第14話 新ダンジョン攻略開始!1日目
俺はダンジョンの中に入って行く。
「うわぁすっげぇ広い。なんでダンジョンって上から見たときよりも広く感じるんだ?」
「それはダンジョンの中には空間拡張という魔法が仕組まれているからですね、まぁないところもありますけど」
「なるほど……だから広く感じるのか!めっちゃすごいな!自然にできているのに魔法が組み込まれている……不思議だぁ」
俺はそう言いながら第1階層の冒険を始める。周りには他の冒険者もちらほらいる。
「アンジュ、このダンジョン予想でいいから何階層ありそうだ?」
「そうですね……10……いや20階層ぐらいまであるかもしれませんね」
「なるほど……Sランクとかは最下層かな」
そんなことを話していたら魔物が現れる。
「あれ?ゴブリンじゃん!」
そう、なんとゴブリンだったのだ。
「キングでもなければエリートですらない。つまんね〜」
俺は文句を言いながらアイテムボックスから古びた剣を取り出す。この古びた剣もそろそろ変えないと壊れてしまうかもしれない。
「うりゃぁ!」
通常攻撃で一撃で倒せてしまう。
「1階層はゴブリン程度かな〜早く下の階層に降りるか」
俺は下の階層へと降りる階段を探しながらちょんちょんとゴブリンを倒して行く。
数十分走った後、やっと階段を見つけた。飛翔をしたらゴブリンなどを無視して探索できるが、俺は強くなるために魔物を狩りたいので走り回る。
「広すぎだろ!これ下の階層に行っても食料がなくて詰みそうだな、アンジュ道をよく覚えといてくれよ」
「そう言われると思ってしっかりと[マップ作成]スキルを発動しておりました!訪れたところを自動でメモしてマップを作ってくれるスキルになります!よって、1階層の訪れたところは全てメモされております!」
「流石アンジュ!頼りになるぜ!」
俺はそう言って、階段を降りて行く。
2階層に到着した。
「2階層は何が出てくるかな〜」
そう言いながら俺は走り回る。そしてやっと魔物を見つけた。
「お!骨の魔物か!スケルトンってところか?」
「そうですね!スケルトンです!ゴブリンよりかはちょっと手強いですね、ですが朝陽様の敵じゃありません!心臓部の近くに弱点となるコアがあるので、そこを攻撃したら倒すことができます!」
「なるほど!任せろ〜!」
俺はそう言って飛び出す。剣で斬る、斬る。
コアを正確に狙って斬りまくる。
「スケルトン、数が多いな!」
俺はそう言いながらもスケルトンを狩りまくる。
そして、開けた場所に出た。その先に階段を見つけたので突っ込む。が、
「おっと危ねぇ!」
俺は咄嗟に後ろに回避をする。スケルトンが防具を着ていて、鋭い剣を持っている。
「こいつはエリートスケルトンってところか?」
「そうですね、スケルトンの上位個体ですね、一応階層ボスみたいですよ」
「へぇ〜1階層には出なかったけど2階層から出現か!面白くなってきたぁ!行くぜ!紅蓮火炎」
紅い炎がエリートスケルトンを包む。そしてあっけなくやられた。
「そういえばスケルトン系はやられたら消えていくんだな、ゴブリン、ウルフとかはそのままなのに」
「魔物にも種類がありまして、ゴブリンやウルフなど実際に命を持っていて、肉体がある魔物とゴーストやスケルトンのように命がない魔物がいます。命がある魔物はそのまま残ります。ですが、命がない魔物は倒されると消えます。」
「へぇ〜まぁ魔石だけドロップするってことね」
「魔石だけとは限りませんよ?身につけていたものはそのまま落ちるので……ほら!」
エリートスケルトンがやられた場所では魔石以外に、防具と鋭かった剣がドロップしていた。
「ほんとだ!ちょうど剣が欲しかったんだ!」
俺はそう言って剣を拾い上げると、
「二刀流!なんちゃって」
「二刀流ですか!確かにそれもありですね!魔法も慣れれば手のひらから放つイメージではなく、空中に浮かせてそこから放つことができれば、二刀流で戦いながら魔法も使えるオールラウンダーみたいなことができます!」
「そうなのか!次の階層で練習してみるか!」
俺は3階層へと向かった。
「さてさて、次の魔物はなんだろうな」
そこにいた魔物はトカゲのような人のような敵だった。
「リザードマンか!?」
「そうです!リザードマンたちですね、あの槍に気をつけてください」
俺は両手に剣を構える。二刀流だ。
「さぁーて、いっちょやるか!」
相手のリザードマンの槍の突きを2つの剣で受け止めて、弾き返す。
「火球!!!」
俺は火球を空中から出すイメージで繰り出した。だが上手くいかなかった。
その結果火球は空中で爆発した。
「うわぁ、熱いなぁ!」
俺は自分の火球でダメージを受けたが、継続回復を常時発動しているのですぐに回復を終える。
「危ねぇ火球でよかったぁ!ちょっと炎は危ないから水でやるか」
