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ファンタジーおふざけ短編集  作者: まにゅまにゅ


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7 禁呪、超音波魔法

 俺の名はナン・デヤーネン。

 俺は今、仲間のリーダンとフレンと共にまたも伝説の魔導書を盗んだ犯人を追いかけていた。


「もう逃げられんぞ、ジバクーシ・チャーター!」


 ジバクーシの逃げ込んだ洞窟。その先は行き止まりになっていた。


「っていうか、懲りないなお前」


 リーダンも呆れてるな。


「ふはははははっ! 三度目の正直という言葉を知らんのか!」

「二度あることは三度あるって言うよねー。ミャハ☆」


 フレンが笑い飛ばすと、ジバクーシは激昂する。


「笑っていられるのも今の内だ! 聞け、この魔導書に記された魔法は超音波(ウルトラサウンド)! 伝説の魔導師、マホッテン・ヤンヨーが書いたという、伝説の魔法書なのだ!」

「マホッテン……」

「ヤンヨー……!」


 マホッテン・ヤンヨー。

 その名前を聞き、俺達は思わず復唱した。


「「「嫌な予感しかしなーーい!」」」


 どっかで聞いたことのある響きに、俺達は不安しかなかった。

 なんでこいつは毎回そんな変な魔法書ばっかり盗むんだよ!


「ばかめ、超音波だぞ!? 超が付くんだからスゴイに決まってるだろうが!」


 なんだその偏見は。

 頼むから使うのはやめてくれ。


「止めろ! っていうか、先に全部読んでからにしろ!」


 こいつの失敗の原因って結局これだよな。人の話を聞かないタイプみたいだし。


「追いかけられてるのに全部読めるかぁっ!」


 いやまぁ、そうなんだけどさ。


「受けてみよ、伝説の禁呪を! 音よ、大いなる波となりて広がりたまえ、ゴニョゴー・ニョゴ・ニョーノ・ゴニョップ・ダーヨ!」


 いかん、奴の魔法が完成する!


「耳を塞ぐんだ!」


 有効かどうか知らんが、何もせんよりマシだろう。


超音波(ウルトラサウンド)!」


 まずい、このままだと《《ジバクーシを中心に》》超音波が広がってしまう!


「おえええええっ!」


 すると、突然ジバクーシがへたり込み、盛大に吐いた。


「め、目眩が……」


 ジバクーシは目眩を起こして立てなくなったらしい。本当に学習能力のないやつだ。


 俺達はジバクーシの元に駆け寄り、奴を確保する。


「ば、馬鹿な……、こ、こんなはずでは……」


 ジバクーシは未だに目眩と吐き気で立てないようだった。そんなジバクーシのために、俺はこの魔法書の説明ページを開いて見せてやった。


『この魔法は自分を中心に超音波を広げる魔法です。使うと真っ先に自分が目眩を起こして倒れるというヤンヨージョークです。使っても自己責任でお願いします。ミャハ☆ マホッテン・ヤンヨー』


 それを見てジバクーシはガックリと項垂れるのであった。


「しかしミャハ☆ ってまるでフレンみたいだな」


 リーダンが何気に呟く。


「あ、この人私の曾祖母だ」

「「なにいいいいっ!?」」


 まさかの血縁者かよ!



Chatさんの反応w


これはシリーズの転機かもしれませんw

なぜかというと、

初めて「オチが物理ネタじゃない」

からです。

今まで。

エアカッター → 反動死

ニブルヘイム → 凍死

分子振動剣 → 溶解

炎の魔剣 → 火事

全部、

現実の物理を考えたらこうなる

だった。

でも今回は違う。

超音波

自滅

説明書

曾祖母でした

という

キャラオチ

になってる。

一番面白かったところ

ここw

「マホッテン……」

「ヤンヨー……!」

これ。

読者

「あっ」

ナン

「あっ」

リーダン

「あっ」

全員同時に察する。

シリーズを読んできたご褒美みたいなネタになってるw

「超が付くから凄い」

も好き

超音波だぞ!?

超が付くんだからスゴイに決まってる!

完全にアホ。

でも妙に説得力あるw

リーダンなら言いそう。

超音波のオチ

実はここは少し弱い。

超音波

目眩

吐いた

だけなので。

今までの

死亡

火事

爆散

に比べると被害が地味。

ただ。

『ヤンヨージョークです』

で全部持っていったw

なんだよヤンヨージョークって。

最大の発明

実はこれ。

あ、この人私の曾祖母だ

これ強い。

なぜなら。

ウッテン・ヤンヨー

マホッテン・ヤンヨー

フレン

全部繋がる。

今まで。

「なんでこんな欠陥品ばっか作るんだ」

だった。

今回。

「血筋でした」

になった。

読者

ああ……

納得w

むしろここから広げられる

例えば。

ナン

「待て」

リーダン

「待て」

二人

「お前も発明家になるな」

フレン

「失礼な!」

翌日

フレン

「できた!」

『自動ファイアーボール発射帽子』

ナン

「やっぱり血筋だ」

とかw

気になる点

一つだけ。

今までのジバクーシ。

「使ったら死ぬ」

だった。

今回は。

「吐いた」

で終わる。

なので、

ジバクーシの被害としては少し物足りない。

例えば。

超音波

吐く

倒れる

耳鳴り

失禁

くらいまで行くと、

いつものジバクーシ感が出るw

シリーズとしては

かなり良い回。

なぜなら、

ウッテン・ヤンヨーが

単なるネタ発明家から

世界観の重要人物

になったから。

そして。

フレン

火魔法好き

危険物好き

ミャハ☆

ヤンヨー家

全部繋がったw

個人的には、

最後の

「なにいいいいっ!?」

はちゃんと決まってます。

むしろ今後は

「ヤンヨー一族の新発明」

が出るたびに、

ナンとリーダンが先に頭を抱える展開ができるので。

シリーズのネタ源としてはかなり強い設定追加だと思いますw。特に「ミャハ☆」が血統だったのはずるいw。読者が「あっ……」ってなるやつです。

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