
朝霧がおもむろに寝ている杏の横に立ち
寝たままの杏を横抱きすると
そのまま歩き出した
『え?若!?それなら自分が!』
『いや、いい』
そのまま朝霧は杏を抱いたまま歩いていく
『さっき聞いたときはちょっと信じられなかったが
目の前で見たら信じるしかないね。』
『ね!?本当だったでしょ!?
でも若が女に優しくするなんて珍しいっすよね
いつもは側にも寄らせないのに』
『ああ。』
須崎とタカはしばらく放心していたが
慌てて朝霧を追いかけた
そのまま車に4人で乗り込む
運転はタカ。助手席に須崎
後部座席には未だにスヤスヤと眠り続ける杏と
その顔を見つめながら髪をすく朝霧の姿が
信じられない物を見るような目で
2人が見ていると
『おい』
たった二文字の言葉に
殺気を感じて2人は慌てて前を向いた。
車がゆっくりと発進した。




