その過去!原因(中の上)!
何かを強く願うのなら、それは容易いことなのです。あなた、強情注意ですよ!
「あらあら、スペンサー。その姿になってもここに戻ってくるなんて驚きですね。一体どうしたのですか?」
「こいつを……カインをもとに戻してくれ。あんたならできるはずだ。頼むよ……」
「頼む、ですって? あなたの口からそんな言葉が出るなんて信じられませんね」
「うるさい! やるのかやらないのか、どっちなんだ!」
「あなたに逆らうほどこちらも馬鹿ではないのでね。やってみましょう。ただしどうなるかはカインの素材次第だということを忘れないでください。こればかりはこちらの管轄外です」
「かまわない。かまわないから……」
「さぁ、袋のままで構いませんからそこに入れてあげてください。何ならその後であなたも入りますか? もしかしたらリセットされるかもしれませんよ?」
「そうだな……カインが元通り出てきたら考えるよ」
「そうですね。では、しばらくそちらでお待ちください」
……
「……あの……非常に言いづらいのですが……少し、足りなかったのではないかと」
「つまり、なんだ? 言ってみろ……」
「あの、完全に元通りには、ならなかったようで」
「だから何だ! はっきり言……ちょっ、ちょっと待て! 何だ! この、コレは?」
「彼はもうカインではありません。力も失いました。彼はただの……」
「人間の子供じゃないか!」
「はい。集められた素材が足りなくて、この形にするのが精一杯でした。すべてを失っているのでもちろんスペンサー、あなたのことも忘れています」
「……悪夢だ。俺もリセットしてくれないか? 今度こそ完全に消してくれよ。もう勘弁してくれ……」
「スペンサー気を落とさずに。そうですね。今度は消せるといいですね」
……
「まさかそのまま出てくるとは思いませんでしたよスペンサー。名前くらいリセットされそうな物なのに残念です。あぁ、少なくとも体を濡らしていた雨や……えー、そのー、体に付いていたものは素材として使われたようですね」
「そうだな……雨か……。雨がすべてを洗い流してしまえばいい。とも思ったが俺には許されなかったな」