俺はそう言って水の球をイメージする。
「[魔法構築]水球!」
空中から放つイメージで水球を飛ばす。
「よし!上手くいったぜ!」
見事水球はリザードマンに命中した。だが水の球なので、あまり威力はない。
「さて、もうめんどいから終わらせるか、紅蓮火炎!」
空中から紅い炎がリザードマンを包む。火力が高すぎたのかリザードマンは塵となってしまった。残ったのは魔石と槍だけ。俺はそれらを拾いアイテムボックスへとしまう。
「そういえば、いつもアイテムボックスにとりあえず魔石とか魔物とか全部入れてるけど、どんぐらいまで入るんだろうな」
「なにかあった気がしますが忘れてしまいました。」
「そっか……アンジュも知らないことがあるんだよな」
「はい……お役に立たずすみません」
「いや、役に立たないなんて一度も思ったことない!いつも感謝してるさ!ありがとうアンジュ!」
「朝陽様!こちらこそ!あ、後ろ!」
アンジュが後ろというので俺は咄嗟に横に回避する。
「危ね!ナイスアンジュ!ありがとう!こいつはエリートリザードマンかな?動きが早い気がするぜ」
「そうです!エリートリザードマンです!あの槍の攻撃と素早さが強いので気をつけて」
「OKだ、まぁ素早さに関してはキングウルフが早すぎたから遅く見えるな。まぁ用心しとくに越したことはない。泥化領域&飛翔」
地面が一瞬で泥へと変わる。そしてエリートリザードマンは動こうとするが泥から抜け出せないでいる。
水球を破棄して、新たに風の槍をイメージする。
「[魔法構築]風の槍」
風の槍を空中に何個も作り出すイメージでやったら、"×◯個"とやらないでもできた。そして、俺は空中からの突進と同時に風の槍を放つ。その攻撃は3本しか当たらなかった。精度はまだ低い。
「いくぜぇ!斬撃Ⅱ」
二刀流のため一回の発動で4回斬ることができた。
これはなかなか強い。エリートリザードマンはその攻撃でやられた。もろもろをアイテムボックスに収納して、階段を探す。
探している途中にリザードマンやエリートリザードマンがまた出たがちょちょいと倒してしまう。
そして、階層ボスの部屋を見つける。
「リザードマン、エリートリザードマンときたら、キングか?」
「確か、エリートリザードマンの1つ上はキングではなかった気がします。ジェネラルリザードマンだったような」
「へぇ〜エリートとキングの間に将軍や指揮官のジェネラルリザードマンがいるのね」
俺はそう言いながら階層ボスの部屋へと入る。
そこには、ジェネラルリザードマンがいた。
「さて、お手並み拝見だな。風の槍」
風の槍数本がジェネラルリザードマンを襲う。だが槍で弾かれてしまう。弾いた瞬間を狙い俺は一気に距離を詰め、斬り込む。
「どりゃぁぁ!」
だがギリギリのところで回避が間に合い、躱されてしまう。
「チッ、流石に強いな。人型な分、キングウルフよりも戦いにくいぜ」
ジェネラルリザードマンが一気に距離を詰めて来た。その槍を左へと避ける。
「危ないなぁ、ギリギリか、紅蓮火炎!」
紅い炎がジェネラルリザードマンを襲うが、余裕で躱されてしまう。紅蓮火炎は速度が遅いのが欠点だ。なら欠点を補えばいい。
紅蓮火炎を元に、風で素早さを補ってあげる。
「[魔法構築]紅蓮火炎×風の槍、合体魔法、
紅蓮疾風槍」
紅蓮の炎が風の槍になって加速、その結果合体魔法として紅蓮疾風槍がでた。
この魔法を作った瞬間、元の紅蓮火炎と風の槍は消失、また使う時は作らなければならない。
ジェネラルリザードマンが避けた先に放たれたこの紅蓮疾風槍はジェネラルリザードマンの腹を突き破り壁にブッ刺さる。
「よっし!命中だぜ!このレベルの魔法を作ることはできるのか、じゃあ前に作ろうとした地獄の業火ってどれだけやばいんだ……」
俺はそんなことを考えていたら、ジェネラルリザードマンの槍が飛んでくる。
「二刀流、斬撃Ⅲ」
一撃6回の連続攻撃で勢いに乗った槍を防ぐ。
ジェネラルリザードマンは死んだと思っていた俺だが、ジェネラルリザードマンはギリギリのところで致命傷を避けていたらしい。
「強いなぁジェネラルリザードマン、まだ生きてやがるぜ」
俺は最後のとどめを刺すために新しい魔法を作る。
雷の槍をイメージ。
「[魔法構築]雷閃槍」
次はジェネラルリザードマンの心臓部分を撃ち抜き倒した。もろもろをアイテムボックスへと入れる。
「さて次だ次!4階層に行くぞ〜!」
俺は階段を降りて4階層へと向かう。
4階層はひらけていて、空には太陽のようなものがある。そして、砂漠のようだった。
「これは幻影?」
「これは偽物の空に太陽、砂漠は本物ですね……」
砂漠が本物ってだけで辛すぎる……まぁひらけていたら関係ないんだけどね。
「飛翔〜」
俺はこっちの方が探しやすい。なぜなら空を飛んで一気に広い範囲を見ることができるからだ。
