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私は無関係です!  作者: あやめ
無関係だと思いたい
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謎の安心感

『脱出成功〜!!意外と簡単にできたわね。

とりあえずコンビニか薬局…

あ!確かもう少し行った所にマツモヨがあるはず』


杏は久しぶりの外の空気に少し浮かれていた

スキップでもしそうな勢いで歩いていった




無事に買い物を終えて

杏は来た道を戻っていた


あれー?

なんか見たことあるような高級車が…

前方の反対車線に停まっている車から

なにやらデジャブのようなものを感じる


ゆっくりと助手席側のドアが開いた



そこから出て来たのは



知らない人…よね

タカさんでも須崎さんでも

ドアの前に立ってた人でもない。たぶん。



でまなんだかよくわからないけど

なんとも言えない嫌な空気が漂っているような

気がした



その男と目が合った瞬間

杏はなんとも言えない寒気に襲われた



っ!!

杏は後ろにくるっと振り向いて走りだした



走りながらチラッと後ろを見るとやはり先ほどの男が

追いかけてきている


やっぱり?!

たぶん私追いかけられてるよね?!

いや絶対そうだよね?!


杏はややパニックになりながら

懸命に走った





何度目かの曲がり角を曲がった先にあった

少し古ぼけたビルに潜り込む



乱れた息を整え一息ついていると

なんだか外がやけに騒がしい


『おい!いたか?』

『いや』

『でも確かにこっちに走ってく女見たらしい』

『早くしねーと俺らがヤバイって』

『とにかく捜すぞ』


なんか人数増えてるし

敵か味方か全然わかんない

朝霧さんの仲間の人だったら

出て行こうと思ったけど

あの事務所であった3人とドアの前に立ってた人

(うるおぼえ)しかわからないし


はぁ

どうしようかなぁ


その時


prrrrrr…

携帯が鳴った


!!?

びっくりした!!


画面には知らない番号



切った。



prrrrrr…

また!!?

もう!見つかったらどうしてくれんの!!


杏はしょうがなく出た


〝おい何してやがる”

朝霧さんだ。電話で聞くと更にセクシーな声だなぁ。


〝おい、聞こえてんのか”


『あ、はい。


あーえーと。

…ちょっと買い物に』


〝そんなもん外にいるやつに頼めばよかっただろうが”


『ちょっと頼みづらい物だったんです』


〝頼みづらいもんてなんだよ”


『えーと…あーその…

それが言いにくいからこうやって自分で買いに出たんですけど』


〝…そうか

それでもう用は済んだのか?”


『あ、それはもうバッチリで…す』

尻窄みになってしまった




10メートル程間を空けて先ほど杏を追いかけてきた男が立っていた


『白川杏』


『ち、違います』


『…

一緒にこい!』

男がそう言いながら近づいてくる


『違うって言ってるじゃないですか』

杏は男が一歩近づくたびに一歩後ろへと下がった



絶対味方じゃないと確信する

たぶん対立しているという相手側の人だ


今ここで捕まったら絶対まずい

杏はいつでも逃げられるように

辺りを見渡した



チッ

『いいから来いよ!』

男が怒鳴りながら一気に近づいて

腕を掴んでこようとした


が、杏は横にさっとかわして

入ってきた入り口へと一気に駆け出した


入り口をくぐって外に出ようとした時



ドンッ!!


『…大丈夫か?』

上を見上げると朝霧さんがいた


『朝霧さん…

鼻が痛いです』


『それはお前が勝手にぶつかってきたからだろ』


『急にそこに現れたのは朝霧さんです』

あまりの痛さにやつあたりしてみた


『何もされてないか?』

そう言われて先ほどまで男が立っていた場所を見て見たが


『あ…あれ?さっきの人がいない?』


『あいつならとっくに帰ったぞ』


『え?いつの間に…』


『それで、何もされてないんだな?』


『はい。まったくもってどこにも何もされてません』


『ならいい。とっとと帰るぞ』


『またあのホテルへ…ですか?』


『ああ


何か不満か?』


『えーと…あのホテルが嫌だとかそういう事では

ないです。ないのですが、なんていうかその

暇なんです!ずーっと1人でいるのは』



朝霧は何か考え込むように黙った

しばし考えていたと思ったら


『とりあえず今日は帰るぞ』

そう言って

私をヒョイっと持ち上げた


わ!

お姫様抱っこ!!


『え、いや、ちょっと下ろしてください』


『お前今歩けねぇだろ』


!?

気付かれてた…


実はさっき全力疾走したうえに

普段まったく無縁だった恐怖を体験したからか

足が震えてまともに歩けなかった


凄く恥ずかしいんだけど…でも

なんか安心するなー



そんな事を考えながら杏はおとなしく

横抱きされながら車へと運ばれた


運転席には目がウルウルしてるタカさんがいた


『無事で良かったっす…!!』

わー凄く心配させてしまったんだ

『すみません。お騒がせしました』

『いえ!無事ならそれで!本当に良かったです!』


なんだか申し訳なくなった


ホテルについて車から降りる頃には

すっかり気持ちも落ち着き

部屋までは自分で歩いて帰った



走ったせいで少し汗をかいていて

気持ちが悪かったのですぐにシャワーを浴びた


ソファーに寝転がって一息つくと

朝からの出来事が頭の中を駆け巡ったが

極度の緊張のせいか、単に走った疲れからか

杏はそのまま眠ってしまった


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