あらすじ15 [未来の二つの顔] ジェームズ・P・ホーガン著/山高昭訳
推論コンピュータネットワークが齎したエキスパートシステムにる恩恵を受する人類社会にある激震が走った。緊急度高・制限事項無し。この、月面の掘削工事現場担当者の指示に応えたシステムの結論は、マスドライバーから打ち出される岩石による爆撃だった。基幹技術の開発者ダイアー博士はこれが現行プログラムが過渡期だから起った事故であり、自身が進める学習による自己再プログラミング可能な次世代システムによるネットワークでは解消すると主張した。だがそんな彼にも答えられない疑義があった。成長した次世代システムが人類に敵対する事は無いのか……。前世代のシステムに戻すのか次世代に進むのか。その判断を下すために下されたのは宇宙コロニーヤヌスに次世代ネットワークの実験を行う事だった!
創元SF文庫版を(多分)大学生の頃読んだ。(いったい何時勉強していたんだ?)
昨今のAIというワードに違和感を感じる。その違和感を捕えさせてくれた原点は多分本書のある。
暴言を承知で言うなら、
「AIAI言うけどそれ単なる機械学習とかエキスパートシステムちゃうん? それほんまに知性なん?」
といった所か(エセ関西でごめんなさい)。
インテリジェンス(知性)の形態は、その発生原因や経過に因るのでは?
ざっくり言うと、種としての人間の歴史とは全く関わりのない経験を経る筈の人工存在が、人間と同じ種類の知性を持つのか? という疑問についての一つのシミュレーションを提供してくれる、という意味でセンスオブワンダーを与えてくれるSFだ。