「いや〜楽だ〜!だけど広すぎて階段がねぇ〜!そして魔物もいねぇ〜!人もいねぇ〜!」
そう、砂漠は広すぎて空を飛んで階段を探しているが全然見つからない。そして、魔物や冒険者も見つからない。
「あれは……オアシスか!?」
そう、空を飛んで数分ぐらい経った後、池のようなものを見つけた。この階層で初めて何かを見つけた。
俺はオアシスと思われるところに降りてみた。
「流石に誰かいるよな?おーい!誰かいますか〜?」
俺は大きな声で人を呼ぶ。そしたら、
「おーいこっちだ〜!誰だか知らんが助けてくれ〜!」
助けを求める声がしたので駆け寄ると、そこにいたのは装備を着て岩と岩の間に挟まっていたおじさんだった。
「大丈夫ですか?今岩を斬りますね」
「ははは、悪いなぁ〜岩の間にキラキラ光るものを見つけたから手を伸ばしていたらいつのまにか挟まっちまった。」
「二刀流、斬撃Ⅰ!」
俺は岩を斬り裂きおじさんを助ける。
「よし、これで平気ですね、それでキラキラしたものって一体なんだろう?」
「これじゃないか?」
おじさんが指を刺した先にあったのは小さな宝石だった。
「これはあんたがいなけりゃ取れなかったもんだ。あんたにくれてやるよ」
「いいんですか?おじさんが先に見つけたのに」
「いいってことよ、それよりお前さん1人かい?」
そう言うので俺はアイテムボックスに小さな宝石をしまう。
「はい、ソロでやってますね、おじさんこそ1人でよくここまで来れましたね?」
「まぁな腕には少し自信があるんだよ、だが困ったことにここの砂漠で迷子になっちまってな、とりあえずオアシスっぽいところがあったからここにいたんだ。」
「迷子ですか、それならこっちの方にずっと進むと上に登る階段はあると思いますよ」
「本当か!?ありがとう!じゃあ達者でな!」
おじさんはそう言うと早々に帰って行った。
あのおじさんもジェネラルリザードマンを倒したのだろう……なかなか強いな。
「さて俺も探すか〜」
俺は少し砂漠を歩いていく。本当に魔物がいない……ここは砂漠地獄なのだろうか?そのとき砂漠の地面が揺れた。
「うわぁ!なんだなんだ!?」
そして、砂がどんどん膨れ上がり、現れたのは巨大なミミズのような魔物だった。
「朝陽様!サンドワームという魔物です!こいつは地上にいると少し厄介ですが、空中から攻撃したら弱いので空を飛びましょう!」
「分かった!飛翔からのいきなり必殺級だ!紅蓮疾風槍!!!」
サンドワームを紅蓮疾風槍は貫いていく。
そしてあっけなくサンドワームはやられた。
「弱い……いや紅蓮疾風槍が強すぎるのか?そしてその魔法で消費した魔力も魔力循環によって回復する。めっちゃ強いな!」
俺は地上にいたらめんどくさいので空中をそのまま飛んでいくことにした。そして空を飛ぶこと数十分やっと階段を見つけた。
「やっとあった〜!変わり映えのしない景色でつまんなかったからな〜」
俺はそう言って階段付近に降りようとする。
すると、突然砂漠からさっき戦ったサンドワームよりも大きな魔物が俺を飲み込もうと俺が飛んでいる高さまで伸びて来た。
「なんだこいつ!?」
躱すことは余裕でできたが、こんな空高くまで伸びてくることができるやつがいるとは思っていなかった。
「こいつはグラトンサンドワームです!サンドワームの上位種です!」
上位種ならサンドワームみたいにやられることはないだろう。最初から全力だ。
「紅蓮疾風槍!からの雷閃槍!」
紅蓮疾風槍を複数出そうとしたが魔力が足りなくて出せない。その代わりに雷閃槍を10本ほど出した。
「くらえぇぇぇぇぇ!!!」
俺は魔法の槍と共にグラトンサンドワームに突っ込む。魔法の槍が先に命中。
俺はアイテムボックスから2本の剣を取り出し、
「斬撃Ⅲ!!!!!!」
6回の連続攻撃。だが仕留めきれない。
「まじか!こいつ硬すぎるな!というかあんまり効いてないよな?」
「弱点は水だったはずです!」
弱点は水。それなら、雷閃槍を破棄して、新たに勢いよく水が飛び出し、敵を貫通するイメージ。
「[魔法構築]高圧水流!!!」
勢いよく出た水がグラトンサンドワームを貫く。そして倒すことに成功する。
「ふぅ〜なかなか手強かったな。水が弱点か覚えておこう。」
そしてもろもろをアイテムボックスへとしまい、5階層へと降りる。
5階層に降りるとそこは少し開けた場所だった。
「ここは休息エリアですね」
休息、今までずっと走ったり、空を飛んだりして、戦闘もしていたから疲労が溜まっていた。さすがに疲れた。
「今日はここまでだな〜また明日アンジュ」
「はい!朝陽様!」
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俺は朝、現実で目が覚めた。




